引っ越し作業を業者に依頼せず、身内・友人・知人にヘルプを頼むこともあるでしょう。
この記事では、引っ越しを手伝ってもらった身近な人へのお礼マナーを解説します。
たとえ気心知れた間柄でも、助けてもらうからにはきちんと感謝を伝える必要があります。今後もお互い気持ちよく付き合えるように、信頼される対応を心がけましょう。
お礼にぴったりのおすすめギフトも紹介するので、ぜひ最後までチェックしてください。
目次
引っ越し手伝いのお礼相場は3000円~ 1万円
引っ越し作業を手伝ってくれる人には、半日~1日、場合によっては数日を費やしてもらうことになるでしょう。
社会人としてのお礼相場は、交通費を除いて1人あたり3000円~5000円。作業量が多いなら1万円程度といわれています。
作業の大変さは、梱包・荷ほどき・運搬の順で変わります。
- 体力を消耗する作業
- 拘束時間の長さ
- クルマを出してくれたかどうか
このような状況を見ながら、相場の範囲で金額を調整するといいでしょう。
一般的な引っ越し業者のフルサービスを利用した場合、家族単位の相場は、近距離の引越しで平均8万円ほど。荷造り・荷ほどきサービスだけを業者に依頼した場合でも、3万円前後かかります。
親戚・友達・同僚などに引っ越しのお手伝いを頼んだ場合、どれだけ仲のいい人であっても、それなりのお礼をするのがマナーだと心得ましょう。
引っ越しのお礼に食事をごちそうする方法も
近しい間柄の人であれば、引っ越し後に食事をごちそうすることでお礼に代えるケースが多いでしょう。
交通費以外に手土産や現金を渡そうとすると、遠慮されることもあります。しかし、引っ越し作業が終わってからちょっと豪華な晩御飯を振る舞えば、自然な形でお礼ができるでしょう。
相手を待たせずスムーズに案内できるよう、スケジュールの都合や好物を事前に尋ねた上で、お店の予約や宅配の手配をするのがポイントです。
作業の終了時間が遅くなりそうなら他の日に改めて食事に招くなど、相手に負担を掛けないよう配慮しましょう。
お礼に「現金・商品券」は賛否両論
「金券・商品券」をお手伝いの謝礼として渡すことを考えている人もいるでしょう。
商品券は現金よりも気兼ねなく受け取ってもらいやすいという良さがあります。
また、紙の金券・商品券の他にも、
- オンライン上で使用できるコードが記された「ギフトカード」
- SNS上でやりとり可能な「ソーシャルギフト」
これらもお礼の品に使えるでしょう。
ただし、贈答マナーとして知っておきたいのは「現金や金券類を人に贈るのは、目上から目下を援助する行為」という見方があることです。
また、「金額がそのまま分かるものを渡されることに違和感がある」という人もいます。
特に、年上の親戚などの年長者に引っ越しを手伝ってもらった場合は、商品券をお礼に渡すのはあまりおすすめできません。
商品券をお礼の品に検討する場合は、相手の人柄やお互いの関係性も踏まえた上で判断するのが無難でしょう。
手伝いのお礼におすすめ「お菓子」7選
ここからは、引っ越しを手伝ってもらったお礼に贈りやすい品物を紹介します。
交通費とは別に、ちょっとした手土産感覚で渡しやすいのがお菓子。一仕事終えて疲れたときに、甘いものがあればひときわ美味しく感じられそうです。
クッキー・パウンドケーキなどの洋菓子セットや、上品な和菓子など、おやつの時間が特別になるギフト商品をチェックしてみましょう。
手伝いのお礼におすすめ「ジュース」5選
引っ越し作業では汗をかくことが多いでしょう。のどが渇いたときに美味しいジュースをもらった人は、きっとホッとするはずです。
ジュースは、お礼にふさわしい高級感のあるものにこだわってください。
国産果実100%使用など、ちょっと贅沢感のあるジュースがお礼の品にぴったりです。
手伝いのお礼におすすめ「お酒」5選
引っ越し作業で汗をかいたあとのビールは格別です。
酒類をお礼の品にするなら、作業が終わったその場で飲んでもらうもよし、手土産として渡すもよし。
ただし、クルマで帰宅予定の人と「お疲れさまの打ち上げ会」をするなら、アルコール類は避けましょう。
お礼としてふさわしいのは、一般的なビールよりも、ちょっとリッチなクラフトビール。やワインなど。
有人のお酒の好みを知っているなら、おしゃれなワインや高級な日本酒なども検討するといいでしょう。
ただの差し入れとはひと味ちがう、「お礼としてきちんと選んだ感」のあるお酒がおすすめです。
お礼の品選びに迷ったら「カタログギフト」
年上の親戚などにお礼をする場合、金額が目に見えるものは避けたいものです。その点、カタログギフトはもらった人に金額がわかりにくいので安心。
また、基本的に雑誌型が多いため、友人に持ち帰ってもらう際に邪魔になりません。
カタログギフトは、相手の好みが分からないときに重宝します。近年では「グルメ商品を集めたカタログ」が人気を集めているので、ギフトショップのECサイトをチェックしてみましょう。
注意点として、カタログギフトは百貨店のギフトサロンなどで店頭購入しても、持ち帰り不可の場合があります。
引っ越し当日にお礼として手渡したいなら、ギフトショップECサイトで早めにカタログギフトを購入し、自宅に取り寄せておくのがおすすめです。
お礼の品を渡すのは気を遣わせないタイミングで
お礼の品物は、無事に引っ越し作業を終えてから、感謝の気持ちと共に当日渡すのが一般的です。
お礼を渡すタイミングに決まりはありませんが、できれば事前にお礼を渡すのは避けたほうがいいでしょう。
もし、引っ越し当日に相手の都合や体調が悪くなってしまえば、「受け取ったからには絶対手伝わなければ」と気を遣わせてしまいます。
ただし、ビールセットなど持ち帰りにくいものをお礼に贈る場合は、相手の荷物にならないよう、後日あらためて自宅へ郵送するなど臨機応変に対応しましょう。
引っ越しの手伝いをスムーズに頼むポイント
プロではない人たちが引っ越し作業をする場合、終了時間が読めなかったり、準備が不足していたりとトラブルが起きることは珍しくありません。
タイムロスや事故を防ぐためにも、作業に必要な道具や相手への連絡事項をまとめておきましょう。
スムーズに気持ちよく作業を手伝ってもらえるように、押さえておきたいポイントを解説します。
作業道具の準備をしておく
引っ越しを手伝ってもらう際は、相手に手ぶらで来てもらえるように努めましょう。
ガムテープや段ボール箱以外に、作業中は以下のような備品が必要となります。
・軍手
・マスク
・部屋履き
・タオル
・水分補給用のドリンク
・手軽に食べられる軽食
・ばんそうこうや消毒などの救急用品
部屋履きは、脱げやすいスリッパよりも、足を守れる滑り止め付き室内スリッポンなどがより安全です。
「動きやすく、汚れてもいい服装やスニーカーで来てほしい」
と伝えておくことも大切。雨の心配がある場合は、使い捨てのカッパを用意しておくと安心です。
所要時間をあらかじめ伝えておく
どれだけ親しい間柄であっても、早朝から夜中までかかる作業を依頼したり、労働に見合わないお礼で済ませたりするのは避けましょう。
引っ越しの手伝いをお願いするにあたり、作業時間の目安を伝えておくのが親切です。
作業が終わらなくても切り上げる時間を決めておく、もしくは最初から「〇時~△時ごろまで手伝ってほしい」と伝えるのがベター。
同時に、作業後の食事やお礼についても話しておくとお互いに不安がなく、相手のモチベーションアップにもつながるでしょう。
引っ越し時の大きな音や会話は近所迷惑になるため、時間帯にも注意が必要です。
朝は9時ごろから作業を始めて、夜は遅くとも21時までに終わらせるよう心がけましょう。
お願いする作業内容を決めておく
引っ越しのお手伝いの基準や範囲は、人によって異なります。あらかじめお願いする作業や、取り扱うモノを決め、情報を共有しておきましょう。
友人や親族のほとんどは、引っ越し作業に関しては素人でしょう。想像よりも手際が悪かったり、注意力が不足していたりするケースもあります。
家具などを運ぶ際に、壁やモノを傷つけてしまうような事態が起こらないとも限りません。しかし、事故やトラブルに際し、手伝ってくれた人に責任を問うことはNGです。
プロに依頼していないことを前提に、不測の事態も自分の責任で対応しましょう。
念のため、パソコンなど壊すと取り返しがつない大切なものはまとめて段ボール箱に入れ、自分の手で運ぶのがおすすめです。
引っ越しを手伝ってくれた人に感謝が伝わるお礼を
荷造りや荷ほどきなど、なかなか終わらない引っ越し作業。友達知人に引っ越しを手伝ってもらった場合、状況に応じてお礼を用意しておくのがマナーです。
「いつ渡すか」「いくらぐらいの品物がいいか」など、ちょっとしたことでも知っているといないとで、相手に与える印象が変わってきます。
品物選びに迷ったら、本人が好きなものを選べて、持ち帰りの邪魔にならないカタログギフトがおすすめです。
お互いに気持ちよく作業を終え、この先もよい関係を築けるように、感謝の気持ちをしっかり伝えてくださいね。