入院中や療養中に職場からお見舞いをいただき、お返しを考えている方へ、マナーやお役立ち情報をお届けします。
お見舞いをいただいたら「快気祝い」「快気内祝い」と呼ばれるお返しを贈るのがマナー。
特に、仕事を休んで職場の方にフォローしていただいたら、お返しは失礼のないようにしたいものです。
ただ、入院後や療養明けは体力に余裕がなく、お返しの品を選ぶのが大変なこともあるでしょう。
そんなときは「気の利いたギフトを」というよりも、自分の体調に考慮しながら、無理なくマナーにかなったお返し選びをすることが大切です。
スムーズにお返しを贈りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
職場の方からいただいたお見舞い。お返しが必要ないケースも
職場の方からお見舞いをいただいた場合、お返しが必要かどうかは関係性などによって異なります。
まずは、お見舞いへのお返しが必要かどうかの判断基準として、具体的な事例をもとに解説します。
会社の規定でお見舞い金をいただいた場合
会社の規定によるお見舞金をいただいた場合、基本的にお返し不要と考えて問題ありません。
職場規定によるお見舞い金は、福利厚生制度の一環と考えられるからです。
ただ、職場規定によるお見舞い金の贈り主名が、社名ではなく社長の個人名になっている場合があります。
社長名でのお見舞い金をいただいた場合は、福利厚生の一環としてのお見舞いなのか、社長個人からのお見舞いなのかを確認して判断しましょう。
どちらか分からない場合は、総務部などの担当部署に聞いてみると教えてくれるはずです。
社長・上司・同僚などから個人的にお見舞いをいただいた場合
職場の社長・上司・同僚などから個人的にお見舞いをいただいた場合は、お返しを贈りましょう。
入院・療養期間中は同僚や上司に仕事のフォローをしてもらっていることが少なくありません。
特に仕事面でお世話になった方には、お見舞いへのお返しに重ねて感謝の気持ちを伝えるのがおすすめです。
お渡しする際には、「仕事でもフォローしていただきありがとうございました」など、一言お礼の言葉やメッセージカードを添えるとより丁寧です。
「○○部一同」など連名のお見舞いをいただいた場合
勤務先の部署や同期などから連名のお見舞いをいただいた場合は、全員へのお返しが必要です。
一人ひとり個別にお返しをするのが基本ですが、
- 一人あたりのお返し予算が少なすぎる
- お返しを配る人数が多く、個別に漏れなく渡せるか心配
というケースもあるでしょう。
そんなときは、職場で配りやすい個包装のお菓子の詰め合わせを贈っても問題ありません。
お見舞いをくださった方全員へ、無理なくお返しができる方法を考えて手配しましょう。
職場からのお見舞い、お返しの贈り方
職場の方からいただいたお見舞いへ、お返しするときに知っておきたい返礼マナーを紹介します。
お返しに適した時期・予算・のし・お礼状など、贈答品で気を付けるべきことを再確認しておきたいもの。
いたわりや励ましに応えるために感謝の気持ちを込めることはもちろん、一般的な贈答マナーを知っておくことが大切です。
いつ、どうやってお返しを贈る?
お見舞いのお返しを贈るのに適切な時期は、いただいた直後ではなく退院後です。
自宅療養の場合は、起き上がって元どおり日常生活を送れるようになってからを目安にしましょう。
お返しの品を贈る期間は、退院後もしくは回復後、10日~1か月以内を目安にするのがおすすめです。
職場に復帰するなら、復帰初日が良いタイミングです。
また、退院後に自宅療養が続く場合は、職場へ挨拶に出向く機会があればその際にお返しを贈るのが良いでしょう。
しばらく職場へ出向く機会がなく、お見舞いをくださった方になかなか会えない場合は、お返しの品を郵送するのも問題ありません。
多くの方からお見舞いをいただいているなら、お返しに漏れがないよう注意しなければなりません。
可能なら、いただいた品や金額とともにリストにしておくと贈り忘れがなく安心です。
予算の決め方
お返しの予算は、いただいたお見舞いの半額~3分の1程度が目安です。
予算に迷った場合は「半額」と考えればOKですが、目上の方に対しては3分の1の予算でも問題ありません。
たとえば、社長や上司など目上の人から高額のお見舞いをいただいた場合、お返しの予算を少し控えめにすることが相手を立てることにもつながります。
特に現金のお見舞いは「治療・療養のために使ってほしい」という気持ちがこもった援助でもあります。
そんなお見舞いに対して相場より高額なお返しをすることは、お相手の気持ちを無下にすることにもつながりかねません。
ただ、「職場に迷惑をかけた」「仕事面でのフォローにお礼をしたい」という気持ちが強い方もいらっしゃるでしょう。
そんな場合には、お返しとは別に職場の部署全体にお菓子のプチギフトなどを用意する方法がおすすめです。
のしのマナー
お見舞いへのお返しを用意する際には、のし紙を付けるのが必須です。
いただいたお見舞いへの感謝を表す返礼品は「快気祝い」とも呼ばれます。
お返しの品に掛ける水引は「二度と繰り返さないでほしいお祝い」という意味のある「紅白5本の結び切り」が適しています。
ちなみに「蝶結び」の水引が印刷されたのし紙は「何度繰り返してもめでたいお祝い」という意味があり、出産祝いの品などに使われます。
しかし、お見舞いへのお返しとしては不向きなので、間違って使わないよう注意してください。
また、のし紙の表書き(贈り物の名目)は「快気祝」「快気内祝」などが一般的。
その他、「全快祝」「御見舞御礼」などの表書きを用いる場合もあります。
怪我や病気がほぼ完治しているときは「快気祝」「全快祝」、退院したもののまだ通院など治療の余地を残している場合は「快気内祝」「御見舞御礼」が適切です。
自分の回復具合によって表書きを使い分けましょう。
のし下には回復した本人の名前を記します。
基本は苗字のみで大丈夫ですが、同姓の親戚方が同じ部署にいるに贈る場合はフルネームを記すなど臨機応変に対応しましょう。
お礼状のマナーと文例を紹介
いただいたお見舞いへのお返しを手渡せる場合は、直接お礼が伝えられます。
ですが、郵送で贈る場合には、お礼状を添えるのがマナーです。
お礼状では、お見舞いへのお礼とともに怪我や病気が回復したことを報告しましょう。
【文例】
拝啓
○○の候、○○様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます 。
入院中はご多忙のなかお見舞いにお越しいただき誠にありがとうございました。
おかげさまで○月○日に無事退院することができ ○月より職場にも復帰いたしました。
ささやかではございますが内祝いの品をお届けいたします 。
今後とも何卒変わりなくご交誼を賜りますようお願い申し上げます。
略儀ではございますが まずは書中にてご挨拶申し上げます。
敬具
職場からのお見舞い お返しにおすすめの品は?
お見舞いへのお返しに使うにはふさわしくないものがあるのをご存じでしょうか?
たとえば以下のような品が挙げられます。
- 寝具やパジャマ:(療養生活をイメージさせるため、お見舞いのお返しには避けたほうが無難)
- 鉢植えの花や木:(「根付く」が「寝付く」を連想させるため。お返しだけでなく、お見舞いの品としても要注意)
一方、お見舞いのお返しにふさわしいとされるのは、後に残らない食品・消耗品などのいわゆる「消えもの」です。
これは「病気を後に残さない」という意味が込められています。
以下で職場へのお返しにふさわしい品物をご紹介しますので、品選びの参考にしてください。
お菓子の詰め合わせ
お菓子の詰め合わせは、消えものの定番。
食品のギフトの中でも人気が高く、お見舞いのお返しによく使われます。
お菓子の詰め合わせを職場で手渡す場合には、「持ち帰りやすいもの」「常温でOKなもの」などを考慮する必要があります。
代表的なところではクッキーやおせんべいなどの軽くて日持ちの良い焼き菓子。
反対に、要冷蔵のものや、かさばるもの・重いものなどは保管や持ち帰りに困ることがあるので注意しましょう。
健康志向の食べ物
お見舞いへのお返しには健康志向のフードもおすすめです。
「お互いに健康でいよう」という願いを込められます。
- 減塩食品や調味料
- 無農薬野菜やフルーツを使用したジュース
- アサイーやチアシードなど流行のスーパーフード
- 亜麻仁油やココナッツオイルなど良質な油
さまざまな種類があり選択肢が豊富な上、普段から健康志向の方にも喜ばれるでしょう。
忙しく自炊の時間が取れなさそうな方や独身の方には、健康志向のレトルト食品やナッツ・ドライフルーツのセットなどもおすすめです。
洗剤や石鹸のセット
洗剤や石鹸も日常で使う消耗品。「消えもの」が好ましいとされるお返しに適しています。
また、これらの品は「病を洗い流す」という意味も込められています。
誰もが日常で使う消耗品なので、プライベートでの付き合いが浅く好みが分からない職場の方にも贈りやすいのが特徴です。
自然由来のオーガニック成分を使ったものや、おしゃれなパッケージの海外ブランドものなど、ギフトにふさわしい品質と見映えのものを探してみましょう。
今治タオルなどの日用品
タオルもまた、お見舞いのお返しとして人気の品です。
いわゆる「消えもの」ではないものの、「病気を拭い去る」という快気祝いにふさわしい意味を表すものです。
その中でもおすすめなのが今治タオル。
名前から「今、治る」という意味を持たせることができ、縁起がいいと人気です。
上質な国産ブランドタオルは、社長や上司など目の肥えた方に贈っても安心。
相手の好みが分からない場合にも、好みに左右されにくいタオルなら贈りやすいでしょう。
カタログギフト
お見舞いのお返し品として高い人気を誇るのがカタログギフト。
お菓子や食品、日用品などの「消えもの」はもちろん、幅広いギフト好適品が掲載されています。
職場の方に個別でお返しを贈る際によくある悩みは「相手のプライベートの好みが分からないこと」。
その点、カタログギフトなら受取った方が好きな品を選んで受取れるため、贈り主が贈り物選びに迷う時間を大幅に短縮できます。
「お返しの品を選びに出かけるのはまだ不安…」という場合には、ネットショップで簡単に手配できるカタログギフトがおすすめです。
スマホから手配可能なので、退院後や療養後のまだ体調が安定しないときに重宝するでしょう。
職場へのお返しは感謝と「これからもがんばります」の想いを込めて
職場関係の人に贈るお見舞いのお返しは、休んでいた間のフォローへの感謝と「これからもがんばります」という想いを伝えるもの。
マナーをおさえつつ、心を込めて渡すことが大切です。
しかし、退院後、復帰後は体調が落ち着かず、お返しの品を買いに行く手間暇が大変に感じられることもあるかもしれません。
そんなときは、インターネットのギフトショップで、お礼状やのし紙などの付属サービスまでしっかり付いているところを利用すれば贈り物の手配がスムーズに進むでしょう。
さらに、お見舞いを複数の方からいただいていれば、お返しの品も複数準備しなければなりません。
GiftA(ギフタ)で販売しているカタログギフトなら、ネットショップならではの「まとめ買い割引サービス」が利用できます。
- お相手の好みが分からない
- 限られた予算内でよりよい贈り物を選びたい
- お返し品をまとめ買いしたい
というときこそ検討されてはいかがでしょうか。