ビール専門店でビールを飲むと、家で飲むより美味しいと感じませんか?
実は、同じビールでもちょっとした飲み方の工夫で、美味しさが変わるのです。
近年人気のクラフトビールも、飲み方次第で味わいが薄れてしまうので注意が必要。
この記事ではビールが美味しくなる飲み方のコツをご紹介します。
ビールの美味しい飲み方は6つの点にこだわろう
実は、同じビールでも6つのポイントにこだわれば香りや口当たり、味をよくすることはできるのです。
ビールを美味しく飲むための具体的な方法を見ていきましょう。
美味しい飲み方<1> 注ぎ方にこだわる
ビールを美味しく飲むポイントの1つ目は、「三度注ぎ」でグラスに注ぐことです。
- テーブルにグラスを置き、ビールを底面に当てるイメージでグラスの半分まで勢いよく注ぐ
- 粗い泡が消えたら、グラスの9分目までゆっくりビールを注ぐ
- 再び粗い泡が落ち着いたら、残りのビールをゆっくり注ぎ、泡がグラスから盛り上がるようにする
ビールと泡が7:3の比率になるよう注ぐのがポイント。
しっかり泡を立てることで、そのまま泡がフタとなってビールの炭酸や香りが逃げるのを防いでくれます。
時間が経っても注ぎたての風味が守られるので、いつものビールがもっと美味しく感じられますよ。
美味しい飲み方<2> グラスの種類にこだわる
2つ目のポイントは、グラスの種類です。ビールの味わいは、グラスの形状によって変わります。
ビアグラスに詳しくない人でも使いやすいグラスは次の通りです。
パイントグラス
ペールエールやIPAなどに合う
万能型なので1つ目のグラスとしてもおすすめ
ピルスナーグラス
ピルスナービールに合う
チューリップグラス
エールビールやベルギービールなど、香りを楽しむビールに合う
特にクラフトビールは職人のこだわりが詰まった個性豊かな銘柄が豊富です。
それぞれのビールの特徴に合ったグラスを選んで飲めば、バーで出てくるような豊かな味わいを楽しめますよ。
美味しい飲み方<3> 温度にこだわる
ビールを飲む際は温度にもこだわりましょう。
ビールはキンキンに冷やした方が美味しいと思われがちで、たしかによく冷やす方がのど越しがよくなる傾向にあります。
しかし、クラフトビールをはじめ、香りや味が豊かなビールは、冷やしすぎると風味を感じにくくなってしまいます。
ビールの種類ごとに飲み頃の温度をまとめましたので、参考にしてみてください(以下の温度はあくまでも一般的な目安です)。
- 一般的なラガービール:夏なら4~6℃、冬なら6~8℃
- エールビール:8〜13℃
- ピルスナー:5〜8℃
- スタウト:10〜13℃
- ベルジャンホワイトエール:6~10℃
- ヴァイツェン:10~12℃
- ペールエール:11~14℃
- IPA:10~12℃
美味しい飲み方<4> 保管方法にこだわる
ビールは保管方法も重要です。
要冷蔵と書かれているビールは、温度が上がると酵母の働きで味が変わってしまいます。冷蔵庫に入れて5℃前後で保管してください。
缶ビールをプレゼントするときも、要冷蔵なら「クール便で日時指定をする」「保冷剤を添えて渡す」など工夫をしましょう。
要冷蔵と書いていないビールは酵母が失活または除去されています。
そのため常温保存が可能ですが、におい移りや品質低下を防ぐため、以下の点に注意しましょう。
- 直射日光や過度な高温・低温を避ける
- 熱がこもりやすい場所は避ける
- 塩、しょうゆ、漬物、防腐剤、灯油などの近くに置かない
美味しい飲み方<5> おつまみにこだわる
ビールを美味しく飲めるかどうかは、おつまみにも左右されます。
互いのよさを引き立てるビールとおつまみのペアリングを楽しんでみてください。
簡単なビールペアリングのコツと例は、次の通りです。
ビールの色を基準にする
薄い色のビールにはあっさりした料理、濃い色のビールにはこってりした料理
(例)スタウトと牛肉の煮込みやチョコレート(濃い色)
国を基準にする
ビールの原産国と同じ国の料理を合わせる
(例)ピルスナービールとソーセージやジャーマンポテト(ドイツ)
味を基準にする
同じ系統の味、または反対の系統の味を合わせる
(例)ヴァイツェンとポテトチップス(甘い×しょっぱい)
美味しい飲み方<6> グラスの洗い方にこだわる
ビールを美味しく飲むためには、グラスの洗い方にもこだわりましょう。
グラスにほんの少しの油やホコリがついているだけでビールの泡が消えやすくなってしまい、炭酸や香りをキープできなくなります。
特に重要な注意ポイントは、次の3点です。
- グラス専用のスポンジを使う。他の食器と同じスポンジを使うと、油が移ってしまうことがある。
- 洗剤はしっかり洗い流す。
- 洗ったグラスは網の上など風通しのよいところに置き、内側まで自然乾燥でよく乾かす。
目に見えない汚れもしっかり落とすイメージで、丁寧に手間をかけて洗うようにしてくださいね。
ビールの美味しい飲み方「カクテルアレンジ」
ビールはカクテルアレンジをしても美味しく、料理とのペアリングの幅も広がります。
特にしっかりした味わいのクラフトビールを使えば、自宅でもバーのような贅沢な味を楽しめますよ。
コンビニやスーパーでも買える材料を使ったビールカクテルを紹介していきます。
シャンディガフ
シャンディガフはビールとジンジャーエールを1:1で割った、イギリス発祥のカクテルです。
ジンジャーエールの甘さがビールの苦さを和らげてくれるため、お酒初心者やビールが苦手な人でも飲みやすくなっています。
イギリス発祥のカクテルということで、アレンジするならイギリスのビールを使うのがおすすめ。中でもエールタイプのクラフトビールを組み合わせると、よりコクの深い味わいになります。
昔のイギリスでは黒ビールを合わせていたので、同じように黒ビールを使ってみたり、爽快感のあるラガービールを使ってみたりするのもおすすめですよ。
ブラック&ホワイト
ブラック&ホワイトは、黒ビールと牛乳を合わせたカクテルです。
ティースプーン1杯~2杯程度のガムシロップを入れた牛乳に、よく冷えた黒ビール 2:牛乳1の割合で注いで混ぜます。
黒ビールが苦手な人でも飲みやすいデザートカクテルです。
黒ビールは独特の苦みや香ばしさ、クリーミーさが魅力ですが、少々個性的な味わいなので苦手な人もいるでしょう。
しかし、ブラック&ホワイトにアレンジすれば、黒ビールの味わいを程よく残しつつも、甘く飲みやすくなるのでおすすめです。
黒ビールにもさまざまな種類のクラフトビールがあるので、好みに合わせて試してみると楽しいですよ。
- エール系:まったりとした濃厚な味わいが魅力的
- ラガー系:さわやかで軽い口当たりが魅力的
レッドアイ
レッドアイはビールとトマトジュースを1:1で混ぜたカクテル。
ライムの皮や一味唐辛子、塩などを少し加えても一味ちがう美味しさが楽しめます。
アレンジに用いるビールは一般的にはピルスナーが多く、キレのある飲み口になります。
レッドアイは一般的なビールでも美味しく作れますが、ワンランク上の深い味わいを目指すなら、職人が造ったクラフトビールを使ってみましょう。
たとえばクラフトビールのペールエールを使うと、フルーティな味わいがトマトの爽やかさと合わさって、より香り豊かな仕上がりになります。
レモンビールのような柑橘系のフルーツビールもトマトと相性がよいのでアレンジにおすすめです。
まとめ
ビールの美味しい飲み方ポイントとして、グラスの種類・管理・注ぎ方、ビールの温度・保管方法、おつまみの6つが重要でした。
どれも簡単に試せるものばかりなので、普段の飲み方との違いを感じてみてください。
いつもと違った飲み方をしたい人や、初めての種類のビールに挑戦する人には、カクテルアレンジもおすすめですよ。