今回はダレスバッグについてご紹介します。
「ダレスバッグ」の語源は、アメリカの国務長官をしていたダレス氏のこと。
1951年に来日した際に持っていたブリーフケース型のバッグが注目を集めたのが始まりです。
現在では主に、開口部が口枠式で大きく開き、自立するバッグを総称して「ダレスバッグ」といいます。
ダレスバッグは良質な素材を使っているものが多く、今も昔も多くのビジネスパーソンが憧れる存在。
最近では、プライベートや出張など幅広いシーンで使える多種多様なダレスバッグが登場しており、男女問わず支持されています。
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説・ご紹介します。
「ダレスバッグとは?」「ビジネスや出張におすすめの国産ダレスバッグ」
ダレスバッグに興味がある方や、購入したいという方はぜひ参考にしてください。
ダレスバッグとは?
ダレス氏が持っていたバッグは、当時の日本国内のビジネスバッグ業界にとって、新時代を予感させるインパクトのあるものでした。
ダレスバッグの語源となったダレス氏の鞄はそれほどマチが大きくなく、持ち手が1本の口枠鞄で、ブリーフケースとして使うもの。
その形状にピンときた鞄メーカーが同じような鞄を売り出したことで、ダレスバッグは日本中に広まりました。
「ダレスバッグ」という呼び名は日本独自のもので、欧米では「ドクターズバッグ」もしくは「ロイヤーズバッグ」と呼ばれています。
素材にこだわった製品も多く、比較的役職の高い方や、ファッションにこだわりがある方に人気です。
近年のダレスバッグはブリーフケース型に限らず、さまざまな形状のものが登場し、男女問わずビジネス以外の用途でも使われるようになりました。
ダレスバッグのよさを活かしつつ、若い方でも使いやすい形のものや、カジュアルで普段使いできるようなものも生まれているのです。
そのため現在では、いくつかの要素を満たしたものを総称して「ダレスバッグ」といいます。
その特徴を挙げてみましょう。
開口部が口枠式で大きく開く
開口部が口枠式であることは、ダレスバッグには必須の条件。
口枠式は開口部が大きく開き、鞄の中が見やすく、一目で何がどこに入っているか確認できます。
パソコンの収納もしやすく、頻繁に出し入れする方にも便利です。
自立型で扱いやすい
自立型であることも、ダレスバッグの特徴です。
安定感があり、移動中や営業先でも荷物を取り出しやすいのがメリット。
収納力に優れているため、書類やパソコンなど多くの荷物を持ち歩く方にもおすすめです。
ビジネスパーソンの相棒には上質な国産ダレスバッグを
ダレスバッグに、「格式高いもの」「高級感があるもの」「高価なカバン」といったイメージを持つ方もいらっしゃるでしょう。
上質ダレスバッグを製造しているメーカーはいくつもありますが、中でもメイドインジャパンの職人技を強みとする国産ブランド「豊岡鞄®」に注目が集まっています。
兵庫県豊岡市は鞄の一大産地であり、地域が誇るブランド「豊岡鞄」の発祥地。
豊岡鞄を名乗るためには、企業審査・製品審査の2段階審査を通過する必要があります。
企業審査だけクリアしていても、その企業の全製品が豊岡鞄を名乗れるわけではありません。
通常なら見えない部分や、内装・パーツなどの細部に至るまで、製品ごとに「豊岡鞄」地域ブランド委員会が厳しい審査を行います。
その審査を通過し認定されることで、やっと豊岡鞄を名乗れるようになるのです。
審査の合格率は5割程度。つまり豊岡鞄とは、豊岡産鞄の中でも選び抜かれた高品質な製品を指します。
今回ご紹介するダレスバッグも同様に、厳しい審査を受けています。
ダレスバッグでワンランク上のビジネスパーソンに
「仕事で着るスーツにはこだわりがある。だからこそ、バッグも唯一無二のものを使いたい」
と思っている方は多いもの。
しかしスーツに合わせることを考えると、あまり奇抜なものや、カラフルなものは選べません。
シンプルで正統派、それでいて個性のあるものがおすすめです。
その点ダレスバッグは、ビジネスパーソンにとって理想的な「憧れのバッグ」といえるでしょう。
ここでは豊岡鞄の中でも、ビジネスシーンにおすすめの上質ダレスバッグを3つご紹介します。
経年変化を楽しむレザーダレスバッグ
まずは定番、横型のダレスバッグからご紹介します。
豊岡の鞄メーカー・アートフィアーのニューダレスバッグは、2009年に日本の鞄業界で初めてiFデザイン賞を受賞した実績をもつバッグ。
「iFデザイン賞」とは、全世界の工業製品などの中から優れたデザインの製品に与えられるもので、世界3大デザイン賞のひとつといわれています。
つまりアートフィアーのニューダレスバッグとは、世界に認められたバッグということ。
シリーズの中でも「ニューダレス テック2 F2」は、「ビジネスバッグはやっぱりレザーを使いたい」というこだわり派の方にぴったりです。
一般的なレザーは日光や熱・摩耗に弱い素材であるため、変色や硬化・色落ちなどの心配があるので、中には「レザーは傷むのが心配で、ビジネスでは使いにくい」と感じる方もいらっしゃるようです。
その点、このダレスバッグは表面にカーボンパターンフィルムが熱圧着されており、耐摩耗性・耐光性・耐熱性に優れているのが特徴。
傷みにくい加工を施した革バッグなら、外を出歩くことが多い方や、満員電車に乗る方も安心して使えるでしょう。
本体にはイタリア「キオリーノ社」製のハイブリッドレザーを使用。
「中牛革」と呼ばれる、生後6ヵ月~2年程度の牛から採れる革で、仔牛の皮よりキメが荒いものの、厚みがある丈夫な素材です。
優れているのは素材だけではなく、機能面も見逃せません。
たとえばメインルームの背面側には、13インチのパソコンが収納できるクッション材入りのポケットを装備しており、大切なパソコンを衝撃から守ります。
リュックとしても使えるため、パソコンのような重いものを長時間持ち運ぶ負担も減らしてくれるでしょう。
伝統と最新テクノロジーの融合でできた、高品質・高機能で美しいダレスバッグです。
働く男性を恰好よく見せるダレスバッグ
「ビジネスバッグはピカピカした光沢のある素材より、ツヤのないものがよい」と考えている方も多いようです。
そんな方におすすめなのが、「木和田正昭商店」と「YOUTA」のコラボから生まれた「YOUTA ELK 3WAY 縦ダレス」。
センターに施されたイントレチャートは程よいアクセントとなり、ほかのダレスバッグにはない個性と品のよさを演出してくれます。
本体にはPVC(ポリ塩化ビニル)が使用されており、張りがあって硬く、光沢のない質感が特徴。
シックで落ち着いた雰囲気を好む方にぴったりのダレスバッグです。
PVCは天然皮革よりも水に強く、傷つきにくくて経年劣化の心配が少ない素材。ビジネスの相模として長く使っていけるでしょう。
ブリーフケース・リュック・ショルダーと3WAYで使えるため、重い荷物が入っているときはリュック、営業先ではブリーフケースなど、TPOに合わせた使い方も可能です。
鞄業界の常識や既成概念にこだわらず、新しいことにチャレンジし続ける木和田正昭商店と、「鞄も個性がなければ楽しくない」と考えているメーカー・YOUTA。
外部デザイナーを積極的に起用し、豊岡鞄に新しい風を吹き込む中で生まれた、個性的なダレスバッグです。
10年後も変わらず使えるダレスバッグ
「平日毎日仕事で使っていると、鞄の傷みが早くて買い替えサイクルが短い」
「長く使えるリュックがほしい」
そんな悩みを解決し、理想を叶えてくれるのが、アートフィアーの「ニューダレス タッチ タフ F4」です。
「ニューダレス タッチ タフ F4」に採用されている「帝人コードレ社」の「タフガード®ライトデラックスII」は、ランドセルにも使われている素材。雨や傷に強く汚れにくいうえ、軽いという特性もあります。
自転車通勤で雨が心配な方や、営業先でよく鞄を床に置くため傷が心配な方でも安心して使えるでしょう。
縦型でも、ダレスならではの口枠式で開口部が大きく開くため、底の方までしっかり見通せます。
さまざまな大きさのポケットは、下にさがりがちな荷物をうまく分散して収納可能。
13.3インチまでのパソコンが入るのも今時のニーズを反映しています。
ブリーフケースとリュックの2WAY仕様で、スマートにビジネスシーンを彩るでしょう。
実はこのニューダレス タッチは3代目。
お客さまからメーカーに持ち込まれる修理品を見た職人が、「もっとタフなものを作りたい」と試行錯誤した末にたどりついたもので、作り手の技術や思いの詰まったバッグです。
万が一傷ついたり壊れたりしても、豊岡鞄ならアフタフォーロー体制がしっかりしているため、長くビジネスの相棒として使っていけるでしょう。
出張や旅行の相棒にダレスバッグ
短期の出張で、着替えや書類をどんなバッグに入れていけばよいか悩んだ経験はありませんか?
バッグ1つで行きたいけれど、スーツに合わせやすい大型のバッグは意外と少ないもの。
以下にご紹介するダレスバッグは、スマートな見た目ながら収納力が高く、短期間の出張や旅行にも便利なものをピックアップしました。
旅先でもファッショナブルに決まるでしょう。
本物志向の人だけが持てる希少価値の高いダレスバッグ
「旅行に使うバッグも品のよいものを使いたい」
そんなこだわり派におすすめなのが、「マスミ鞄囊(ほうのう)」の「ダレスボストン」です。
気品漂うダレスボストンは、実は50年以上前にデザインされたもの。
熟練の職人だからこそ形にできた、美しい丸みを帯びた形状が特徴です。
本体素材には、厚みがあって型崩れしにくいイタリア産のヌメ革を使用。
構造は、本体内部にファスナーポケットが1つと、無駄な装飾は一切ありません。
形はそのままに、素材を変えることで、さらに洗練された現代風のダレスボストンに仕上がっています。
このボストンを作るには非常に高度な技術が必要であるため、今では制作できる職人の数が減少し、希少価値の高いダレスバッグとなりました。
マスミ鞄嚢は1964年、東京オリンピックの聖火を運ぶケースを作成した由緒あるメーカー。
創業100年以上流行に流されることなく、一生使っていける「本物」だけを徹底して世に出し続けています。
そんなマスミ鞄嚢の気品漂うダレスボストンは、本物志向の方にこそおすすめしたい極上の逸品です。
短期の出張はダレスバッグ1つでスマートに
出張前の荷造りは、意外と時間がかかって面倒なもの。
普段使いのビジネスバッグの中に出張用のアイテムをすべて入れられたら、出張前の荷造りは格段に楽になるでしょう。
こちらの「YOUTA LIZARD 3WAY 横ダレス」も、YOUTAと木和田正昭商店のコラボから生まれた、横型のダレスバッグです。
普段使いでも、まったく違和感のないこのダレスバッグ。
コンパクトな見た目以上に容量が大きく、短期間の出張ならこれひとつで十分です。
鞄自体が軽く、さらにリュックとしても使えるため、身体への負担も最小限に抑えられるでしょう。
開口部は片手でさっと開けられ、出し入れも楽々。
大開口で14インチのパソコンも難なく出し入れできます。
このYOUTA LIZARD 3WAY 横ダレスも、リザード(トカゲ)調型押しのPVC素材に、すべて手作業で編みこまれるイントレチャートでスマートな印象。
張りのある素材感にケヤキでつくられたハンドルがポイントを加え、高級感と個性を両立させています。
持っていても置いていても、上品な存在感を放つダレスバッグです。
まとめ
ダレスバッグの名前の語源となったダレス氏のバッグは、もともとブリーフケースの形状をしていました。
現在では、その特徴である口枠式の開口部と自立型の形状はそのままに、さまざまな用途で使えるよう形を変え、男女問わず使われています。
今回ご紹介した「豊岡鞄」のダレスバッグは、素材や形状・機能と、どれも職人の想いと技がこもったものばかり。
ビジネスの頼れる相棒として、長く使っていける極上の逸品です。
今回ご紹介した情報を参考に、「これぞ」と満足できるダレスバッグをぜひ見つけてください。