お中元とお歳暮は、どちらも日頃からお世話になっている方へ、感謝の気持ちを込めて贈り物をする日本の風習です。
親、親戚、仕事でお付き合いのある方や上司など、目上の方へ贈るのが一般的です。
しかし、「お中元とお歳暮は何が違うの?」「両方とも贈るべき?」など、違いやマナーについては詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、お中元とお歳暮の基本知識やマナーを解説します。
ギフト専門店ギフタのおすすめのギフトも紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
お中元・お歳暮とは何か?
お中元やお歳暮の慣習は、いつ、どのように始まったかご存知でしょうか?
お中元・お歳暮とは何か、由来や込められた意味を説明します。
お中元とは?
お中元とは、夏の時期に、日頃お世話になっている方へ、感謝を込めて品物を贈る慣習です。
お中元は、中国の道教の行事「三元」の一つである「中元」に由来しています。
「中元」は日本のお盆の時期と重なります。
日本に伝わった際、先祖にお供え物をする習慣と合わさり、現在のお中元として定着していったそうです。
お中元は、「暑さが続いていますが、お元気ですか?」と、相手への気遣いや健康を願う意味も込められています。
お歳暮とは?
お歳暮とは、1年の締めくくりに、お世話になった方へ感謝の気持ちを伝える贈り物です。
お歳暮の始まりは、年の暮れに先祖の霊を祭る『御霊祭(みたままつり)』に捧げられたお供え物だと言われています。
やがて、親族間でお供え物を贈り合うようになり、時代の変化とともに現在の贈り物をする風習として根付いていきました。
お中元は半年間のお礼を、お歳暮は1年間お世話になった感謝と「来年もよろしくお願いします」という気持ちを込めて贈ります。
そのため、お歳暮をより大切な贈り物と考える方も多いようです。
お中元とお歳暮の違いは何?
お中元とお歳暮の大きな違いは「贈る時期」です。
お中元は夏、お歳暮は年の暮れに贈り、季節の挨拶としての意味もあります。
では、お中元とお歳暮を贈る時期と品物の違いを詳しく見ていきましょう。
品物を贈る時期の違い【地域別の違い】
お中元とお歳暮は、地域によって品物を贈る時期が多少異なります。
下記表、贈り先の地域に対応する「贈る時期」を参考にしてください。
お中元は、7月上旬から8月中旬までに贈るのが一般的です。
地域ごとに違いがあり、関東は7月上旬から7月15日まで、関西では7月中旬から8月15日までに贈ります。
お歳暮は、地域で若干の差はありますが、全国的に12月上旬から12月20日ごろ(遅くとも25日まで)に贈ります。
地域 | お中元を贈る時期 | お歳暮を贈る時期 |
北海道 | 7月中旬~8/15 | 12/10~12/20 |
東北 | 7月初旬~7/15 | 12/10~12/20 |
関東 | 7月初旬~7/15 | 12/1~12/20 |
北陸 | 地域によって異なる | 12/10~12/20 |
関西 | 7月中旬~8/15 | 12/10~12/20 |
東海・中国・四国 | 7月中旬~8/15 | 12/10~12/20 |
九州 | 8/1日~8/15 | 12/10~12/20 |
沖縄 | 旧暦の7/15前後 | 12/1~12/25 |
お中元やお歳暮は、贈り先の地域やご家庭で慣習が多少異なることもあります。
不安な場合は、親やその地域に詳しい年長者に確認してから贈ると安心です。
贈る品物の違い
一般的なお中元とお歳暮の相場は、3,000円から5,000円程度です。
お中元はお世話になっている方へ半年間のお礼を伝えるのに対し、お歳暮は一年間の感謝を伝える贈り物です。
そのため、両方贈る場合は、お歳暮はお中元より少し価格の高い品物を選ぶことが多いようです。
また、お中元とお歳暮は贈る時期が異なるため、好まれる品物にも違いがあります。
お中元は、健康を願う意味も込められているため、暑い夏に涼しさを感じられるゼリーやアイスクリーム、スタミナがつくお肉や鰻が人気です。
お歳暮は、クリスマスや年末年始に楽しめる、高級なお肉や海鮮、鍋セット、お菓子やお酒などが定番です。
お中元とお歳暮に贈る主な品物
ここでは、お中元とお歳暮に贈る主な品物をご紹介します。
喜ばれる品物選びのポイントは、以下の2つです。
- 季節感のある品物
- 相手の年齢、家族構成や好みに合った品物
ポイントをおさえて、相手に喜んでもらえるギフトを贈りたいですね。
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お中元に贈る主な品物
お中元におすすめ【ゼリー】
ゼリーは、お中元の人気定番商品です。
のどごしがよく、清涼感があるゼリーは、暑い夏の時期にぴったり。
両親や上司など、とくにお世話になった方に贈るなら、厳選された果物の果実を使った老舗ブランドのゼリーがおすすめです。
果汁が多いジュレは、トロっとしてなめらかな口当たりで、子どもや高齢の方でも食べやすいでしょう。
ゼリーは、食べたいときに冷蔵庫で冷やして食べられるので、相手の保存スペースを気にせずに贈れるのも安心です。
お中元におすすめ【ドリンクギフト】
ドリンクギフトは、贈る相手に合わせて選びやすいのが人気の理由です。
ビール好きの方には、定番の大手メーカーのビールはもちろん、近年注目されているクラフトビールを贈るのもおすすめです。
また子どものいる家庭には、果汁100%のジュースや乳酸飲料などが喜ばれるでしょう。
取引先には、ひと息つきたいときにあると嬉しいコーヒーを。
有名ブランドのコーヒーを手軽に飲める、ドリップタイプやスティックタイプが重宝されるでしょう。
お中元におすすめ【鰻・お肉】
お中元の定番ギフトの中でも、リッチな贈り物として人気なのが鰻とお肉です。
スタミナがつく鰻は夏バテ防止にもぴったりの食材です。
鰻は土用の丑の日がお中元の時期と重なるため、人気が高まっています。
「元気に暑い夏を乗り切ってほしい」という気持ちが伝わりますね。
国産牛のすき焼きやしゃぶしゃぶ用のお肉は高級感があり、親や上司へのお歳暮におすすめです。
子育て中の方には、手軽に食べられるハムやハンバーグ、ローストビーフなどが喜ばれるでしょう。
お中元におすすめ【和菓子】
目上の方や年配の方に贈るお中元におすすめなのが、和菓子です。
水ようかんやわらび餅など、冷やして食べるさっぱりとした和菓子は夏のギフトに人気です。
上品な味わいと夏らしさを感じられる見た目が魅力ですね。
おせんべいやおかきは、軽い食感で小腹がすいたときに食べられ、お茶請けとしても相性抜群です。
お盆の来客時にも役立ててもらえるでしょう。
味のバリエーションを楽しめる詰め合わせがおすすめです。
和菓子は比較的長く保存が利く点も、贈り先にとっても嬉しいポイントです。
お中元におすすめ【アイスクリーム】
アイスクリームやジェラートといった冷菓は、夏の暑さを和らげる最高のスイーツです。
特に子どもがいる家庭には好まれます。
高級ブランドのアイスクリームや素材にこだわったジェラードなら、大人のご褒美スイーツとしても喜ばれるでしょう。
ただし、アイスクリームを贈る際は、相手の冷凍庫に十分な保存スペースがあるかを事前に確認しておくとよいでしょう。
冷凍品なので、配送する場合は受け取り日時の指定も忘れずにしましょう。
お歳暮に贈る主な品物
お歳暮におすすめ【グルメギフト】
グルメギフトはお歳暮の大定番です。
クリスマスや年末年始は家族や友人との集まりが増える季節。
食卓を彩る特別感のあるもの、手間をかけずに食べられるものが喜ばれるでしょう。
たとえば、
- パーティの主役になる「ローストビーフ」
- 年末年始に家族で食べるごちそうにぴったり「すき焼き」「海鮮セット」
- クリスマスのオードブルやお正月のおせちのにも活躍「ハム」
- 年末にかけて胃が疲れてきたときにさっと食べられる「お茶漬け」
など、実用的なグルメギフトがおすすめです。
お歳暮におすすめ【ビール・日本酒・ワイン】
年の暮れや新年に欠かせないのがお酒。
お酒好きな方へは、毎年お酒を贈るという方も多いのではないでしょうか?
お酒は好みがはっきりしている方もいるため、相手に合わせ、少し特別感のあるお酒を選ぶのがポイントです。
ビールなら、人気メーカーのプレミアムビールや、醸造所のこだわりがつまったクラフトビール。
日本酒は、地酒や高級銘柄のお酒、飲み比べセットなどがおすすめです。
ワインは、クリスマスの料理にも合うスパークリングワインや、縁起のいい紅白のワインセットを選んでみてはいかがでしょうか?
お歳暮におすすめ【焼き菓子】
贈り物の王道ともいえる焼き菓子は、お歳暮でも定番の人気アイテムです。
子どもから大人まで幅広い年代に好まれるため、年末年始に家族や親戚が集まるときに重宝するでしょう。
相手が好きなときに食べられるよう、個包装になった日持ちする商品を選びましょう。
有名ブランドのお菓子や、クッキーやバームクーヘン、フィナンシェなど、定番の味を選ぶのがおすすめです。
大人数でも分けやすい商品を選べば、会社間でのお歳暮や、取引先への季節の挨拶としてもふさわしいでしょう。
お歳暮におすすめ【調味料】
調味料は毎日の料理で使えるため、実用性のあるギフトとして人気です。
とくに年末年始の時期、料理を振る舞う機会が多い方へ贈ってはいかがでしょうか?
贈り物にするなら、普段使いしないような老舗や名店の上質な調味料を選ぶと喜ばれるでしょう。
おすすめは、料理に合わせて選べるオイルのセットや、和食には欠かせない醤油や味噌などの調味料です。
年末のごちそうやおせち料理にも役立ててもらえそうですね。
お歳暮におすすめ【洗剤・入浴剤】
食べ物以外のお歳暮で人気なのが、洗剤・入浴剤です。
洗剤は、普段の生活の必需品なので「助かる」と相手に喜んでもらえる実用的なギフトの一つです。
年末年始はとくに、大掃除や食器洗いなどに活用できるでしょう。
洗剤を贈るときは、香りが控えめで手肌に優しいものを選ぶと、好みがわかれにくく安心して贈れます。
入浴剤も、冬の寒い時期に喜ばれるギフトです。
体調を気づかう気持ち、一年間の労をねぎらう気持ちを込めて贈りましょう。
お中元・お歳暮におすすめ【カタログギフト】
お中元とお歳暮に何を贈るか迷ったときは、カタログギフトを選ぶのも一つの手です。
カタログギフトの中でも、お中元とお歳暮にはグルメカタログが人気。
「美味しいものを贈りたいけれど、何を選べばいいか迷う」と感じる方もいるでしょう。
グルメカタログなら相手に好きなものを選んでもらえるので、失敗がありません。
- ご当地グルメを集めたカタログ
- お肉に特化したカタログ
- 人気雑誌や航空会社プロデュースのカタログ
など、種類も豊富です。
相手に選ぶ楽しみも一緒に贈れるカタログギフト、ぜひ検討してみてください。
お中元とお歳暮のマナー【贈る場合】
お中元とお歳暮は、感謝を込めた贈り物の慣習です。
目上の方に贈ることも多いので、マナーを知らずに贈ってしまい失礼にあたることは避けたいですね。
お中元とお歳暮を贈る際の基本的なマナーと、喪中や時期を過ぎてしまった場合の対処法を説明します。
お中元とお歳暮は一般的に両方贈るべき?
お中元とお歳暮は、両方とも贈るのが一般的です。
しかし、贈らなければマナーに反するというわけではありません。
お中元とお歳暮は、お世話になった方への感謝を伝えると同時に、季節の挨拶としての役割もあります。
2つとも贈る場合は、それぞれの時期に合った品物を選ぶと、相手への気遣いがより伝わり、喜ばれるでしょう。
とはいえ、仕事のお付き合いで事情があったり、金銭的な都合で両方贈るのは負担に感じたりする方もいるかもしれません。
どちらか一方を贈りたいときは、一年間の感謝を伝える、お歳暮を贈りましょう。
お中元とお歳暮は毎年感謝を伝えることを前提に贈ろう!
お中元とお歳暮は、基本的に毎年継続して贈る習慣です。
贈るのが一度切りであったり、贈る年と贈らない年があったりでは、相手によい印象を与えません。
親や親戚、上司や取引先など、今後もお付き合いが続く相手であれば、毎年感謝を伝え、よい関係性を築きたいもの。
ただし、相手が受け取ることに負担を感じないかの心遣いは必要です。
もし「今年お世話になったのでお礼をしたい」という場合は、のし紙の表書きを「御礼」にして品物を贈るとよいでしょう。
お中元とお歳暮は、毎年贈り続けることを念頭に贈りましょう。
喪中や時期を過ぎてしまった際の対処法
まず、相手と自分のいずれかが喪中であっても、お中元やお歳暮を贈るのは問題ないとされています。
お礼や挨拶のための贈り物で、お祝いごとにはあたらないからです。
ただし、時期とのし紙に気をつけて贈らなければなりません。
四十九日の法要を終えるまでは、相手の気持ちに配慮し避けましょう。
のし紙は、通常「のし飾り・紅白の蝶結びの水引」がついたものを使用しますが、喪中のときはふさわしくありません。
「白無地・水引なし」の掛け紙を使用しましょう。
また、事情があって贈る時期を逃してしまうことがあるかもしれません。
その場合、お中元は「暑中見舞い」「残暑見舞い」、お歳暮は「御年賀」「寒中見舞い」として贈りましょう。
ただし、時期やのし紙については、地域や家庭によって慣習が多少異なることもあります。
親や年長者など、その地域に詳しい方に確認するとよいでしょう。
お中元とお歳暮のマナー【受け取った場合】
基本的に、お中元とお歳暮にお返しは不要と考えられています。
しかし、お中元とお歳暮をいただいたら、すぐに相手へお礼状を書き、感謝を伝えるのが礼儀です。
お中元やお歳暮を贈っていない相手へお返しをしたいときは、「暑中お見舞い」や「寒中見舞い」など、時期を遅らせて品物を贈るとよいでしょう。
なるべく早くお礼状を送りましょう
お礼状は、品物を受け取ったら遅くとも3日以内に送りましょう。
配送で品物が届いたときは、送った相手も「無事に受け取ってもらえたか」と気にしているかもしれません。
まずは電話で品物を受け取った報告とお礼を伝え、後日封書かハガキでお礼状を送るとより丁寧です。
お礼状は、以下のポイントをおさえて書くとよいでしょう。
- 季節の挨拶と相手の様子を気づかう言葉
- お中元やお歳暮を贈っていただいたことへの感謝
- いただいた贈り物の感想
- 今後も相手とよい関係を続けたいという意思
- 相手の健康への気遣い
親族や友人など親しい間柄の相手であれば、メールでお礼状を送っても失礼にはあたりません。
▼お礼状の書き方を詳しく知りたい方はこちら!
まとめ
お中元は夏、お歳暮は年の暮れに、どちらも日頃からお世話になっている方へ贈る感謝のしるし。
お中元とお歳暮の違いを理解し、贈る時期やのし紙など、贈り方のマナーを守ることが大切です。
品物を選ぶときは、相手の年齢や家族構成、好みに合わせ、季節感のある品物を贈ると喜ばれるでしょう。
お中元とお歳暮は、一度きりではなく毎年継続して贈るのがマナーです。
贈る品物に迷ったら、相手が好きなものを選べるカタログギフトがおすすめです。
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