お世話になった方に初めてお年賀の品を贈るとなると、ふさわしいタイミングやマナーが気になりますよね。
お年賀を贈る時期は地域によって違いがあります。
お年賀は直接手渡すのがマナー。しかし、相手が遠方にいるなどの理由で、お年賀の時期には訪問できないこともありますよね。
本記事ではお年賀の品を贈る時期や、遅れてしまった場合の対応について解説します。
目次
そもそも「お年賀」とは新年の挨拶の手土産
お年賀とは、日頃お世話になっている方に「今年もよろしくお願いいたします」という気持ちを込めて、年始の挨拶とともに贈る品物のことです。
日本には昔から、年始の挨拶で訪問する際、神様や仏様へのお供え物を持参する習わしがあったとされます。それが時を経るにつれて「年始の挨拶に手土産を持参する習慣」へと変化し、現在のお年賀になったといわれています。
▼お歳暮、お年賀、どっちを贈ればいい?お年賀の意味はこちらで解説
お年賀の時期はいつまで?→松の内の期間が明けるまで
本来、お年賀は1月1日から3日までの「三が日」に持参するものとされています。
しかし、三が日は贈る側も贈られる側も予定があることが多く、相手が自宅にいないケースもあります。そのため、一般的には「松の内」の期間が明けるまでに贈るのがマナーとされています。
松の内は、地域によって以下のような違いがあります。
関西以外の地域 | 1月1日から1月7日 |
関西地方 | 1月1日から1月15日 |
旧暦に従って松の内の期間が変わる地域があるなど、例外もありますのでお年賀を贈る前に確認しておくことをおすすめします。
両親や親戚など身近な人に聞いたり、お年賀を贈る予定の方がお住まいの地域について調べたりしておくと安心です。
松の内の意味
松の内とは、門松をはじめ、鏡餅やしめ飾りなどの正月飾りを飾っておく期間のことです。
松は樹齢が長いため、縁起の良い木とされています。神様を祀るのにふさわしいと考えられ、お正月に歳神様の依り代として松の枝が飾られるようになりました。
つまり、松の内は歳神様が家に滞在しているおめでたい期間と考えられています。
お年賀の金額は3,000円〜5,000円
お年賀の金額は3,000円〜5,000円程度が相場です。
友人・知人に贈る場合は、1,000円~3,000円程度と予算を抑える傾向にあります。
お歳暮を贈るのが間に合わず、お年賀として贈るときは、お歳暮の予算でギフトを選びましょう。
お年賀の時期を過ぎてしまったら寒中見舞いとして贈る
お年賀は松の内の期間が過ぎるまでに持参して手渡しするのが基本。しかし、相手との予定がつかないなどで、訪問できずに時間が経ってしまうこともあるでしょう。
お年賀の時期を過ぎてしまった場合は、贈り物を「お年賀」としてではなく、「寒中見舞い」の名目に変えて贈るという方法もあります。
「寒中」とは、寒の入りである小寒(1月5日頃)から、寒の明けの立春(2月3日頃)までのおよそ30日間のこと。
一般的には1月7日までが松の内にあたるため、寒中見舞いとして贈るなら1月8日以降のタイミングにしましょう。
なお、関西などの一部地域では1月15日までが松の内にあたります。相手の居住地に注意して、松の内の期間を確認してから贈りましょう。
お年賀の時期が過ぎ、寒中見舞いに変えて贈る際の作法
お年賀の時期を過ぎ、寒中見舞いとしてギフトを贈るときに押さえておきたいマナーを紹介します。
寒中見舞いは季節のご挨拶の一つであり、本来の意味を知っておけばふさわしい品選びもしやすいはず。
寒中見舞いの相場や、贈り物に付けるのし紙の種類、ふさわしいギフトなど、お相手に失礼のないようしっかりチェックしておきましょう。
そもそも寒中見舞いとは
寒中見舞いとは、一年で最も寒さが厳しい時期である「寒中」に相手の健康を気遣って贈る挨拶状をいいます。
また、年賀状のようにハガキを送るだけではなく、お歳暮やお年賀の代わりに新年のご挨拶を託した品物を贈ることもあります。
お年賀はお相手の自宅に直接持参するのが正式なマナーとされていますが、寒中見舞いの贈り物は配送するのが主流です。
相手の体調を気遣うメッセージカードなどを贈り物に添えて贈ると、より丁寧な印象になります。
寒中見舞いのギフトを贈るのは、寒中見舞いのハガキと同じように「寒中」の期間です。
寒中見舞いを贈る際に確認しておきたいのが、立春の日付。寒中とは立春の前日までの期間だからです。
立春の日はおおむね2月3日頃ですが、年によって日が変動するため注意が必要です。
立春を過ぎてしまうなら「余寒見舞い」
寒中見舞いの手配が間に合わず、ギフトを贈るのがどうしても立春を過ぎてしまう場合は、「余寒見舞い」の名目に変えて贈る方法もあります。
余寒見舞いをいつまでに贈るのかは厳密には決まっていませんが、寒の明けの立春(2月3日頃)から2月末までが目安とされています。
寒い地方に住んでいる方に贈る場合は3月上旬までとするケースもあるようです。
余寒見舞いとは、暦の上では春を迎えたもののまだ寒さの残る時期に、相手の健康を気遣って贈る挨拶状のこと。
寒中見舞いと同様に余寒見舞いのハガキを送るのが一般的ですが、お年賀の代わりとしてギフトを贈るケースもあります。
寒中見舞い・余寒見舞いの相場・金額は?
お年賀を贈る時期に間に合わず、寒中見舞いとしてギフトを贈る場合も、お年賀と同程度の金額と考えてよいでしょう。
寒中見舞いの贈り物の一般的な相場は3,000円から5,000円程度。知人・友人は1,000円~3,000円が相場です。
大変お世話になった方にお歳暮がわりに贈りたい場合は少し高めで、3,000円から5,000円の範囲という見方が一般的です。
寒中見舞いは、寒さが厳しい時期に相手の体調を気遣って贈るもの。
季節のご挨拶の品として高額すぎるギフトは、かえって相手に気を遣わせてしまう場合があります。相場の金額を大きく外さないのが無難でしょう。
お年賀の金額についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
お年賀・寒中見舞いの「のし」マナー
お年賀の贈り物に付けるのし紙は、紅白蝶結びの水引が描かれたものです。
寒中見舞いの品を贈る場合も、お年賀と同じ「紅白蝶結びの水引」が描かれたのし紙を付けます。
ここで間違いやすいのが、のし紙に書く「表書き(贈り物の名目)」です。
お年賀「のし」の書き方
お年賀に付ける「のし」は、「御年賀」と表書きします。
水引の下には、表書きよりや小さい文字で「贈り主の姓」を名入れしましょう。
親族へのお年賀には、フルネームで書いても構いません。
誰から贈られてきたのかひと目でわかります。
寒中見舞いの「のし」の書き方
松の内を過ぎてから寒中見舞いとして贈りたい場合、のし紙の表書きは「寒中御見舞」や「寒中御伺」などに変えましょう。
目上の方に贈る場合は「寒中御伺」とします。
すでに「お年賀」と表書きした品物を用意していたなら、そのままののし紙で贈ってしまうと失礼にあたります。
お年賀を贈る時期を過ぎてしまった場合は、必ずのし紙を付け替えてください。
お年賀ののし紙マナーについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
余寒見舞いの「のし」の書き方
立春(2/3頃)を過ぎてしまうようなら、のし紙の表書きは「余寒御見舞」とします。
余寒見舞いを贈れる期間は、2月末までが目安です。
新年にふさわしい品物を贈る
お年賀の品は新年の挨拶にふさわしく、お相手の方に喜ばれるギフトを選ぶことが大切です。
寒中見舞いとして贈る場合も、お歳暮やお年賀のように先方の好みに沿った品物を贈りましょう。
年明けは家族や親戚が集まる機会が増える時期でもあります。
みんなで食卓を囲むのにぴったりの食品や、いつもよりちょっとリッチな日用品も贈り物におすすめです。
また、寒中見舞いには「厳しい寒さの中、相手を気遣う」という意味合いがあります。
「身体が温まるもの」を意識して選ぶのも気が利いた印象になるでしょう。
お年賀や寒中見舞いにおすすめのギフト
お年賀や寒中見舞いに贈るなら、お正月らしいおめでたいものや、心も体も温まるギフトが喜ばれる傾向にあります。
脂の乗った高級なお肉や、体の芯から温まる入浴剤など、寒い冬に好評のギフトをご紹介します。
すき焼きやしゃぶしゃぶに活躍する【お肉】
家族みんなで食卓を囲んでにぎやかに楽しめるお肉は、新年の宴会にふさわしい人気のギフトです。
おすすめは、深みのある味わいとジューシーな肉質が特徴の上質なブランド和牛。すき焼きやしゃぶしゃぶの出番が多い新年の食卓を盛り上げ、いつもとは違うぜいたくな気分を味わっていただけるでしょう。
高級和牛は、ギフト専門店の中でも常に人気ランキングの上位に上がる商品。ネットから手軽にお取り寄せでき、贈り先への直送手配も簡単です。
お肉が好きな実家や義実家、食べ盛りのお子様がいる方にぜひ贈ってほしい一品です。
体の芯から温まる【入浴剤】
旧暦では年が明けると春の始まりとされますが、現代の暦では寒さが最も厳しくなる時期にあたります。
寒い冬は、ゆっくりと湯船につかって体を温められる入浴剤を贈ると重宝されるでしょう。よりリラックスしたバスタイムを過ごしてもらいたいなら、上質な入浴剤を贈ってみてはいかがでしょうか。
お風呂でゆっくりしたい人に、全国の名湯気分を味わえる入浴剤や温浴効果の高い贅沢な入浴剤は喜ばれます。
冷え性に悩む親せきや高齢の方がいるご家庭への贈り物にもおすすめです。
寒い冬に嬉しい【コーヒー・紅茶】
体の中から温まる飲み物も、冬に喜ばれやすいギフトの一つ。ホッと安らげるコーヒーや紅茶がおすすめです。
有名コーヒーショップのギフトセットや特別感のある高級なコーヒーギフトが特に人気があります。
豆やワンドリップ、インスタントなど、贈る相手が好むコーヒーの淹れ方に合わせて選べるのもポイント。飲み物と一緒に楽しめる人気ケーキや焼き菓子のギフトセットも喜ばれますよ。
ただし、温かい飲み物でも緑茶は弔事の贈答品を連想させるため注意が必要です。贈るなら、相手が日本茶好きと分かっている場合のみにしたほうがいいでしょう。
温かい料理に合う【お酒】
お正月のギフトには上質なお酒もおすすめ。
鍋料理との相性も良く、親戚の集まりや新年会など宴会を催す機会の多いお正月シーズンにふさわしい特別感を与えてくれます。
がお年賀や寒中見舞いギフトに人気です。
、お正月らしい豪華さを演出したいなら、クラフトビールの飲み比べセットや希少な古酒を選んでみてはいかがでしょうか。
何を贈るか迷った場合は有名ブランドや老舗の蔵元の人気銘柄を選ぶのが安心です。
品揃えにこだわりのあるギフト専門店を活用し、ギフト用に人気の高いお酒をチェックしてみましょう。
年始のおもてなしに活躍する【おつまみ・お惣菜】
おつまみ・お惣菜ギフトはお酒を飲む機会の多い年始に活躍すること間違いなし。
- 「めで鯛」の鯛
- 「出世魚」のブリ
- 「末広がり」の8本足を持つタコ
上記のような、縁起の良い食材を使ったお惣菜などは、お正月の食卓にあると嬉しい一品です。
宴会の場が華やぐだけでなく、ごはんのおかずにもなるため、お酒が好きな親戚や両親への贈り物におすすめです。
お年賀を配送する注意
お年賀は本来手渡しで贈るものとされてきましたが、近年では生活環境の変化にともない、配送するケースが増えています。
贈り物を配送するなら、注意点をしっかりおさえておきましょう。
まず、お年賀や寒中見舞いの贈り物には必ずのし紙を付けるのがマナーです。また、品物だけ贈り付けるのはマナー違反。配送する場合は必ず挨拶状を添えましょう。
お年賀を配送したい場合は、インターネットのギフト専門店を利用するのが便利です。「〇円以上お買い上げで配送無料」というようなサービスがあったり、メッセージカードも添えられるような、サービスが充実したショップを選びましょう。
お年賀につけるのし紙については、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
お年賀は日頃お世話になっている方へ新年の挨拶として贈るギフト。
お年賀を贈る時期である松の内を過ぎてしまった場合は、寒中見舞いの名目に変えて贈る方法もあります。
その際、お年賀と寒中見舞いでは、贈り物に付けるのし紙の表書きが異なるので注意しましょう。
お年賀にしろ、寒中見舞いにしろ、冬をいつもより豊かに過ごせるギフトを贈るのがおすすめです。
寒さが厳しくなる季節を乗り切れるよう、相手の体調を気遣うギフトを選べば、あなたの温かい気遣いがきっと先方に伝わるでしょう。
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お年賀の時期に遅れる場合など、どう対応したらいいのか迷ったときにまずは相談してみてはいかがでしょうか。