お彼岸とは仏教において「現世と死後の世界の距離がもっとも近付く期間」とされ、先祖供養を行い感謝を伝える慣わしがあります。
お彼岸にはお墓や仏壇を掃除し、菓子折りなどをお供えして法要を営む方も多いでしょう。
また、「最近知人が亡くなり初彼岸を迎えるので、菓子折りをお供えしたい」というケースもあるでしょう。
お彼岸のお供え物は、弔事(ちょうじ)マナーに沿って選ぶ必要があります。
この記事では、ギフト専門店ギフタが、お彼岸に供える菓子折り選びの注意点や、お供え物のマナーを解説します。
おすすめの菓子折りもご紹介するので、ぜひ最後までチェックしてください。
目次
お彼岸の菓子折りを買う前に! 期間と相場を確認
| 2025年のお彼岸期間はいつ? | ||
| 春彼岸 | 秋彼岸 | |
| 彼岸入り | 3月17日(月) | 9月20日(土) |
| 中日 | 3月20日(木) | 9月23日(火) |
| 彼岸明け | 3月23日(日) | 9月26日(金) |
お彼岸の期間は、春分の日・秋分の日を「彼岸の中日(ちゅうにち)」とし、その前後の各3日間をあわせ、計7日間です。
なお、お彼岸の初日を「彼岸入り」、最終日を「彼岸明け」と呼びます。
お彼岸のお供えの一般的な相場は、3,000円~5,000円程度といわれています。
高額なお供えは先方に気を遣わせることも
「先祖の仏壇やお墓は本家にあるので、お彼岸のお供え物は本家の親戚に贈る」という方もいることでしょう。
相場以上に高価なお供え物を贈ると、受け取ったお相手に気を遣わせてしまうかもしれません。
また、「慶事の贈り物は相場より高くても問題ないが、お悔やみ事にまつわる贈り物を盛大にするのは相手に違和感を与える」という考え方があることも知っておきましょう。
ただし、生前に大変お世話になった方の初彼岸など、特別な事情がある場合は相場より高めにするケースもあるようです。
その場合も1万円を超えない程度を目安にするなど、状況を見て柔軟に対応することをおすすめします。
お彼岸のお供え、菓子折り選びはここに注意

お彼岸のお供えの定番品として、和菓子の菓子折りのほか、季節の果物やジュースなども挙げられます。
お供えのお菓子は以下のようなものが代表的です。
- ぼた餅(春)/ おはぎ(秋)
- おせんべい/おかき
- ゼリー
- 焼き菓子
五穀豊穣の意味を持つとされる「お餅」や、魔除けの力があるとされる「小豆」を使った和菓子は、お供えの定番品。
その他、おせんべいや、ゼリーなどの洋菓子、季節の素材を使ったお菓子もお供え物に人気です。
初彼岸の場合は、故人が好きだった菓子折りを贈るのもおすすめ。
あなたからの温かい供養の気持ちが伝わるでしょう。
お彼岸のお供えの菓子折りはこう選ぶ
お供えの贈り物は、慶事用に使うおめでたい意味を持つものや派手な色柄を避け、仏事にふさわしい落ち着いた体裁にしましょう。
特にお彼岸の場合、お供えの菓子折りは以下のような注意点を踏まえて選ぶのがおすすめです。
〇「日持ちが長め」のお菓子
お彼岸の期間は7日間。
お供え物は「彼岸入り」(初日)に仏前に供え、最終日の「彼岸明け」に下げるのが基本です。
常温保存ができて、日持ちする菓子折りなら、お彼岸期間中に悪くならないかと気を遣わずにすむでしょう。
また、親戚や知人から多くのお供え物が集まることもあるので、お彼岸の期間が終わった後もしばらく保存できるお菓子は重宝されます。
消費期限までたっぷり余裕があれば、「早くお下がりを食べなければ」と親族を焦らせる心配もないでしょう。
〇「お下がりした後に分けやすい個包装」のお菓子
お彼岸の期間中にお墓やお仏壇に供えたものは、お彼岸が明けた後、仏様からの「お下がり」として家族や親戚が分け合います。
地域によっては、菩提寺からご住職を迎えて仏前で読経していただく際、お供えの一部を半紙に包み、ご住職の帰り際にお渡しする風習もあります。
後で分けることを踏まえ、個包装されている菓子折りをお供えに選んでおけば、なにかと扱いやすいでしょう。
分けやすさに加え、乾燥や劣化を防ぐ意味でも個包装されたものがおすすめです。
×お彼岸のお供えに不向きなお菓子を知っておこう
お供え物には向かないとされるお菓子もあります。
「故人がとても好きだったお菓子なので、ぜひお供えしてあげたい」などの事情がない限り、以下のようなものは避けたほうが無難でしょう。
- 香りが強すぎるもの
- 色や柄が派手なもの
- 賞味期限が短い生菓子
- チョコレートやアイスクリームなど溶けやすいもの、要冷蔵・要冷凍のもの
お彼岸の期間中、7日間にわたってお供え物を仏前に置いておくのが基本なので、溶けたり傷んだりしやすいお菓子は避けてください。
お墓やお仏壇を汚さないことも考慮してお供えのお菓子を選びましょう。
お彼岸のお供え向き和菓子紹介【ギフト専門店おすすめ】

和菓子の菓子折りは落ち着いた風格のあるものが多く、お供え物にぴったりです。
お彼岸の法要に年配の方が多く集まる場合は、上品さをただよわせる老舗の和菓子がおすすめ。
定番から変わり種まで、お彼岸にぴったりの和菓子を以下にご紹介します。
お彼岸の定番「おはぎ・ぼた餅」

お彼岸の定番といえば、おはぎとぼた餅。
どちらもあんこでもち米を包んだ和菓子ですが、季節によって呼び方が異なることをご存じでしょうか。
春は牡丹の花に見立てて「ぼた餅」、秋は萩の花に見立てて「おはぎ」と呼ばれます。
おはぎやぼた餅に使われる小豆の赤色には、邪気を払う効果があると言い伝えられています。
「厄除けの力を持つ材料で作られたお菓子」「昔は貴重で高級品だった砂糖を使ったお菓子」という理由から、お彼岸にお供えされるようになったそうです。
ただし、おはぎやぼた餅は日持ちの短い生菓子であることに注意が必要。
お彼岸のお供え物に贈りたい場合は、先方に渡すときに「生菓子ですのでお早目に召し上がってください」など、ひとこと添えるといいでしょう。
厄除けの小豆を使った和菓子「どら焼き」

どら焼きは邪気払いの効果があるとされる小豆を使った和菓子です。
春彼岸には桜の花や葉が使われた桜餡、秋彼岸には栗やさつまいもの餡など、季節の素材を使ったどら焼きなら新鮮味が感じられるでしょう。
最近は生クリーム入りのどら焼きも人気がありますが、要冷蔵で日持ちしないものが多いため、購入前に確認が必要です。
サクサク食感の「おせんべい・おかき」

お彼岸のお供えとして、甘いお菓子を選ぶことが多いのではないでしょうか。
マンネリ感が気になるときや、「先方のご家族は甘いものが苦手」という場合は、塩味・しょうゆ味などしょっぱい系の和菓子がおすすめです。
おせんべいやおかきは軽いので、持ち運びにも便利です。
ただし、先方のご家族に小さなお子さまがいたり、歯の弱い高齢者がいらっしゃるなら、硬いおせんべいは避けたほうが無難かもしれません。
食感の軽いおせんべいやサイズの小さいおかきなどがおすすめです。
素朴な味わいの「かりんとう」

かりんとうは、製造の過程でじっくりと乾燥させているため、お彼岸が終わった後も長期保存がききやすいお菓子。
「駄菓子」というイメージはひと昔前のこと。
近年は黒糖のほか、抹茶、ごま、野菜など、さまざまなフレーバーのかりんとうが登場しています。
お供え物にかりんとうを贈る場合は、季節の野菜や果物、地域特有の素材を使用したものなど、特別感のあるギフト向きのものをチェックしてみましょう。
優しい甘さの「カステラ」

しっとり食感のカステラは、お子さまから年配の方まで万人に親しまれるお菓子。
好き嫌いが分かれにくいので、お彼岸のお供えにぴったりです。
1本まるごとの状態よりも、カット・小分け包装されているものを選ぶと、お下がりした後に分けやすいのでおすすめです。
なめらかな味わいの「ようかん」

上質なようかんはお供え物にぴったり。
落ち着いた色合いのものが多く、お墓やお仏壇にお供えするのに適しています。
お彼岸のお供え物にようかんを選ぶ際は、食べきりサイズの個包装のものが便利です。
複数の味の詰め合わせセットなら、お下がりを分ける際の楽しみにもなるでしょう。
香ばしい「最中」

お彼岸のお供えに選ばれることが多い和菓子の一つに、最中があります。
仏事のお供えにはシンプルな形をしたものが最適です。
目先を変えたいときは、餡に桜や栗、柚子など旬の素材を使ったものがおすすめです。
ただし、使われている材料によって賞味期限が短めの場合もあるため、購入の際に確認しておきましょう。
柔らかい食感の「わらび餅・葛餅」

わらび餅・葛餅も、お彼岸のお供えにおすすめ。
淡白で口当たりがやわらかいので、お子様や年配の方、妊娠中の方まで、どなたにも召し上がっていただきやすいでしょう。
きな粉・黒蜜・抹茶など複数の味の詰め合わせにすれば、贈答品らしい特別感を演出できます。
お彼岸のお供え向き洋菓子紹介【ギフト専門店おすすめ】

お彼岸のお供え物に洋菓子を選ぶ方も多いようです。
ただし、生クリームなど傷みやすい材料を使用している洋菓子は要注意。
また、見た目が華やかすぎるものも仏事のお供えには不向きです。
洋菓子をお彼岸のお供え物にするなら、
- 常温保存が可能か
- 見た目が華美すぎないか
- 日持ちの長さ
これらをしっかりチェックしましょう。
焼き菓子の定番「クッキー」

日持ちする焼き菓子として、クッキーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
常温で長く保存できる商品が多いので、お彼岸のお供えに向いています。
見た目が華美すぎない、個包装されたクッキーがおすすめです。
おしゃれな洋菓子「マドレーヌ・フィナンシェ」

豊かなバターの風味が魅力のマドレーヌとフィナンシェ。
近年では、様々なフレーバーでカラフルな商品なども増えていますが、色が華美なものはお彼岸のお供えには不向きです。
お供え物には、味や見た目がシンプルな定番のものを選びましょう。
のどごしが良い「ゼリー」

秋のお彼岸の時期は、まだまだ暑さを感じることが少なくありません。
清涼感のあるゼリーをお供えにすれば、お子さまやご高齢の方も食べやすく喜ばれるでしょう。
常温保存できるゼリーは日持ちが長めのものが多いところもポイントです。
しっとり美味しい「バウムクーヘン」

常温で日持ちする焼き菓子の一つに、バウムクーヘンが挙げられます。
小さくカットされて個包装になっているものが多いため、持ち運びや保存の面で重宝します。
ただし、バウムクーヘンには「長寿」「幸せを重ねていく」などのおめでたい意味があるため、人によっては「お彼岸のお供え物にはふさわしくない」と捉えられる可能性があります。
先方が年配の方で弔事マナーに詳しい場合は、バウムクーヘンをお供えに贈るかどうか慎重に判断したほうがいいでしょう。
また、バウムクーヘンをお供え物にするなら、チョコレートなど暑さで溶けるコーティングのないシンプルなものがおすすめです。
お彼岸でお供えする菓子折りののし紙(掛け紙)マナー

お供えの菓子折りには、仏事用(弔事用)ののし紙(掛け紙)を掛けて贈ると丁寧です。
現代では、贈答用の掛け紙をひとまとめに「のし」「のし紙」と呼ぶことが増えていますが、本来の意味は「おめでたい『のし』で飾った掛け紙」を指します。
※「のし」とはもともとあわびを薄く伸ばして干した縁起物のことで、長寿の象徴。
近年は慶事用ののし紙の右上に「のし飾り」を印刷したものが主流となっています。
一方、お彼岸のお供えは先祖供養の品であるため、お祝い事に使う「長寿を表すのし」は不適切です。
お彼岸のお供えには、必ず「仏事用の掛け紙」を用いましょう。
具体的には以下の体裁が一般的です。
- 「のし飾り」なし
- 水引(飾り紐)の色は「黒白」か「双銀」
- 水引の結び方は「結び切り」
のし紙(掛け紙)の記入の仕方
お供えの掛け紙に印刷、または記載する内容は、以下の項目を参考にしてください。
- 表書き(贈り物の名目):「御供」「お供え物」など
- 名入れ:贈り主のフルネームが基本
なお、関西などの一部地域では「黄色と白」の水引を使用することもあります。
弔事用の掛け紙のマナーについて以下の記事で詳しく解説しているので、そちらもあわせてご参照ください。
お彼岸の菓子折りの準備はネットショップが早くて便利

お彼岸のお供えを準備したくても「忙しくて店舗に行けない」「マナーについて不安がある」という方も多いのではないでしょうか。
そのような場合はギフト専門店のECサイトをチェックしてみましょう。
ギフト専門店「ギフタ」のネットショップでは、老舗の和菓子からトレンドのスイーツまで、幅広い種類の菓子折りを取り扱っています。
- 豊富な商品ラインナップ
- 丁寧な梱包や掛け紙、挨拶状の無料サービスあり
- 最短で即日出荷が可能な商品もあり
忙しくて実店舗へ買いに行く時間がないときは、ぜひ当店ECサイトからのお取り寄せをご検討ください。
当店ではスタッフが心を込めてお包みします
ギフト専門店のネットショップ「ギフタ」では、掛け紙や挨拶状(メッセージカード)のデザインを選んでいただける無料サービスをご用意しています。
先方へ菓子折りを直接配送する際、「挨拶状を同梱したい」というときは、商品ご注文時に挨拶状無料作成サービスをご指定ください。
弔事マナーに沿った文例もご用意しているので、「文章を考えるのが苦手」という方も安心です。(※一部対象外商品があります)
▶ギフタ ギフトラッピングサービス(挨拶状など)についてはこちらをご確認ください。
お彼岸には菓子折りをお供えしてご先祖様に感謝を

お彼岸にお供えする菓子折りを選ぶ際は、仏事にふさわしいマナーを守ることが重要です。
お彼岸のお供え用の菓子折りは、以下の注意点を踏まえて選びましょう。
- 賞味期限の長さ
- 常温保存が可能かどうか
- 個包装で分けやすいか
- 派手すぎないか
お彼岸はご先祖さまからつながれてきた命のありがたさに思いを馳せ、供養を行う期間。
喜ばれそうな菓子折りをお供えし、日頃の感謝の気持ちを伝えましょう。






















