新築・引っ越し祝いを贈ってくれた人には、新居に招待してもてなすことでお返しとするのが一般的です。
一方、招待できなかった人には、替わりにお返しの品を贈るのがマナーです。
新築・引っ越し祝いのお返しの選び方と、お返しにはタブーとされる品物を解説します。
目次
新築・引っ越し祝いのお返しで避けたいタブーの品とは?
友人・親戚・職場の方などから新築・引っ越し祝いをもらったときは、お返しとしてギフトを贈るのがマナーです。
しかし、ギフト商品の中には新築・引っ越し祝いのお返しにするには相応しくない、タブーな品物があります。
タブーの品物と、避けるべき理由をチェックしていきましょう。
「アロマキャンドル」「灰皿」など「火」を連想させるもの
アロマキャンドルや灰皿などの「火」にまつわる品物は、新築・引越し祝いのお返しでは避けましょう。
火事を連想させるので、住居に関するお祝い事の贈答品には相応しくないとされています。
ストーブやトースターなどは実用性が高い贈り物として人気のあるアイテムですが、これらも火に関連する物なので新築・引越しのお返しには控えた方が無難です。
赤色のもの
火と直接関係がなくても炎の色を連想させる「赤いカラーのもの」も、家にまつわる贈り物にはタブーとされています。
「包丁」「ハサミ」など「縁起り」を連想させる刃物類
包丁やハサミなどの「刃物」も、新築・引っ越し祝いのお返しで避けるべき品物です。
鋭利な刃物は「縁起り」を連想させるとされています。
もちろん、受け取る人によっては「マナーにこだわるよりも実用的なものが欲しい」と思う可能性もあります。
一概にはいえませんが、特に目上の方へ贈るお返しなら失礼のないようにマナーにのっとり、別の縁起の良い品物を選んだほうがよいでしょう。
「日本茶」「ハンカチ」など、別れや弔事を連想させるもの
日本茶やハンカチは贈りものの定番ですが、新築・引っ越し祝いのお返しには向きません。
日本茶は香典返しをはじめとする仏事用の贈りものとして選ばれるのが一般的です。
葬儀、つまり「別れ」を連想させてしまうので、お祝いごとのお返しとしては相応しくないのです。
また、ハンカチは漢字で「手巾(てぎれ)」と書くことから、「手切れ」「縁起り」をイメージさせるアイテムといわれています。涙を拭くときに使うこともあって、あまり縁起の良いイメージを持たない人もいるようです。
「スリッパ」「靴」など「踏み付ける」意味のあるもの
スリッパや靴、靴下などの「履物」もお返しにはタブーとされる品物です。
足にまつわる贈り物は「相手を踏み付ける」意味があるとされるためです。
たとえ高級ブランドの履物でも、相手を下に見ていると捉えられる可能性があるため、とくに上司など目上の方に贈るのは避けることをおすすめします。
履物だけでなく、玄関マットや床マットなどの敷物も同じ意味があるので、ほかのアイテムを選んだほうが無難でしょう。
「金券」「商品券」は「生活難」を連想させるケースも
贈った相手が好きなものを買える金券や商品券は、ギフトとして一般的になりつつあります。
しかし、年配の人の中には「生活に困っていると思われているのでは?」と捉える人がいるので、注意した方がよいでしょう。
また、金券や商品券には金額が明記されており、「新築・引っ越し祝い金額の何%でお返ししたのか」が相手にはっきりと伝わってしまいます。
相手の好きなものを贈りたいなら、金額が直接分からないカタログギフトの方が安心です。
新築・引っ越し祝いのお返しで縁起が良い&喜ばれる品は?
新築・引っ越し祝いのお返しで縁起の良い品・喜ばれる品をピックアップしました。
縁起が良いといわれる理由や、選ぶときのポイントもあわせてチェックしてください。
食器類
「家」を入れものに見立てた「入れるもの」は、新築祝いにまつわる贈りものにふさわしいとされています。
具体的にはグラス・カップ・お皿などが挙げられます。
カップや食器は、頻繁に使うものであり、来客用にもなるので、実用性の高いアイテムとして重宝されるでしょう。
一品だけでは物足りないと感じる場合は、お菓子を添えて贈ったり、カップセットやプレートセットを贈ったりするのがおすすめです。
鍋
鍋のような「火に強いもの」も、新築・引っ越し祝いのお返しとして縁起の良いアイテムです。
鍋の中には、直火・IH・オーブンのすべてに対応するものや、料理後にそのまま食卓に出せるようなおしゃれなデザインのものがあります。
商品の機能性や特徴を踏まえて、相手が喜んでくれそうなものを選びましょう。
また、やかんも「家を焼かない(やかん)」という意味があるとして、新築祝いのお返しで好まれる品物です。
保温性の高いやかんや、すぐにお湯を沸かせられる電気ケトルなどを贈ってみるのもよいかもしれません。
タオル
定番ギフトのタオルは何枚あっても困ることがないので、どんな方にも喜ばれるでしょう。
タオルギフトを選ぶなら高級感にこだわってください。
肌触りがやわらかな上質素材の国産ブランドタオルや、高級ホテル仕様のタオルなど、普段は自宅用に買わないようなちょっぴり贅沢なものを贈るのがポイントです。
個性の強い色や柄物は避け、淡い色やインテリアになじみやすい色が使いやすいでしょう。
お菓子
お菓子のギフトもお返しに人気です。
とくに贈答品なら日持ちする焼菓子がおすすめです。
パッケージのデザインは上品なものからかわいらしいものまで幅広いですが、お祝いらしい華やかさのあるものがぴったりでしょう。
先方のライフスタイルや家族構成を考慮するのもポイントです。
一人暮らしの人には食べ切りやすい少量タイプを、高齢の人には噛み切りやすいやわらかいお菓子を贈るなどの配慮があるとより親切です。
ボリュームを出して豪華にしたい場合は、お菓子と他のギフトを組み合わせて贈るのもおすすめです。
カタログギフト
好みの分からない相手へのお返しや、高額の新築祝いをくれた人への返礼、また多人数にまとめてお返しが必要な場合などは、カタログギフトがぴったりです。
ギフト専門店の当店では、バリエーション豊かなカタログギフトシリーズを取り揃えています。
カタログギフトは同一シリーズの中でも複数の価格帯コースが用意されているので、贈る側は予算に合わせてコースを選ぶだけでスピーディーに贈り物が手配できます。
引越し後の忙しい時期に贈り物選びをサポートする、力強い味方といえるでしょう。
送料無料サービスあり! のし紙もメッセージカードも当店ならおまかせ
当店では会員登録とお買い上げ金額に応じて送料無料サービスを行っております。
さらに、ラッピングのほか、のし紙・挨拶状・包装紙・メッセージカードも基本無料です(※一部商品を除く)。
のし紙・メッセージカード・包装紙のデザインは、カラフルなものからシックなものまで、業界最大級のバリエーションが用意されています(※一部商品を除く)。
「先方の家には小さな子供がいるから、かわいいイラストののし紙を付けたら喜ばれそう」
など、贈る相手との関係や好みに合わせて贈り物をカスタマイズできます。
ただし、先述したとおり新築・引越しなど住居にまつわる贈答品は「赤い色がタブー」とされるため、赤の包装紙は避けてくださいね。
【例文】新築・引っ越し祝いのお返しに添える挨拶状
挨拶状は、新築・引越し祝いをくださった相手へ感謝や経緯を伝えるための正式な書状です。
書き方は相手との関係によって異なりますが、基本的には
「頭語・結語」
「時候の挨拶」
「いただいた新築祝いへのお礼」
「新生活の報告」
「締めの挨拶」
上記の順番で文章を書きます。
また、句読点をつけないのも正式なマナーです。
≪目上の人への挨拶状【例文】≫
〇〇の候(時候の挨拶) 皆様にはますますご清栄のこととお慶び申し上げます
この度 私どもの新築(引っ越し)に際しまして ご丁寧にお祝いをいただきまして誠にありがとうございました
ささやかではございますが心ばかりの品をお贈りさせていただきます
どうかご笑納ください
お近くにお越しの折には ぜひお立ち寄りくださいませ
略儀ながら 書中にてお礼を申し上げます
敬具
目上の人への返礼品に添える挨拶状は、正しい形式と言葉遣いを心がけることが丁寧な印象を与えます。
親族や友人など親しい間柄の人への挨拶状なら、基本的な構成にとらわれず自分の言葉でつづるのもいいでしょう。
≪親族や友人への挨拶状【例文】≫
この間は新築(引っ越し)祝いをありがとう
○○さんからいただいた〇〇は 夫婦2人でおいしくいただいたよ
今回はお礼と新生活の報告を兼ねて○○を贈ります
よかったらご家族みんなで食べてね
また遊びに来てくれるとうれしいな
なお挨拶状の書き方にまつわるタブーとして「お返し」という言葉を使うのは避けたほうがいいでしょう。
「お返し」という言葉は「もらったから返す」という事務的な意味にも受け取れるので、感謝を伝える挨拶状にふさわしいとはいえません。
替わりに「内祝い」という慶事らしい表現を使いましょう。
新築・引越し祝いのお返し基礎知識
新築・引越し祝いのお返しにかける金額の目安や、お返しを贈る時期を解説します。
新築お披露目会をした場合の対応についても、あわせてチェックしていきましょう。
お返し(内祝い)の金額は半額~3分の1
新築・引越し祝いのお返しの金額の目安は、一般的にもらった品物の金額の半分~3分の1程度といわれています。
友人から5000円程度のお祝いをもらったときは、2500円程度のお返しが相場です。
一方、親戚などから10万円など高額なお祝いをもらった場合は、気持ちをありがたく頂戴する意味を込めて、お返しは1/3の3万円程度で問題ありません。
なお、「部署一同」の連名など、複数人からまとめて新築祝いをもらった場合は、個別にお返しする必要はなく、個包装されたお菓子のセットなどを代表者にお返ししてもよいでしょう。
とはいえ、あまりにも高価なものを頂いた場合は、1人あたりが祝ってくれた金額の半額を目安にお返しするのがおすすめです。
新築・引越し祝いのお返しは1カ月~2カ月以内
新築・引越し祝いのお返しを贈るタイミングは、入居後1カ月~2カ月以内が適しています。
引越し直後は、荷解きや近所への挨拶などで忙しく、なかなかお返しが贈れないかもしれませんが、お返しを忘れないように覚えておきましょう。
お祝いをくれた人の、名前や住所、内容品を控えた一覧を作っておくと、後でスムーズに準備できます。
新築お披露目会をしたなら内祝いは不要
新築祝いをくださった方を自宅に招待し、お礼として食事やお茶を振る舞う「新築お披露目会」をするケースは多いでしょう。
新築お披露目会でもてなすことが返礼となるので、別途お返しの品物を贈る必要はありません。
ただし、お祝いをくれた相手が遠方に住んでいて自宅に招待できない場合や、高額のお祝いをもらった場合は、別途でお返しを贈るのがマナーです。
もらった品物の金額の半額~3分の1を目安にお返しを贈りましょう。
新築・引越し祝いへのお返しはタブーを避けて感謝を伝えよう
家を新築したりマンションを購入した人は、引越し後の片付けやお披露目会など、やることがたくさんあるもの。
そこへお祝いへのお返しも考えなければとなると、「初めてのことでお返しマナーが分からない」とあわてる方も多いようです。
しかし、住居関連の慶事でタブーとされる「火にまつわるもの」「赤いもの」を避けて、縁起の良い品物からセレクトすれば、ぴったりのお返しが選べるはずです。
「喜ばれる品選びに自信がない」「相手に好きなものを選んでほしい」そんなときのおすすめはカタログギフトです。
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