ご注文 2,640円(税込)以上で送料無料

シャンパンとスパークリングワインの違いとは?製法や種類を解説

更新日:2022年12月10日

シャンパンといえば、スパークリングワインの代名詞的存在。

「お祝いの席にふさわしい特別なお酒」というイメージが広く浸透しています。

「シャンパンとスパークリングワインは同じもの」と思っている人もいるかもしれません。しかし、実際にはまったく同じというわけではありません。

この記事では、シャンパンとスパークリングワインの違いや、スパークリングワインの製法、種類について解説します。ワイン初心者の人は、基礎知識としてぜひお読みください。

シャンパンとスパークリングワインの違い

シャンパン スパークリングワイン 違い

スパークリングワインは、発泡するワインの総称です。対して、シャンパンは特定の条件をクリアしたスパークリングワインにのみ付けることが許される固有の名称です。

スパークリングワインのうちのカテゴリーのひとつと言えます。

条件を外れるものは、「シャンパン」を名乗ることはできません。「すべてのスパークリングワイン=シャンパン」ではないため、注意が必要です。

シャンパンは、ラベルに「Champagne」の表記と業者登録番号の記載が義務付けられています。

なお、「スパークリングワイン(Sparkling wine)」は英語であり、国によって発泡ワインの総称は異なります。

代表的なワイン製造国でのスパークリングワインの呼び方は以下のとおりです。

  • フランス:ヴァン・ムスー
  • イタリア:スプマンテ
  • スペイン:エスプモーソ
  • ドイツ:シャウムヴァイン

シャンパンはフランス産のため、ヴァン・ムスーに含まれます。

「シャンパン」を名乗るために必要な条件

以下のような条件に該当するスパークリング・ワインのみが「シャンパン」を名乗ることができます。

産地

シャンパン スパークリングワイン 違い

代表的な条件が産地です。フランス北東部のシャンパーニュ地方で醸造されていなければ、シャンパンとして認められません。

シャンパーニュ地方は、「シャンパン」という名称の語源になっています。

ブドウ品種

シャンパン スパークリングワイン 違い

シャンパンとして認定されるためには、指定のブドウ品種を使用する必要があります。ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネのいずれかを使用するのが一般的です。

古代から伝わる希少なブドウ品種のアルバンヌとプティ・メリエや、上記以外のピノ系品種も使用を認められていますが、生産量が少ないため、実質的には上記の3品種を使用することが条件と言えます。

製造方法

シャンパン スパークリングワイン 違い

後述する「シャンパーニュ方式」で製造することが、シャンパンを名乗る条件のひとつです。

シャンパンの歴史

シャンパン スパークリングワイン 違い

シャンパーニュ地方はブドウ栽培が可能な地域の中でも北限に位置します。冷涼な気候から、糖分の豊富なブドウの栽培が難しい土地です。

また、他の有名ブドウ産地に比べると日照時間が短く、色素が薄いブドウしかできません。そのため、昔からシャンパーニュ地方では色が薄く、酸っぱい赤ワインがつくられていました。

シャンパーニュ地方は古くから神聖な式典が頻繁に催されていた土地です。

17世紀頃までは、式典に参加する当時の権力者たちにこの赤ワインが好まれていましたが、酸味が強すぎたため、一般の人たちにはあまり好んで飲まれなかったようです。そのため、シャンパーニュ地方のワイン製造者たちは色素が薄く酸っぱい赤ワインから、白ワインの製造に少しずつシフトしていったとされています。

しかし、シャンパーニュ地方の寒さは白ワインの製造においても悪影響を及ぼします。秋に準備したワインの発酵が寒さのため止まってしまい、春になって温かくなると発酵が再び始まって泡がわくせいで、瓶の中身が飛び散ってしまうという問題が発生していたのです。

この扱いづらさから、シャンパーニュ地方の白ワインは「悪魔のワイン」とも呼ばれていました。

この問題を逆手にとったのが、修道僧のドン・ペリニヨンでした。ペリニヨンは逆転の発想で「泡の出るワインをつくろう」と思い立ったのです。

泡を封じ込めるため、強度の高いガラス瓶とコルクを組み合わせる方法を考案したり、酸味を抑えるためのブレンド方法を研究し、発泡する白ワインを洗練させていきました。

これが、現在のシャンパンにつながっています。

「ドン・ペリニヨン」の名前は、ブドウの出来が良い年のみに仕込まれるヴィンテージシャンパンのブランド名として現在も受け継がれています。

日本の皇室の宮中晩餐会で、最初の乾杯に「ドン・ペリニヨン」のシャンパンが使われるところからも、格式の高さがうかがえるでしょう。

シャンパン・スパークリングワインの製法

シャンパン スパークリングワイン 違い

シャンパン・スパークリングワインの製法として代表的なものをご紹介します。

シャンパーニュ方式

シャンパン スパークリングワイン 違い

シャンパーニュ方式(トラディショナル方式)は、通常のワインを瓶に詰め、糖分・酵母を加えて、瓶内で二次発酵させる製法です。

時間をかけて熟成・発酵させることで、泡がきめ細かくなります。手間がかかることから大量生産が難しく、必然的に価格が高くなります。

この製法でつくることは、シャンパンを名乗るための条件のひとつです。

シャルマ方式

シャンパン スパークリングワイン 違い

シャルマ方式は、大型のタンク内でワインを二次発酵させて泡を発生させる方式で、ブドウの香りを際立たせたいときに使われる製法です。

大量生産が可能で手間がかからないため、コストダウンできるのがメリット。この製法でつくられたスパークリングワインは比較的安価で入手できます。

トランスファー方式

シャンパン スパークリングワイン 違い

トランスファー方式は、瓶の中に酵母・糖分を入れて二次発酵させたワインをタンクに移し、沈殿物を除去してから再び瓶詰めする方式です。

トラディショナル方式をもとに簡略化した方法で、滓抜きなど費用のかさむ複雑な工程を省けるため、コストを抑えられます。

メトード・リュラル方式

シャンパン スパークリングワイン 違い

メトード・リュラル方式は別名「田舎方式」とも呼ばれます。発酵しきっていないワインを瓶に詰め、瓶内で発酵の最終段階を行う製法です。

ブドウの糖分のみで発酵させ、泡を発生させることから、果実本来のやわらかな味わいが残るスパークリングワインに仕上がります。

南フランスの一部の地域に伝わる古いスパークリングワイン製造方法です。

炭酸ガス注入方式

シャンパン スパークリングワイン 違い

炭酸ガス注入方式は、非発泡性のワインに後から炭酸を注入する製法です。

香りの強いブドウからつくられるワインをベースに、人工的に泡を入れると、風味を残しつつすっきりとした飲み味になります。

手頃な価格帯のスパークリングワインに多く採用されている方法です。

シャンパン以外のスパークリングワイン

シャンパン スパークリングワイン 違い

シャンパンはスパークリングワインの代表格です。しかし、そのほかにもワイン通に高く評価されているスパークリングワインの銘柄があります。

おいしいスパークリングワインをお探しの人は、以下のような銘柄にもチャレンジしてはいかがでしょうか。

クレマン

クレマンは、シャンパンと同じくフランス産のスパークリングワインです。シャンパーニュ以外の指定された地域でつくられたワインのみがこの銘柄として認められます。

製法は伝統的なシャンパンと同じです。シャンパンより安価なことから、手頃な価格で本格的な味が楽しめる銘柄として人気があります。

カヴァ

カヴァは、スペインのカタルーニャ州を中心とした地域で製造されているスパークリングワインです。

カタルーニャ州の温暖な気候により、酸味が穏やかに仕上がります。

ゼクト

ゼクトはドイツ産のスパークリングワインで、しっかりした泡とはっきりした味わいが特徴。炭酸の含有量、製法、アルコール度数などの条件をクリアしたものだけがこの名称の使用を認められます。

ドイツはスパークリングワインの消費大国であり、ゼクトは多くのドイツ人に好まれている国民的なお酒といえます。

フランチャコルタ

フランチャコルタは、イタリアのフランチャコルタ州で醸造されるスパークリングワインの代表銘柄です。

生産量はシャンパンの5%ほどしかなく、希少性が高いことから『フランチャコルタの奇跡』とも呼ばれるほど。

ほとんどはイタリア国内で消費されます。また、極めて少量のみが輸出され、最大の輸出先となっているのは日本です。

ランブルスコ

ランブルスコは、イタリアのエミリア・ロマーニャ州でつくられるスパークリングワインです。

希少な赤のスパークリングワインで、白のスパークリングワインとは違った料理とのペアリングが楽しめることから人気があります。

アルコール度数が低めでフルーティな味わいなので、初心者にもおすすめです。

シャンパン・スパークリングワインの楽しみ方

シャンパン スパークリングワイン 違い

シャンパンやスパークリングワインのポテンシャルを最大限引き出すためには、飲み方が重要です。

以下では、ボトルの開け方、グラス選び、合わせるおつまみなど、スパークリングワインの楽しみ方について解説します。

ボトルの開け方

シャンパン スパークリングワイン 違い

泡が吹き出るのを防ぐためには、開け方が大切です。

まず、甘口なら4度ぐらい、辛口なら6度ぐらいまで、あらかじめボトルを冷やしておきましょう。低温にすることでワインと泡がよく馴染みます。

開ける際にはボトルを斜めに傾けてください。布をかぶせた状態でコルクを固定している針金を緩めていきます。コルクが勢いよく飛んでしまうと危険なので、瓶口は自分の顔や近くにいる人の方へ向けないよう注意しましょう。

コルクをしっかりと布でおさえた状態で、ボトルを回して開けていきます。このとき、コルクではなくボトルのほうを回すのがコツです。少しずつ、ガスを抜きながら開けていくように意識してください。

ガスが十分に抜けたことを確認し、布を外してゆっくりとコルクを取り外してください。

グラス選びも重要

シャンパン スパークリングワイン 違い

スパークリングワインは、泡の美しさも楽しめます。

グラスの形状によって泡の表情が変わるため、グラスにもこだわってみることをおすすめします。

スパークリングワインに使われることが多いグラスとして、フルート型、バルーン型、ソーサー型(クープ型)が挙げられます。

バルーン型はボウル部に丸みがある一般的なワイングラスです。注いですぐに泡が目立たなくなります。
一方で、泡の細かさや味わいがわかりやすいため、スパークリングワインを細かく分析したい場合に使われます。

ソーサー型(クープ型)はお皿のように平べったい形状のワイングラスです。安定性が高いことから、立食パーティーなどで使用されます。

フルート型は、細長い形状が特徴のワイングラスです。水圧が高くなり、泡が美しく立ち上ります。スパークリングワインを目で楽しめるグラスです。

おつまみと一緒に楽しむのもおすすめ

シャンパン スパークリングワイン 違い
▲化学調味料・保存料・着色料不使用。本格クルトン食べ比べギフトボックス

食べ物とペアリングさせやすいこともスパークリングワインの魅力。

カジュアルにスパークリングワインを楽しみたい場合は、焼き菓子をおつまみにしてみてはいかがでしょうか。

甘口のスパークリングワインは甘い焼き菓子と好相性。塩味のスパークリングワインには塩味の焼き菓子を合わせると、双方の味わいが引き立ちます。

【SADOYA】GiftA(ギフタ)がおすすめする日本のスパークリングワイン

シャンパン スパークリングワイン 違い
▲ドライ スパークリング

海外のスパークリングワインを中心に紹介しましたが、日本のスパークリングワインにも魅力的な銘柄が登場しているのをご存じでしょうか。

近年は日本産のブドウを使用し、日本で醸造された「日本ワイン」が世界的に注目されています。
日本にもシャンパンに負けないスパーリングワインを提供しているワイナリーは少なくありません。

数ある日本のワイナリーのなかから、今回は『SADOYA』をご紹介します。大正6年創業の『SADOYA』は、本場フランスのワイン文化を積極的に吸収し、成長を続けてきたワイナリーです。

自社栽培のブドウを使用し、独自の製法でつくり上げられた『SADOYA』のワインは、国内外のワインコンクールで多くの受賞歴があります。

GiftA(ギフタ)では「ドライ スパークリング」「ロゼ スパークリング 2019」を取り扱っています。

「ドライ スパークリング」は、柑橘系の香りが感じられる辛口のスパークリングワイン。和食のパートナーとして楽しめます。お手頃な価格でちょっとしたプレゼントや手土産にもおすすめです。

「ロゼ スパークリング 2019」は、美しいサーモンピンクのロゼワインをスパークリングに仕上げた1本。

自社栽培のカベルネ・ソーヴィニヨンを使用し、ドライでさわやかな味わいにまとめています。華やかなピンク色はお祝いの日のお食事にもぴったりです。

日本のスパークリングワインをお探しの人は、ぜひお試しください。

まとめ

赤ワイン 白ワイン 違い

スパークリングワインを知る上で欠かすことができない知識である「シャンパンとスパークリングワインの違い」について解説しました。

シャンパンはスパークリングワインの代表的な高級銘柄です。機会があればぜひ召し上がってみてください。

世界には、シャンパンのほかにもさまざまな製法でつくられたスパークリングワインがあります。日本産のブドウのみを使用した日本ワインのスパークリングもおすすめです。

いろいろなスパークリングワインを飲み比べて、好きな1本を見つけてみましょう。

ページの一番上へ