夏にギフトを贈ろうと考えたときに、そうめんを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
せっかくギフトとして贈るのであれば、高級そうめんがおすすめです。
この記事では、高級そうめんのギフトとしての魅力や、おいしい高級そうめんの選び方について解説します。
目次
高級そうめんが贈り物として選ばれる理由【細く・長く】
夏の風物詩として知られるそうめんですが、贈り物として選ばれる理由は他にもあることをご存知でしょうか?
そうめんは形が細く長いことから、「喜びが長く続く」という縁起物としての意味合いがあります。相手とのお付き合いに感謝し、今後も末永い交流を願うお中元のギフトとしては最適です。
日本の食卓に浸透している一般的な食品だからこそ、お中元のそうめんは少し贅沢なものを選びたいところ。
高級なものの選び方や、有名な銘柄について知っておくと、そうめんのお中元で感謝が伝わりやすくなりますよ。
おいしいそうめんの選び方①【新物・古物・大古物】
おいしいそうめんを選ぶ基準のひとつが熟成期間です。
そうめんは秋~初春に製造され、その後、熟成させる期間によって新物・古物(ひねもの)・大古物(おおひねもの)に分けられます。それぞれの熟成期間は以下のとおりです。
- 新物:梅雨時期を越した後に販売
- 古物:1年間熟成させ翌年の梅雨時期を越した後に販売
- 大古物:2年間熟成させ翌年梅雨時期を越した後に販売
高温多湿の梅雨を越すことで、生地の酵素が活発になり、組織が変化します。そのため、熟成を経たそうめんは、コシが強くなっていきます。高級に分類されるのは、主に古物、大古物です。
ただし、熟成期間は長ければ長いほどいい、というわけではありません。2、3年が食べ頃だと言われています。
おいしいそうめんの選び方②【太さ】
そうめんを選ぶ際には、太さにも注目しましょう。
「見た目が美しい」「製造に技術が必要」という理由から、細いそうめんほど高級品とされています。細いそうめんは熟練した職人の手によって作られるため、大量生産はできません。
細さは「標準」「細物」「極細」といった表示で確認しましょう。
手延べ製麺(説明は後述)は、1本あたりの細さが異なることから、10gあたりの細さで表現します。一般的な表示ごとの細さは以下のとおりです。
- 標準:70~80本程度/10g
- 細物:95~105本程度/10g
- 極細:120~130本程度/10g
さらに約300本/10gの「超極細」もあります。おいしいそうめんをお中元で贈りたい場合には、高級とされている細物以下の細さを選ぶのがおすすめです。
【小ネタ】そうめんとひやむぎの違いは?
そうめんと同じく、夏を感じさせる食べ物として親しまれているひやむぎ。どちらも同じく白く細い麺ですが、違いについて知っている人は少ないかもしれません。
実は、そうめんとひやむぎでは、麺の細さが異なるのです。
機械製麺の場合、直径1.3mm未満であればそうめん、1.3mm以上1.7mm未満はひやむぎと、表記ルールが決められています。1.7mm以上はうどんに分類されます。
そうめん | ひやむぎ | うどん | |
太さ | 1.3mm未満 | 1.3mm以上1.7mm未満 | 1.7mm以上 |
手延べ製麺の場合、直径1.7mm未満であれば、そうめんとひやむぎ、どちらで表記しても問題ありません。
おいしいそうめんの選び方③【等級】
有名銘柄のそうめんは、麺の細さ、熟成期間などの条件によって等級を分けています。
等級は、そうめんの質を判断するうえでわかりやすい指標です。そうめんをまとめている帯の色や箱のラベルなどで等級を確認できます。
以下では、代表的な銘柄である「揖保乃糸」と「三輪素麺」の等級を紹介します。
- 揖保乃糸の等級
等級 | 麺の細さ(一束の本数) |
三神 | 約550本/50g |
特級 | 約480本/50g |
縒つむぎ | 約400本/50g |
播州小麦 | 約300本/50g |
熟成麺 | 約400本/50g |
上級 | 約400本/50g |
太づくり | 約270本/80g |
- 三輪素麺の等級
等級 | 麺の細さ(一束の本数) |
神杉 | 約600本/50g |
緒環 | 約475~525本/50g |
瑞垣 | 約400~475本/50g |
誉 | 約350~400本/50g |
おいしいそうめんの選び方④【容器】
容器にも注目してそうめんを選んでみてください。
高級なそうめんは一般的な市販のものとは異なり、立派な箱に入っているものがあります。特に、木箱に入った高級そうめんが多いようです。
贈答用にそうめんを選ぶ場合は、見た目にもこだわりたいもの。
一目で高級だとわかるような、木箱入りのものを選んでみてはいかがでしょうか。
おいしいそうめんの選び方⑤【製造方法】
そうめんには、以下の3種類の製造方法があります。
手延べ製麺
手延べ製麺は、小麦粉、食塩、水を混ぜ、生地表面に植物性の油を塗って引き伸ばしていく製法です。
熟成させ、生地が無理なく伸びる状態にしたうえで、縒りをかけながら生地を引き伸ばしていきます。しなやかな伸びは、小麦粉の成分であるグルテンによるものです。
伸ばして休ませる工程を何度も繰り返すことで、そうめんの細さに仕上げています。他の製法との違いは、途中で生地を切らないことです。
手間をかけることで、なめらかな食感とコシが生まれます。主に、高級そうめんに採用される製法です。
機械製麺
機械製麺は、製麺機で生地を薄く伸ばし、乾燥させてから麺の細さに切る製法です。
手打ち製麺
手打ち製麺は、生地をこね、伸ばした生地を切り、好みの太さに仕上げる製法です。
現在では、手打ち製麺によるそうめんの流通量は多くありません。
おいしいそうめんの選び方⑥【産地】
おいしいそうめんを選びたければ、産地にも注目してみましょう。各産地はそうめんの有名銘柄を輩出しており、独自の厳密な品質管理を行っています。
代表的なそうめんの産地を紹介します。
奈良県(三輪そうめん)
奈良県では、奈良県三輪素麺工業協同組合の取り仕切りにより「三輪そうめん」が製造されています。毎年5月に天皇皇后両陛下をはじめ各宮家へ献上される、皇室御用達のそうめんです。
農林水産省の「手延べそうめん」品質表示基準より厳密な組合独自の基準を設けており、シビアな品質管理を行っています。
三輪そうめんをお探しの際は、品質管理を受けた証である鳥居マークの帯を目印にしてください。
代表的な銘柄の一つとして、1717年に創業された株式会社・山本の「白龍」「白髪」が挙げられます。
兵庫県(播州そうめん)
兵庫県は、「播州そうめん」の産地として有名です。
代表的な銘柄として、兵庫県手延素麺協同組合が販売する播州手延そうめん「揖保乃糸」が挙げられます。
約600年の間、伝統的な手延べ製法を受け継いでいます。さまざまな等級からそうめんを選べるのもポイントの一つ。
赤色の帯が巻かれている「上級」は一般的なスーパーでも販売されており、多くの人に親しまれている等級です。
徳島県(半田そうめん)
徳島県では、太くモチモチした食感が特徴的な「半田そうめん」が製造されています。
日本農林規格(JAS)では、ひやむぎに分類される太さですが、半田手延べそうめんの場合は伝統と地域性が認められ、特別に「そうめん」と表記可能です。
製麺所の場所によって300m程度の標高差があり、熟成時間や水加減などさまざまな条件が異なるため、製麺所ごとのブランド化が進んでいます。製麺所による味の違いが楽しめるでしょう。
製造は、主に半田手延べそうめん協同組合が取り仕切っています。小野製麺の「手延半田めん」が有名です。
香川県(小豆島そうめん)
香川県は「小豆島そうめん」の産地です。
小豆島手延素麺協同組合の「島の光」という銘柄が高級そうめんとして人気があります。
ゴマ油を使う手延べ製麺で、麺の酸化を抑えています。独自の素材と製法を、約400年もの間受け継いでいる歴史ある銘柄です。
長崎県(島原そうめん)
長崎県は島原手延素麺協同組合が管理する「島原そうめん」の産地として知られています。
コシの強さが特徴であり、煮込んだ場合でも煮崩れしにくいほど。
川上製麺の「川上の糸」が有名です。
富山県(大門そうめん)
富山県では、砺波製麺協業組合などの取り仕切りにより「大門そうめん」が製造されています。
くるくると巻かれる珍しい形状であることから、「丸まげ素麺」とも呼ばれています。
高級そうめんをおいしく食べるためのゆで方
せっかくの高級そうめんは、正しいゆで方でおいしくいただたきたいもの。細さや銘柄によって少し違いがありますが、基本的には以下のような方法を意識するとおいしくゆであがるでしょう。
- たっぷりの水(麺50gあたり500~600ml程度)を鍋に入れ、十分に沸騰させる
- 麺を入れる
- 吹きこぼれないように注意しながら、好みの固さになるまでゆでる
- 好みの固さになったら、麺を上げ、流水でよく洗う
有名銘柄を販売している会社は、公式ホームページで作り方を解説していることがあります。
高級そうめんを贈った人には、ぜひ正しいゆで方で召し上がっていただくように伝えましょう。
そうめんのギフトにはこんな魅力も!
夏ギフトのイメージが強いそうめんですが、にゅうめんにしたりおすましの具にしたりと、1年を通じて味わってもらえる魅力があります。
カラフルな色付きのそうめんは子どものお祝いごとや女性へのギフトとしても喜ばれるでしょう。
食べれば無くなるためじゃまにならない、乾物のため日持ちしやすい、といった特徴から、ギフトとして贈りやすい食べ物です。
お中元だけではなく、お歳暮やちょっとしたお礼にも、ぜひそうめんのギフトを検討してみてください。
GiftA(ギフタ)が自信を持っておすすめする高級そうめん
高級そうめんのギフトをご検討であれば、ぜひGiftA(ギフタ)をご利用ください。全国の有名銘柄から、選りすぐりの高級そうめんを取り扱っています。
代表的な高級そうめんギフト「揖保乃糸」をご紹介しますので、お世話になっている方への贈り物としてぜひお選びください。
揖保乃糸
GiftA(ギフタ)の「揖保乃糸」の高級ラインナップをご紹介します。
そうめんといえば、「揖保乃糸」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
テレビCMでもおなじみの「揖保乃糸」を、お中元に贈れば喜ばれること間違いなしです。
まとめ
一般的なスーパーでも手に入るそうめんですが、高級なものには職人の技術や伝統が反映されています。等級が高い高級そうめんをギフトとして贈れば、感謝の気持ちがより伝わるでしょう。
そうめんは夏の贈り物としてはもちろんのこと、1年を通じてギフトにぴったりです。
ぜひ、お中元やお歳暮、ちょっとしたお礼に贈ってみてくださいね。