葬儀の参列者からいただく香典に対して「金額がちょっと少ないかも?」と思ったとき、香典返しを贈るべきなのか迷いますね。
香典の金額が1,000円〜3,000円だった場合、「この金額ならお返しは不要かな」と思いがちですが勝手に判断してよいのでしょうか。
この記事では少額の香典をいただいた際の対処法を、分かりやすくご説明。
また「香典返しが少額だった場合、何を贈ればいい?」とお困りの方に、1,000円~1,500円のベスト5も紹介します。
香典返しの贈り方マナーも併せて解説するので最後までご覧ください。
目次
香典が少額の場合でも「香典返し」は必要?
「もしかして香典が少ない?」と感じた場合、お返しをする意味はあるのかと考える人もいます。
金額が少なかったらどう対処すればいいでしょうか。
少額の香典でも香典返しをするのが基本
香典の金額が少なかったとしても、実際にいただいたという事実に変わりはありません。
必ずお返しをするのがマナーです。
少額の香典は「香典返し辞退」の意思の表れと勘違いしそうですが、それは間違い。
香典返しを辞退される場合は、香典袋の中袋や同封してある一筆箋に「辞退」という文字が入っているはずです。
「辞退をする」という明確な意思表示がない限り、勝手に判断するのは控えましょう。
少額の香典でも香典返しの相場は「1/3~半返し」
いただいた香典額に関わらず、香典返しの相場は頂いた香典額の「1/3~半額」、いわゆる半返しが基本。
香典額のボリュームゾーンは5,000円です。
5000円の香典をもらったら「2000円~2,500円程度」の香典返しを贈るケースが最も多いでしょう。
このことから考えると、少額の香典とは「3,000円以下」であるといえます。
3,000円いただいたら「1,000~1,500円」の香典返しを準備しましょう。
連名の香典は「1000円」と少額の場合も
友人や職場の方がお金を出し合い、連名で香典を包んでくださるケースがあります。
一人につき1000円~3000円程度を出し合い、代表者の方がまとめて贈ってくださることが多いようです。
まず香典額を参加人数で頭割りにし、1人あたりが出してくださった金額を確認します。
1人あたり3,000円以上なら個別に贈る
頭割りした際、一人あたり3,000円以上の額を出してくれていたら、少額でも個別に香典返しを贈ります。
半返しのマナーに則すると、お返しの金額は1000~1500円程度。
など消え物がおすすめです。
1人につき1,000円以下ならまとめて贈る
職場の方からいただいた連名の香典が、
- 一人当たりの金額が1000円を切る
- 香典を出してくれたメンバーが分からない
といった場合は、一つの品をまとめてお返ししても問題ありません。
皆が分けて食べられる個包装の菓子折りを贈るとよいでしょう。
友人は一人ひとりに香典返しを贈る
連名で香典を包んでくれた友人たちには、どうお返しすべきでしょう。
一人分の香典が1000円程度と少額であっても、友人一人ひとりに香典返しを贈ります。
住む場所が違ったり、再び集まることが難しかったり、まとめてお返しできないケースがほとんどであるため、郵送で届けるのがベストです。
配送料を安価に抑えたいなら、ミニタオルなどかさばらない軽いものを、メール便で送るといった方法も。
- レターパック、クリックポストなど
ポスト投函ながら追跡が可能。サイズさえクリアすれば送料が安く抑えられる。 - 定形外郵便…
かさがあるものでも安く送れるが、追跡サービスないので贈り物には不向き。
ただし郵便窓口にて「特定記録で」と依頼すれば、送付の受領証がもらえる上、ネットで配達状況が確認できる(少額だが有料)。
などが挙げられます。
送料を含むと相場の半返し以上の額になるかもしれませんが、友人たちの温かい心遣いにきちんとお返しするのがマナーです。
香典返しが少額の場合のおすすめベスト5【1000円~1500円前後】
①人気スイーツ店「アンリ・シャルパンティエの焼き菓子」
芦屋生まれの人気スイーツ店の焼き菓子セット。
創業当時から愛され続けるフィナンシェは特に人気のスイーツです。
名実ともにスイーツ界を代表する人気店の焼き菓子は、職場の上司や目上の方にも安心して贈れます。
甘さを控えた上品な味わいはどなたにも喜ばれます。
②お店の味を自宅で「スターバックスコーヒーのギフト」
多様なコーヒーギフトがそろうスターバックスコーヒー。
- 味や香りが本格的な「ドリップバッグ」
- まろやかなラテのセット「プレミアムミックスギフト」
- ブラックとラテが両方が入った「アソートギフト」
など、相手の好みに合わせて選べるため気に入っていただきやすいでしょう。
③甘いものが苦手な方に「カルビーの高級ポテトスナック」
あのカルビーから贈答用のポテトチップスが登場。
素材にこわだった高級路線のポテトチップスです。
お酒をたしなむ方にはおつまみにもなります。
甘いものが苦手な方、男性の方に喜ばれる香典返しです。
④国産・今治タオル「フェイスタオルセット」
「悲しみを包み込む」という意味を持つタオルは、香典返しの定番品です。
質の良い国産タオルは、喜ばれる香典返しの一つ。
特に今治ブランドやオーガニック素材のタオルはご満足いただけるでしょう。
弔事にさわしいシンプルな柄のものがおすすめです。
⑤ほっと癒される「温泉気分に浸れる入浴剤」
香典返しの入浴剤には「悲しみを洗い流す」という意味が込められます。
とくに冬場には、感謝ともに「温かくしてお過ごしください」という気持ちが伝わるでしょう。
ただしスーッと清涼感のある品は、刺激を感じてしまい合わない人もいるため注意が必要です。
心癒されるような落ち着く香りの品や、各地の温泉の泉質をイメージした品を選んではいかがでしょうか。
香典返しが少額の場合も掛け紙(のし)は必要
1000円程度の少額の香典返しや、まとめての香典返しであっても、掛け紙は必ずつけましょう。
香典返しは正式な贈答品のため、掛け紙(のし)なしではマナー違反となります。
表書き・名前の書き方
仏式の場合、掛け紙の表書きは水引の上段中央に「志」と書くのが一般的です。
西日本では黄白の水引きに「満中陰志」と書く地域が多くあります。
香典返しの掛け紙に書く名前は、喪主の苗字を書くのが基本。
ただし、故人と自分の苗字が違う場合は故人の苗字で「〇〇家」とすることもあります。
自分の勤務先から香典をもらった際、故人と苗字が違う場合は、故人の苗字で「〇〇家」と書くとよいでしょう。
当日(即日)返しならほかの方と同じ品を
葬儀の当日に香典返しを渡す「当日(即日)返し」も近頃は珍しくありません。
香典額のボリュームゾーンは5,000円といわれているため、2,000円~2,500円の品をあらかじめ準備したパターンが多いでしょう。
では相場より少ない香典を持参した人には、どう対応すればよいでしょうか。
仮に3,000円の香典を頂いたとしたら、お返しの金額は1,000円~1,500円。即日返しの品物を渡したならば、 過分にお返しをしていることになります。
しかし、わざわざ足を運んでくださった方へのお礼の品です。ほかの方と同じ品物をお渡しすることをおすすめします。
会社からの連名で香典をいただいた場合は、忌引き明けに一つの品をまとめてお返しします。皆で分けられるお菓子や飲み物などが適しているでしょう。
▼忌引き後の初出社時には菓子折りを。香典を頂いていない方にもお礼の品を贈る場合もあります。
少額の香典にもお返しを贈り感謝の気持ちを伝えよう
香典とは、参列者の故人や遺族に対する気持ちです。
高額であっても少額であっても、香典を頂いたのであれば返すのがマナーです。
香典返しが少額だった場合、品選びに困ることもあるでしょう。この記事を参考にして、感謝の気持ちとともに喜ばれる香典返しを見つけてください。