「お歳暮のやり取りをお断りしたいけど、伝え方がわからない…」とお悩みの方へ。
長年続けてきたお歳暮を断るのは申し訳なく感じ、対処に迷ってしまいますよね。
「そもそもマナー違反なのでは?」
「関係が悪くなったらどうしよう」
と心配になる人も多いでしょう。
この記事では、お歳暮を断ってもよいか、どう断ればこれからも良好な関係でいられるかについて詳しく解説します。
目上の方へのお礼状やビジネスシーンで使いやすい、お断りを申し出る例文も用意しました。ぜひご活用ください。
目次
お歳暮を断るのは失礼にあたる?
お歳暮の「辞退」を申し出ることは、マナー違反ではありません。
受け取れない事情があったり、長年経ってお互いの負担になったりしてしまっている場合は、辞退を申し出たほうがよいでしょう。
お歳暮は基本的に継続すべきとされるため、申し訳なさから踏ん切りがつかず続いてしまうケースもあります。
実は相手も言い出せずに、形式的に贈りあっているかもしれません。
相手の状況にしっかり配慮したうえで、お互いのことを考えてお歳暮を断ることは、むしろ適切な対応といえるでしょう。
お歳暮を断る際のNGマナー
お歳暮の断り方には、守るべきマナーがあります。
マナー違反をしてしまうと、相手からの印象が大変悪くなってしまうため、以下のような対応は避けましょう。
【NGな断り方】
- 相手から届いたお歳暮を「受取拒否」して返す
- 理由を告げずに、一方的に「お断りします」と告げる
相手の気持ちに配慮してお歳暮を断るには、以下のような対応が基本です。
【お歳暮を断る場合のマナー】
- 今年のお歳暮は受け取ったうえで、来年から辞退する旨を伝える
- 辞退の理由や感謝の気持ちを伝えるなど、心を尽くして対応する
お歳暮の風習に対する最近の傾向
最近では、お歳暮の慣例そのものを「不要」と考える人が増えています。
その理由はさまざまですが、
「贈り物を考えたり、送ったりするのが大変」
「連絡する機会も減って、形ばかりのお歳暮になってしまっている」
「いらないものを贈ったり、もらったりしたくない」
といった声があります。
ビジネスシーンでも「虚礼廃止」の考えから、お歳暮のような贈答品や季節の挨拶状などを廃止する動きが増えています。
お歳暮がお互いの負担になっていたり、形ばかりになったりしているなら、折を見て継続すべきか考えてもよいでしょう。
お歳暮をやめるのに適したタイミングは?
お歳暮を辞退するのに「なるべく円満なタイミング」を選べたら、気持ちが楽ですよね。
一般的に、お歳暮をやめるのに適しているのは、「交友関係が薄れるとき」といわれています。
たとえば、自分や相手の退職や転職、転居など、相手との関わりが減るタイミングです。
このときにお歳暮のやり取りを続けると、その後やめにくくなるため注意してください。
今後関係性が薄れるとわかっているのなら、思い切って辞退するとよいでしょう。
タイミングを逃してしまった場合は、お付き合いの実情に即して判断します。
すでに疎遠になって連絡を取っていないなら、お歳暮を辞退しても関係は悪化しにくいでしょう。
お歳暮を断る際に気を付けるべきポイント
お礼状で断る際のポイント
お歳暮をお断りする方法として、もっとも丁寧なのは「お礼状」で申し入れることです。
相手から届いたお歳暮に対してお礼状を書き、感謝の言葉とともに「今後はお心遣いをなさいませんように」とお願いしましょう。
ただし、これだけでは「今後はお付き合いを控えたい」という意味に受け取られかねません。
「引き続きよいお付き合いをしていきたい」という気持ちも、明記することが大切です。
品物をいただいてお礼状だけを贈ることに気が引けるなら、自分もお歳暮を用意し、辞退の旨を記した挨拶状を添えるとよいでしょう。
電話で断る際のポイント
お礼状の文面だけでは、気持ちを伝えにくいという人もいるでしょう。
実家や義実家への連絡をお礼状で済ませるのは、どこかよそよそしく感じてしまいますよね。
「冷たい」「そっけない」と思われないか心配なら、電話で気持ちを伝えるのも一つの手です。
電話口でも、まずいただいた品物へのお礼や、今年お世話になったことへの感謝を伝えます。
そのうえで「次回からお歳暮のお心遣いはなさらないように」と申し出ましょう。
もちろん「今後ともよいお付き合いをさせてくださいね」と言い添えることも忘れずに。
電話はお礼状に比べれば簡易な手段です。
礼を尽くしたい方には、あらためてお礼状やメールを送付すると、丁寧さが伝わり好印象でしょう。
お歳暮と断り状を併せて返送する際のポイント
相手から送られてきたお歳暮を、開封せずにお返しするという手段もあります。
ただし前提として、送られてきた品物について、配送業者から受け取らずに返してしまうのはマナー違反です。
「受取拒否」をされたことは相手にも伝わるため、厚意を無下にしたと思われても仕方のない対応といえます。
品物を送り返す必要がある場合、必ず一度は受領してください。
もともとの包装は開けずに、新しい梱包用紙で上から包みなおしましょう。
中には、断り状を同封します。
断り状には、お礼状と同じ内容を記せば問題ありません。
この方法は、会社規定で贈答品を受け取れない場合や、何度も贈られてきてしまう場合の最終手段です。
基本的には今年の品物を頂戴したうえで、今後は辞退すると申し入れるのがマナーと理解しましょう。
【関係別】お歳暮を断る際の例文3選
【親戚】お歳暮をお断りする場合
謹啓
歳末の候 年の瀬が迫ってまいりました
〇〇様はじめご家族の皆様 お変わりなくお過ごしと伺い安堵しております
この度は お心のこもった品をいただきまして誠にありがとうございました
いつもながらの温かいお心遣いに 家族一同心より感謝申し上げます
誠に勝手ながら 近年は季節のご挨拶を続けることが難しくなってまいりました
つきましては 今後はどうかお心遣いをなさいませんよう お願い申し上げます
本年も残りわずかとなりましたが どうぞ良いお年をお迎えください
また 来年も変わらないお付き合いのほど 何卒よろしくお願い申し上げます
謹白
【企業】届いたお歳暮に対して辞退を知らせる場合
拝啓
寒冷の候 貴社益々ご清栄のこととお慶び申し上げます
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます
さて この度はご丁寧なお歳暮の品を賜り 誠にありがとうございました
弊社では社内規定により 取引先様からの贈答品はすべて辞退しているため
誠に恐縮ではございますが 今後はどうかお気遣いなさいませんよう お願い申し上げます
末筆ながら貴社の益々のご発展と 皆様のご健勝を心よりお祈りいたします
略儀ながら書中にて御礼申し上げます
敬具
【企業】あらかじめお歳暮の辞退を知らせる場合
謹啓
初霜の候 貴社益々ご盛栄のこととお慶び申し上げます
平素は格別のお引き立てを賜り 誠にありがとうございます
この度弊社では お歳暮の贈答を廃止することとなりました
つきましては 恐縮ではございますが弊社からお歳暮をお贈りすることは差し控えさせていただきます
皆様方におかれましても 弊社へのお心遣いはご無用に願いたく 何卒ご理解の程 よろしくお願い申し上げます
今後とも変わらぬご指導ご鞭撻のほど よろしくお願い申し上げます
末筆ながら貴社の益々のご繁栄と皆様のご健勝をお祈りいたします
謹白
相手側からお歳暮をやめたいと言われた場合の対応
お歳暮のやり取りをしていた相手から「今後は気遣いのないように」などと申し入れられたら、相手の意思を尊重しましょう。
翌年以降は、お歳暮を贈らないのがマナーです。
申し出に対しては、
「ご負担をおかけしてしまい申し訳ありません」
「お心遣いに甘え、今後お歳暮を送るのは差し控えます」
などとお返事をしましょう。
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お歳暮を辞退する際、品物に挨拶状(お礼状)を添えて申し出るなら、ギフト専門店の利用が便利です。
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お歳暮に適したのし・ラッピングや、品物に添える挨拶状は無料です。
お礼状の文面は自由に編集できるため、次回以降のお歳暮を断る旨も、丁寧に伝えられます。
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13時までの注文で、最短当日中に出荷いたします。
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これまでの感謝を伝える最後のお歳暮に、ぜひご検討ください。
まとめ
お歳暮の辞退を申し出ることは、マナー違反ではありません。
最近では、お歳暮そのものを「不要」と考える人も増えています。
お互いの退職や転居など、関係性の薄れるときをきっかけに、辞退を検討してもよいでしょう。
断り方は、今年のお歳暮を受け取ったうえで「今後はお心遣いをなさいませんように」などとお礼状でお願いするのが基本です。
ただし実家や義実家、お世話になっている親戚など近しい関係性の方には、気持ちが伝わりやすい電話で連絡するのも一つの手。
良好な関係を保てるよう、これまでの感謝と、今後も変わらずお付き合いを続けたい旨を丁重に伝えましょう。