金平糖はお祝いごとの贈り物として人気がある和菓子です。結婚式の引き出物やホワイトデーのお返しとしてもらった経験がある人も多いのではないでしょうか?
この記事では、知れば誰かに教えたくなる金平糖の意味や歴史を紹介します。大人のギフトとして、さまざまなシーンで喜ばれる金平糖の魅力をぜひチェックしてみてください。
金平糖の意味とは?
金平糖は、ポルトガル語で砂糖菓子を意味する「confeito(コンフェイト)」が語源と言われています。
安土桃山時代にポルトガルから日本へ伝わり、当時は公家をはじめ、地位の高い人しか口にできないほど、高価なお菓子として重宝されていたようです。
ちなみに、伝来した当初の金平糖は、現在のようなチクチクした細かい角はなく、白一色のゴツゴツとした丸い球のような形をしていたんだとか。
江戸時代に入ると、長崎で日本人によって製造されはじめ、京都や江戸へと広まり、明治中期ごろには日本全国でつくられるようになりました。
金平糖職人たちによる努力の結果、現在のような角のあるカラフルな金平糖が完成したといわれています。
皇室の引き出物に金平糖が選ばれる意味は?
皇室では、金平糖が慶事(結婚や出産などのお祝いごと)の引き出物の定番となっています。どのような意味が込められているのでしょうか?
金平糖はつくるのに時間がかかるお菓子であることから、これから末永く家庭を築いていく二人にちなんで、引き出物として贈られるようになったといわれています。
また、金平糖は戦時中の食料として重宝されていたほど、日持ちするお菓子として知られています。
そのいつまでも変わらない美しさとおいしさから「変わらない愛を表現している」といった意味を込めて贈られることもあるようです。
金平糖を贈ることにどんな意味があるの?
手間と時間をかけてつくられる金平糖。ギフトとして贈る際はどんな意味合いがあるのでしょうか。
結婚式やホワイトデー、ひな祭りなどのシチュエーション別に、金平糖をプレゼントする意味を紹介します。
結婚式の引き出物
金平糖は「結婚する二人」にちなんで、結婚式の引き出物によく選ばれています。
理由として、金平糖はグラニュー糖に砂糖蜜を何度もかけて仕上げ、完成まで10〜14日ほどかかることが関係しています。
そのじっくりと時間をかけてつくるさまから、「ゆっくりと家庭を築いていく」という意味を込めて、結婚式のお祝いギフトとして贈られるようになったようです。
こうした意味を踏まえて食べる金平糖は、さらにおいしく感じますね。日持ちもするので、時間をかけてじっくりと味わいたいものです。
ホワイトデー
結婚や出産などのお祝いごとのほか、ホワイトデーの贈り物としても選ばれている金平糖。
金平糖は、長期間保存できて、口の中でなかなか溶けきらないことから「永遠の愛」を意味するという説があります。
そのため、本命の相手からバレンタインチョコをもらった際のお返しとして選ばれているそうです。
相手に好意をさりげなく伝えたいなら、ホワイトデーのお返しには金平糖がぴったりでしょう。きちんと意味がこもった縁起物なので、大人のギフトとしても最適です。
ひな祭り
「ひな祭りのときに金平糖を食べた」という経験がある人もいるのではないでしょうか?
ピンクに白、黄色など、色とりどりの金平糖は華やかでかわいらしく、女の子のお祭りにぴったりなお菓子です。食卓に並べるだけで、視覚的にひな祭りを盛り上げてくれるでしょう。
また、金平糖は時間をかけてつくられることから、子どもの成長を見守るという意味が込められているようです。
身内の家族や親戚はもちろん、子どものいる友人や知人へのプレゼントとしてもおすすめです。
さまざまなお祝いシーンに金平糖はピッタリ
長い時間をかけて大切に手づくりされる金平糖は、日持ちするため、さまざまなシーンでのお祝いギフトにぴったりです。
たとえば、結婚式やホワイトデー、ひな祭りのほか、子どもの成長を祝うこどもの日や七五三、家族への感謝を伝える母の日や敬老の日の贈り物としても選ばれています。
ホームパーティへのちょっとした手土産として選ばれることも少なくありません。縁起物ですし、見た目が華やかなので、「粋なプレゼント」として喜んでもらえるでしょう。
また、茶道を習っている人へ茶道具の振出(ふりだし)に入れるお干菓子として贈ってもいいですね。
まとめ
金平糖は、長い時間をかける製法や変わらない美しさとおいしさから、縁起物としてギフトに選ばれています。
金平糖が持つ意味を知ったうえで贈り物にすれば、より一層、お祝いや感謝の気持ちを伝えられるでしょう。
金平糖がギフトとして活躍するシーンはさまざま。結婚式の引き出物やホワイトデーのお返しとしてはもちろん、友人の誕生日や結婚祝い・出産祝いなどにプレゼントしてみてはいかがでしょうか?