香典返しとは、お通夜や葬儀で頂いた香典へのお返しの品を指す言葉です。香典返しの相場は一般的に「頂いた香典の半額〜3分の1」が目安とされています。
香典返しを忘れてしまうと、まごころから弔意をくださった相手に失礼に当たります。しかし、葬儀では思いのほかたくさんの方々から香典を頂くケースもあるでしょう。
葬儀前後の忙しさから遺族の管理が行き届かず、「うっかり香典を贈り忘れた」ということもしばしば起こります。
このような事態を防ぐためにも、香典リストの作成がおすすめです。今回の記事では香典リスト作成のメリットや、具体的な作成方法、記載内容を詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
香典返しのリストで人数と予算管理を
よくある失敗パターンが、香典リストを作らず記憶に頼っていたり、「いただいた香典袋を残してあるからそれを見れば分かる」と安心しているケース。
しかし、いざ香典返しを準備するとなったときに誰に返すかすぐ思い出せないことは多々あります。
特に仕事関係の目上の方に香典返しを忘れてしまうとかなり印象が悪くなりますし、最悪の場合その後の付き合いにまで影響するかもしれません。
香典返し用のリストをつくって、香典をいただいた相手の氏名・住所・いただいた金額を先にリストにまとめておけば返し忘れで失礼をする心配がなくなりますし、お返しする人数の確認や、贈り物選びの予算が立てやすくなるメリットもあります。
少し手間はかかりますが、最初に香典リストを作成しておけば後々さまざまな場面で助けられるはずです。
香典返しリストの必要記入事項
氏名といただいた香典金額
欠かせない項目が氏名と金額です。誰からいくらの香典をいただいたのかによって、相場に従い香典返しの価格帯を決めることになります。
故人との関係性や会社名
氏名の横には、先方と故人との関係性も書いておくと参考になります。
関係性についてできるだけ具体的な情報を記録しておけば、香典返しの費用で判断に迷ったときの参考になるでしょう。
先方に失礼のない対応をするためにも、すぐに確認できる形で詳しい情報を残しておきましょう。
住所・電話番号
配送手配のために住所と電話番号も必ず記録しましょう。
連絡を取りたい時に使える電話番号を具体的に記録しておけば、配送の手配がスムーズになります。
上記が必ず記載すべき内容です。
また、お葬式に参列できずに香典を後日郵送してこられたり、香典袋に「香典返しは辞退します」という旨を記入して贈ってくださる方もいるでしょう。
後で頂いた場合なども必ずリストに追記しておきましょう。
香典返しのリスト作成方法
香典リストはどのように作成すれば良いのか、ピンとこない方もいるかもしれません。自分で買ったノートに適当に書いても、逆に見づらくなりそうです。
香典リスト用に作成されたノートが販売されていたり、インターネット上には香典管理用の無料ソフトなどもあるので、探して使ってみるのもおすすめです。
それでは香典リストの具体的な作成方法についてご紹介します。
香典帳を葬儀の受付に用意
1つ目の方法は香典帳です。
香典帳はその名の通り、香典を頂いた人の名前、住所、いただいた金額など、香典返しをするのに必要な情報を記入してリストを作成できるものです。
香典帳は大きな文房具店のほか、ネット通販などでも手に入ります。
香典帳の中には、日付や名前、金額など全てが記入できる欄が用意されているので、そのとおりに記入するだけで簡単に情報を管理できます。
葬儀当日に香典帳を受付に置いておき、香典を頂いたら受付係がその場で記入できるようにしておき、記入漏れを防ぎましょう。
エクセルなどのパソコンソフトで管理する
2つ目のリフト作成方法はパソコンの利用です。エクセルはパソコンで使う表計算ソフトで、金銭管理や表の作成などが行えます。
パソコンが得意な方や、データとして記録に残したい方なら、エクセルが使いやすいでしょう。
表計算ソフトを使えば、出来上がったリストを後から金額ごとに並べる替えるなどの操作ができます。
香典返しの購入予算が立てやすくなるなど、後々の整理や作業は香典帳よりも簡単になるでしょう。
また、パソコンならインターネットにつながっていればエクセルファイルをメールで送受信することもできるため、はなれて住んでいる親族間で費用の確認や相談をするのにも便利です。
パソコンで管理する場合は、香典を頂いたその場でデータ入力することはできないかもしれませんが、葬儀を終えたらできるだけ早くデータとしてまとめるようにしましょう。
大量に注文するならエクセルのリストが便利
香典返しの品をネットショップで大量注文するなら、エクセルで作っておいた香典返しリストは大変役に立ちます。
ほとんどのギフト業者は大量一括注文に対応するため、エクセルの書式などのデータを自社で準備しています。
業者の案内に従ってリストに必要な項目を入れ、インターネット経由でエクセルのデータを提出すれば、商品購入から配送手配までスピーディーに手続きできます。
ネット上の無料テンプレートを利用
パソコンに慣れていない方だと、エクセルで表を自作するのは難しいかもしれません。
最近ではインターネット上に無料のテンプレートが沢山あります。また、葬儀社やギフトショップが作成したエクセルの香典帳のひな型もあります。
この香典帳には、金額の合計計算ができたり、並べ替えが簡単にできたりする機能や、供物などの記録シートも付いています。また、自動的に法要日を計算してくれる機能もあるので、先々の予算や計画を立てるのにとても便利です。
テンプレートはエクセルに限らず、色々なタイプがあるので、自分が使いやすいタイプをダウンロードして使用できます。
まとめ
香典リストは、返し忘れを防げる、返す相手や金額がすぐに分かるなどのメリットがあるのでぜひ用意しましょう。
パソコンのソフトを使えば、合計金額などの計算も行えます。返す相手を金額の順番に並べ変えれば、お返しをする際の品選びもスムーズにできるでしょう。
香典リストを作成する際には、
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- いただいた香典金額
- 相手と故人との関係性や会社名
これらの記載が必要です。今回ご紹介した香典リストの情報を、ぜひお役立てください。