日本が誇るブランド牛として世界的にも有名な「神戸牛(神戸ビーフ)」。
実は、そのルーツは「但馬牛」という和牛であることをご存じでしょうか?
但馬牛は神戸牛より認知度は低いものの、神戸牛に負けず劣らずのおいしい牛肉。
この記事では、お肉選びの参考になる「但馬牛と神戸牛の違い」をご紹介します。
但馬牛と神戸牛の違いは?
まずは、但馬牛と神戸牛それぞれの定義をご紹介します。どんな違いがあるのかを知って、お肉選びの参考にしてくださいね。
但馬牛とは
但馬牛の読み方は「たじまぎゅう」と「たじまうし」の2つがあります。
「たじまぎゅう」は、「たじまうし」の中で、一定の基準を満たして食肉として加工された牛肉のこと。
一方、「たじまうし」は加工される前の生きた肉牛で、神戸肉流通推進協議会が認めた和牛だけが、「たじまうし」と呼ばれます。
「たじまうし」の肉質はサシが入りやすいことが特徴。サシと赤身が口の中で溶け合わさる旨味で、通なお肉ファンから愛されています。
また、「たじまうし」はさまざまなブランド和牛のルーツでもあります。
松阪牛や近江牛、神戸牛といった高級ブランド和牛は「たじまうし」を素牛(肉牛として飼育するための子牛)に使って繁殖させたものです。
さまざまなブランド牛のルーツである但馬牛がどれだけおいしい肉なのか想像できるでしょう。
神戸牛とは
神戸牛の正式名称は「神戸ビーフ」や「神戸肉」です。これは但馬牛の中から厳格な審査に合格した牛肉だけに与えられた呼称(ブランド名)です。
そのため、神戸牛という生きた牛はこの世に存在しません。
神戸牛の特徴は甘みや香り、きれいにサシの入った見た目。口に入れるとサシがすぐに溶けて、とろけるような食感が味わえます。一度食べたら、多くの方を虜にしてしまうこと間違いなしです。
審査が厳しい! 但馬牛と神戸牛の条件は?
但馬牛も神戸牛も、ブランド牛として市場に出るまでには厳しい審査を通過しています。両者の条件にどのような違いがあるのか、確認してみましょう。
格付けの基準
まずは牛肉の格付け基準を知っておきましょう。牛肉の格付けは、歩留等級と肉質等級の総合評価で決定されます。
歩留等級とは、牛一頭の枝肉から、実際に食べられる肉がどれだけ取れるかを表した割合のこと。ちなみに枝肉とは牛一頭から内臓や骨、皮などを取り去った状態の肉のことです。
歩留等級はA〜Cの3段階で評価され、Aが最高ランクです。
肉質等級とは、肉の質を総合的に判断したもの。以下の4項目をそれぞれ5段階で評価し、そのうち最も低い等級で決定します。
- 脂肪交雑(霜降りの度合い)
- 肉の色沢(肉の光沢・色)
- 肉の締まりときめ
- 脂肪の色沢と質(脂肪の色沢・質)
つまり、A5ランクは「歩留等級がA・肉質等級が5の牛肉」というわけです。
A5ランクに格付けされる牛は、格付けの審査を受ける牛全体の20%に満たないといわれています。
但馬牛の条件
但馬牛として認められる条件は以下のとおり。全ての規準を満たした牛だけです。
- 繁殖から出荷まで兵庫県内で行われた黒毛和牛
- 生後28ヶ月以上60ヶ月以内
- 雌牛もしくは去勢牛
- 歩留等級はA~B
- 肉質等級は2等級以上
以前は、素牛が但馬牛なら兵庫県以外で育てられた牛でも但馬牛として認められていました。しかし、近年はより条件が厳しくなっています。
神戸牛の条件
神戸牛として認められる条件は以下の条件を全て満たした牛です。
- 但馬牛の条件を満たしている
- 歩留等級はA~B
- 肉質等級は4等級以上
但馬牛とのわかりやすい違いは、霜降りの度合い。神戸牛は肉質等級の基準が但馬牛以上に厳しく、サシが入っていて脂身の質が高いのが特徴です。
「神戸牛として認められる条件は世界一厳しい」といわれています。
厳しい条件を潜り抜けた但馬牛の中から、さらによりすぐられた牛肉が神戸牛と呼ばれるのです。
但馬牛と神戸牛を食べてみよう!おすすめお肉セット
「神戸牛」の名前がついていなくても、ほとんど神戸牛に近い品質の但馬牛も流通しています。そんなお肉を見つけたら、美味しさの割にリーズナブルなお値段で、大満足のお買い物ができるはず。
ぜひ上手にチョイスしてくださいね。
神戸牛の霜降りサーロインをお祝いに
神戸牛の霜降りサーロインを味わうなら、「【神戸牛】A5 リブサーロインステーキ 170g×2 Anniversaryセット」がおすすめ。ジューシーで柔らかく、サーロインの特徴であるサシの旨味が存分に味わえます。
結婚記念日のディナーや目標達成したときの自分へのご褒美にいかがでしょうか。
その他、ご家族の誕生日祝いや友人とのホームパーティーにもおすすめ。上質なサシでくどさのない高級店舗で食べるようなおいしさのステーキはゲストの印象に深く残るでしょう。
神戸牛で大切な人と素敵なディナーを
神戸牛で素敵なディナーをするなら「【神戸牛】肩ロース・肩肉食べ比べすき焼き用」がおすすめ。神戸牛の2つの部位の食べ比べができる贅沢なセットです。
メッセージカードの同封できるタイプや風呂敷で包装されたものなど、ラッピングに凝ったお肉ならお世話になった方へのギフトにぴったり。
結婚記念日や誕生日など、いつもよりワンランク上のご自宅ディナーを、神戸牛が豪華に演出してくれるでしょう。
まとめ
今回は、但馬牛と神戸牛の違いをご紹介しました。
神戸牛に負けないクオリティでありながら比較的リーズナブルに手に入る但馬牛。筋繊維が細く、サシが入りやすいため、まろやかな舌触りが魅力です。筋肉のうまみと脂身の風味の融合を楽しむことができます。
一方、厳しい審査を受け世界から評価される神戸牛は、人肌で溶けるほどサシの融点が低いのが特徴。口の中でとろけるような食感が楽しめます。
それぞれに違った良さがあるので、この機会に食べ比べをして好みのお肉を見つけてみてはいかがでしょうか。
但馬牛のようにあまり知られていないがおいしいブランド牛はまだまだあります。
限られた予算でおいしい牛肉を探すなら、精肉のプロがブランド牛を扱うお肉専門店で情報を教えてもらいながらお買い物がおすすめです。
きっとまだ知らないおいしいお肉に出会えるでしょう。