【専門家監修】「結婚&出産」の内祝い、二つまとめてのお返しはOK? 時期が重なるときの注意

更新日:2024年2月29日

この記事では、「複数の内祝いを同時に贈ろうと思っている」という方に向けて、贈答マナーを解説します。

「同じ方から結婚祝いと出産祝いをいただいた。お返しとして内祝いを贈るタイミングが同時になってしまうが、二つまとめてお返ししても大丈夫?

このような疑問の声が寄せられています。

結婚祝いと出産祝い、二つの違うお祝いに対し、お返しをまとめて贈るのはマナー違反になるのでしょうか?

また、

「出産内祝いで贈りたい品が2品ある場合、どうすればいい?」

このようなケースも少なくありません。

同時に複数の内祝いを贈りたいときの、失礼のない対応方法を確認しておきましょう。

出産と結婚の内祝い、「二つ同時」はOK、「一つにまとめる」はNG

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・授かり婚

・結婚祝いへのお返しが遅れていた上に、子どもが生まれて出産祝いもいただいた

上記のような理由で、結婚祝いと出産祝い、両方の内祝い(お返し)が同時になってしまうケースがあります。

授かり婚ならまだしも、結婚祝いへのお返しが遅れていた場合は、これ以上失礼を重ねないようきちんと対応したいものです。

結論をいえば、  「結婚内祝いと出産内祝い」など、異なる内祝いを同時に贈っても構いませんが、一つの贈り物にまとめて済ませるのは失礼に当たります 

その理由は、それぞれのお祝いに対して「内祝い」を贈ってお返しするのが礼儀だからです。

それらをまとめて済ませてしまうと、先方に横着したような印象を与え、「失礼だな」「手抜きされたみたい」と思われるかもしれません。

「もとは別々の名目でいただいたお祝い」という基本に基づいて考えましょう。

たとえ贈るタイミングが同時になっても、お祝いの名目ごとに内祝いを贈るのが礼儀正しい対応と言えます。

また、「結婚内祝い」と「出産内祝い」では用いる水引も異なるので、一緒にはできません。

 

<三浦先生からのひとこと>

「結婚内祝い」と「出産内祝い」を同時に手渡ししたり、配送しても構いません。

むしろ別々に訪問したり、受け取る手間を増やしたりするほうが迷惑をかけてしまうからです。

口頭や挨拶状にお詫びのことばを添えてお贈りしましょう。

お祝いを象徴する水引の意味

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下記のように、「結婚祝い」と「出産祝い」、およびそれらの「内祝い」は、望ましい回数が異なる慶事です。

水引には意味があるので、それぞれにふさわしい水引を用いることが大切です。

  • 結婚祝い・結婚内祝い……一度きりが望ましい慶事を表す「結び切り・あわじ結び」の水引
  • 出産祝い・出産内祝い……何度繰り返してもめでたい慶事を表す「蝶結び」の水引

水引を間違えると縁起が悪く、大変失礼になります。

そのため、それぞれにふさわしい水引を使って贈答品を贈る必要があるのです。

内祝いを贈るとき「お返し」と言ってはいけない理由

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内祝いの品をお相手へ贈るとき、「お返しの品をお渡しします」などの直接的な表現は避けましょう。

現代では「内祝い」という言葉を、「慶事にいただいたお祝いに対するお返し」という認識で使っていますが、もともとの意味は違います。

本来の内祝いとは、「内(内輪、身内)のお祝い」という意味です。

わが家におめでたいことがあったときに、その喜びを周囲の人にも分けるため品物を贈ったり宴会を開いてもてなす習慣をいいます。

つまり、昔は相手からお祝いをいただいたかどうかに関わらず、周囲の人々に内祝いの品を贈っていたのです。

時代の流れとともに「内祝い=お祝いをいただいた方に対するお返し」という見方をする人が増えてきました。

しかし、「お返し」という表現には「もらったから返す」という義務的なニュアンスが含まれるので、せっかくお祝いをくださったお相手に感謝が伝わりにくくなるでしょう。

内祝いの品を贈るときは、感謝とともに喜びを分ける気持ちを込めて、

内祝いをお贈りします

お礼の品をお受け取りください

などの表現に言い換えると良いでしょう。

内祝いの品は配送サービスで贈ってもOK

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内祝いの一番丁寧な贈り方は、直接訪問しての手渡しです。

お祝いをくださった方へ、感謝の言葉とともに内祝いの品を渡すのが昔から正式とされてきました。

しかし、現代では先方の自宅を訪問するのは難しいことがほとんどでしょう。

直接会ってとなると手間と時間がかかりますし、離れて住んでいる相手だとそもそも無理があるため、贈り物を配送しても失礼とはみなされないのが現状です。

授かり婚なら赤ちゃんのお披露目会を開いて内祝いを贈る方法も

授かり婚の方の中には、「お祝いをくれた人たちに直接会って内祝いを贈りたい」という人もいるでしょう。

その場合、赤ちゃんのお披露目会を開いておもてなしするのも一つの方法です。

祝福してくれた人たちに赤ちゃんの顔を見てもらえますし、その場で内祝いを手渡しできるので、一人ひとりに配送する手間も省けます。

ただし、お披露目会を開く場合も、結婚内祝いと出産内祝いはそれぞれ別に用意してくださいね。

「出産(結婚)内祝いに二つの品を贈りたい!」のし紙は?

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内祝いの品選びをしていると、一品ではなく二品贈りたいということもあるでしょう。

たとえば、

「高額なお祝いをくれた親戚に、カタログギフトとお菓子を贈りたい」

「赤ちゃん誕生の記念になる品に加えて、赤ちゃんの名入れをしたお菓子も贈りたい」

などのケースです。

一つの名目の内祝いにつき、二つの品物を贈ることはマナーとして問題ありません。

このような場合ののし紙の付け方には、以下の二つのパターンがあります。

1.金額の高いほうの「主となる品」にのし紙を付ける

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カタログギフトとお菓子など「二つの品物」をセットで内祝いにするなら、高価なほうにのし紙を付けるのがおすすめの方法です。

贈り物に添える挨拶状も、のし紙を付ける側の「主となる品」に添えましょう。

2.「商品券と品物」なら商品券にのし紙を付ける

二つの贈り物が「商品券と品物」の組み合わせなら、商品券を主となる品と考え、商品券のほうにのし紙を付けるのが一般的です。

商品券は相手に好きなように使ってもらえる上、場所も取らないので実用性の高いギフトといえます。

商品券にプラスして品物も贈れば、内祝い全体がボリュームアップするでしょう。

ただし、注意点として年配の方を中心に「内祝いに金券類を贈るのは失礼」という考え方があることを知っておきましょう。

また、「商品券はお返しの金額がわかって生々しい」という声があるのも事実。

内祝いはなるべく品物やカタログギフトを贈るほうが無難といえます。

出産内祝い2品(複数)それぞれにのし紙を付けたい場合

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内祝いの「主となる品」にだけのし紙を付ける方法をご紹介しましたが、「それぞれにのし紙を付けたい」と思う人もいるでしょう。

結論としては、慶事の内祝いなら、それぞれの品にのし紙を付けても問題はありません

両方に付けることで「よろこびが重なる」とする考え方もあるようです。

ただし、表書きと名入れをするのは「主となる品物」だけにします。

たとえば、出産内祝いの二品にのし紙を付ける場合、どちらも「紅白・蝶結び」の水引ののし紙を使いますが、表書き(「出産内祝」など)と名入れは「主となる品」のほうだけにします。

出産内祝いののし紙マナーは、他の慶事とは違うルールがあるため、以下の記事でくわしく解説しています。そちらもあわせてご参照ください。

内祝いには「内のし」が好まれる

のしの掛け方(蝶結び)

「内のし」とは品物にのし紙を付けてから包装紙で包むことで、相手が受け取ったときにのし紙が見えない状態です。

一方、「外のし」とは包装紙の上からのし紙を付ける形式のことです。

一般的に内のしにすると謙虚な印象の贈り物になります。地域の慣習などの違いはありますが、内祝いでは「内のし」を選ぶ人が多いようです。

内祝いは相手のおめでたい出来事ではなく、自分にとってのおめでたい出来事で用いるので、内のしで控えめに表現したほうが好ましい、というわけです。

内祝いを手渡しする場合には、「内のし」を選ぶと良いでしょう。

また、内祝いを配送サービスで送る場合には、輸送中にのし紙を傷つけないためにも必ず内のしにしましょう。

 

<三浦先生からのひとこと>

内祝いには「内のし」が好まれますが、最近はぱっと見てわかりやすいことから、手渡しする際は「外のし」にする人が増えています。

友人に渡す、職場で渡すなどの場合には、謙虚さよりもわかりやすさが好まれる傾向があるからです。

正解があるわけではないので、臨機応変に判断してください。

お返しが複数あるときは基本マナーに立ち返ろう

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今回は、「結婚内祝いと出産内祝いが重なる場合」と「内祝いで贈りたい品が複数あるケース」について確認しました。

結婚と出産のお返しが重なる場合は、内祝いをひとまとめにせず、「結婚内祝い」「出産内祝い」とそれぞれの名目ののし紙を付けて贈りましょう。

「カタログギフトとお菓子」など、一つの名目の内祝いで二つの品物を同時に贈りたい場合は、主となる品にのし紙を付けるのがおすすめです。

祝福してくださった人へ感謝を伝え、失礼のない対応ができるよう、今回ご紹介した情報をぜひ参考にしてください。

GiftA(ギフタ)おすすめ!出産内祝いで人気のカタログギフト

ここからは、GiftA(ギフタ)で出産内祝いをする方が贈っている人気のカタログギフトを紹介します。

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この記事のマナー監修者

三浦 康子 / 和文化研究家

この記事のマナー監修者

三浦 康子 / 和文化研究家

テレビ・ラジオをはじめ、各メディアで暮らしに息づく日本文化を紹介。新聞・雑誌、WEBにて多数の記事を執筆・監修、大学で教鞭もとる。著書『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』、監修書『季節を愉しむ365日』ほか。「行事育」や歳時記に関する講演会も行う。

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