海外赴任が決まった人にプレゼントを贈ろうと思っても、何にしたら良いか迷うこともあるでしょう。
そんなときは、現地で役立つ品物を贈ると喜ばれます。
特に、保存が利く日本食や海外では手に入れにくいものなどが人気です。
ただし、品物によっては飛行機の機内に持ち込めなかったり、国が持ち込みを禁止していることも。
それらを踏まえた上でのプレゼント選びが大切です。
この記事では、海外赴任する人に贈ると喜ばれるおすすめギフトと、品物を選ぶ際の注意点をご紹介します。
目次
海外赴任が決まった人へ贈るプレゼントの予算相場
海外赴任が決まった同僚や知人などへ個人的にギフトを贈る場合、予算相場は「3,000円〜5,000円」が一般的です。
お世話になった上司や昔からの親友であれば、少し高めにして「5,000円~1万円」程度で考えても良いでしょう。
ただし、社内の人に贈る場合は、周囲の人とのバランスも考えましょう。
海外赴任が多い職場では、「個人的な贈り物をするなら予算はこのくらい」といった慣習が存在することもあります。
はなむけのプレゼントは、高ければ高いほど良いというものではありません。
お相手に気を遣わせない予算に収めることも大切です。その上で「海外に行っても元気で頑張ってね」という気持ちが伝わるものを選びましょう。
海外赴任が決まった人へプレゼントを贈るタイミング
海外赴任が決まった人へのプレゼントは、できるだけ早めに贈るのがポイントです。
お相手が赴任先の国へ荷物を発送する前に渡せば、その中に含めることができるからです。
海外への荷物は届くまでに時間がかかります。
国にもよりますが、船便の場合は1~2カ月前、航空便の場合でも1週間前には発送が完了している可能性があります。
(※輸送手段や運送業者によって、現地に届くまでの標準日数に大きな差があります。郵便局からアメリカ本土へ国際小包を贈る場合、航空便で10日前後、船便なら2~3カ月というケースもあるようです)
ある程度大きなものをプレゼントとして贈るなら、荷物として送れるよう、より早い時期に渡したほうが親切でしょう。
すでに荷物を発送した後なら、スーツケースに入れられるサイズの品物を選ぶなどの心遣いが大切です。
海外赴任する人が喜ぶプレゼント【ギフト専門店おすすめ品】
海外赴任する人へ渡すギフトを選ぶときは、以下のポイントを押さえておきましょう。
- かさばらない
- 日本らしさを感じられる
- 海外では手に入りにくい
- 相手の好みに合う
- 渡航先に持っていける(検疫や機内持ち込み規定をパスできる)
ギフトの定番である食品には、検疫のために持ち込めないものがあります。
どんな品物が該当するかは国によって異なるため、注意しましょう。
お相手が渡航時に持参する可能性もあるため、機内持ち込みができないものを贈るときは、その旨を伝えておくと親切です。
プレゼントを早めに渡せる場合は、出発前の慌ただしい準備期間に役立つものを贈る手もあります。
レンジで温めるだけの高級レトルト食品や、気分をリフレッシュできるものなどは、日本を発つ前でも重宝されるでしょう。
それでは、海外赴任を控えた人へのプレゼントにおすすめの品物を以下でご紹介します。
味噌・醤油など日本食の調味料
日本の調味料は、海外赴任する人へのプレゼントとして人気のある品物です。
海外では和風の調味料が手に入りにくいことが多く、売っていたとしても国内の販売価格の数倍になることも珍しくありません。
また、和風の調味料のメリットとして、魚や海藻が原料のものが多いため、相手国の検疫で没収される可能性が低いことも挙げられます。
(※【注意】※すべての和風調味料が検疫を通過できるというわけではありません)
一方、ブイヨンなどの洋食調味料だと、肉エキスや乳製品が入っているものが多いため、検疫で没収されて持ち込めない国が多いようです。
念のため、プレゼントを購入する前に渡航先の国の検疫情報を調べておくか、海外赴任する本人にリクエストを聞いておくと安心でしょう。
<海外赴任のプレゼントにおすすめの和の調味料>
いずれも賞味期限が長いものを贈るのがおすすめです。
ただし、「みりん」のようなアルコールが多く含まれる調味料は注意が必要です。
アルコール自体が引火性の危険物とみなされるため、度数や量によって輸送・持ち込みに制限のある場合があります。
また、宗教上の理由からアルコール類の持ち込みを禁止している国もあります。
輸送業者によって海外発送の対応が異なる場合も
たとえばみりん(アルコール度数14度前後)の場合、国際郵便物では「アルコール度数24度以下のものは発送OK」とされているため、海外への発送が可能です。
一方、国際宅急便ではみりんの発送は不可となっています。
ただし、輸送が可能であっても、相手国の検疫でアルコールを含む品として没収される可能性はあることに注意しましょう。
機内持ち込みの注意点
長期にわたる赴任の場合、身の回りの荷物を航空便や船便で赴任先へ早めに発送する人が多いでしょう。
味噌やしょうゆはそれなりに重さがあるため、プレゼントするなら本人が荷物を発送する際に一緒に積み込んでもらえるよう、早めに渡すと親切です。
直前にプレゼントを渡すと、本人が飛行機に持ち込んで運ぶことになるでしょう。
飛行機の機内には、100mL以上の液体を手荷物として持ち込めません。味噌などのペースト状(半固形物)の調味料も「液体」とみなされるため、注意が必要です。
味噌・しょうゆなどの調味料を国際線に持ち込む場合、破損防止の対策をした上で、預け入れ荷物の中に入れるケースが多いようです。
また、飛行機の預け入れ荷物の中にビンを入れておいた場合、飛行中にビンが割れるなどのトラブルも起こり得ます。
調味料ギフトの購入時には、ペットボトルや紙パック入りのものを選び、お店の人に梱包材でしっかりくるんでもらうなどの対策を忘れないようにしましょう。
海外赴任が初めての人に液体調味料をプレゼントする際は、上記のような持ち運びの注意を一言添えつつ贈ることをおすすめします。
梅干し・昆布などの日本ならではの食材
海外で恋しくなりそうな、和の食材を贈るのもおすすめです。
特に、乾燥昆布やかつおぶしなどは、軽い上に潰れたり壊れたりしにくいため、荷物のすき間に入れやすいメリットがあります。
賞味期限が長めで、小分けになっているタイプなら、常に新鮮な状態で使ってもらえるでしょう。
なお、梅干し・漬け物・豆腐・佃煮などは「液体」に分類されるため、飛行機の機内持ち込み量の制限にひっかからないよう、注意が必要です。
個包装のお米
日本人にとって馴染み深い日本米。
「海外へ行っても白いご飯を食べたい」という人は多いので、1~2合ごとに小分けになっている個包装のお米を贈りましょう。
高級ブランド米の食べ比べセットなら、海外でも楽しんでもらえます。
海外で販売されている日本米は高価なため、現地での食費を節約するのにも役立つでしょう。
炊飯器を持っていかない人や、手軽さ重視の人には、パックご飯を贈るのがおすすめです。
白米もパックご飯もそれなりに重さがあるため、一足先に発送する荷物に詰め込めるタイミングで贈るといいでしょう。
注意すべきポイントとして、国によっては「精米した生米」「もみ殻付き玄米」などの穀類は、個人的な消費目的のものであっても検疫で没収される場合があります。
また、入国時に申請が必要になることもあるため、渡航先の国の植物検疫情報を調べて確認することをおすすめします。
一般的に、炊いて「ご飯」に加工した状態なら持ち込み可能なケースが多いようです。
ふりかけ・海苔などご飯のお供
白いご飯のお供になる食品は、海外での食生活にちょっとしたアクセントをもたらしてくれます。
ファミリーでの海外赴任なら、小さな子どもも食べやすいふりかけや、味付け海苔がおすすめ。
辛いものが好きな人なら、ピリ辛の唐辛子味噌や辛子高菜なども喜ばれるでしょう。
なお、漬け物や佃煮などは飛行機に持ち込む際に「液体」に分類されます。
手荷物として機内に持ち込める量が制限されるので、預け入れ荷物に回されることもあり得ます。
そのため、輸送中に容器が破損しないよう、緩衝材でしっかり包むなどの対策をしておくといいでしょう。
フリーズドライ・缶詰・レトルト
レトルトやフリーズドライなどの保存食品は、海外に行ってからだけでなく、国内で渡航準備中にもあると助かるアイテムです。
出発前の荷造り後でも、手軽にしっかりとおいしいご飯を食べてもらえるので、心強いサポートになるでしょう。
- お湯をかけるだけの「フリーズドライ」の味噌汁や卵スープ
- レンジや湯せんで温めて食べられる「レトルト」のカレーやシチュー
- 魚の切り身など「フリーズドライ」のお惣菜
ただし缶詰や瓶詰、レトルトパウチなどは「液体」とみなされ、飛行機の機内持ち込みの制限にひっかかる可能性があります。
また、以下の食品は、相手国の検疫で没収されるケースが多いようです。
- 肉および肉加工品
- 原材料に牛脂などの肉エキスを使った食品
- 乳製品
たとえば、ビーフカレーや牛脂エキス入りのブイヨンを使った食品などは、多くの国が持ち込みを禁止しています。
これらのレトルト食品は、あくまでも「日本国内で、生活用具を発送してしまった後の食事用に」と、差し入れの意味で贈るのが無難でしょう。
赴任先に持って行くことを想定したプレゼントなら、水分を含まないフリーズドライのタイプで「肉」「乳製品」を含まない食品を選びましょう。
重量も軽いことから、赴任先へ発送するにしても持参するにしても、何かと重宝してもらえるはずです。
乾麺
サッと調理できて賞味期限も長い乾麺は、海外へ持っていくと重宝する食材です。
粉末スープがセットになっているタイプをプレゼントすれば、現地で日本食が恋しくなったときに手軽に味わってもらえるでしょう。
乾麺は生の食材ではないものの、原材料によっては検疫の対象となるものがあります。
たとえばアメリカでは、肉類(エキス含む)が使われているラーメンや粉末スープなどは持ち込み禁止です。
ラーメンも海外赴任者に喜ばれるギフトの一つですが、原材料に注意しましょう。
国によっては長期常温保存可能なカップ麺・インスタント麺が持ち込み可能な場合もあります。
基本的に、具材やスープに肉が使われている麺類セットをプレゼントするのは避けたほうが無難でしょう。
お茶漬け
グローバル化が進んだ昨今では、海外でも日本の食材を購入しやすくなっています。
外赴任の餞別に贈るなら、大きな都市であっても購入が難しい日本食を選択肢に入れてみましょう。
現地で手に入りにくい日本食の一つが、具材やだしの味わいにこだわった「高級お茶漬け」です。
海鮮などをふんだんに使った高級お茶漬けは、まさに日本の味。
日本食が食べたくなったときに、お湯やだしをかけるだけで食べられる手軽さも魅力です。
ただし、品物によっては持ち込み時に税関申告が必要な場合があります。
特定の種類の魚や魚卵の持ち込みが禁止されていることもあるため、購入前に渡航先の情報を確認しておきましょう。
日本茶
日本ではスーパーなどで手軽に手に入る緑茶やほうじ茶も、海外では高価だったり、そもそも販売されていなかったりします。
海外赴任する人に、銘茶と呼ばれるおいしいお茶を贈れば、きっと喜んでもらえるでしょう。
茶葉は軽くてかさばらないため、海外にも持っていきやすいのが魅力。
その反面、急須やティーポットがないと淹れるのが大変です。
心配なときは、マグカップなどで手軽に味わえるティーバッグや、スティックタイプをプレゼントするとよいでしょう。
入浴剤
海外赴任する人の新しい住居に湯船があるなら、入浴剤やバスオイルを贈ってはいかがでしょうか。
「慣れない海外生活で大変だろうけれど、リラックスしてね」という気持ちを伝えるのにぴったり。
血行促進などの効能が期待できる医薬部外品は、仕事でたまった疲れを癒やすのに役立ててもらえるでしょう。
バスタブのサイズが大きい国では、日本国内向けに販売されている個包装の商品だともの足りないことも。
そんなときは、自分で入れる量を調節できる大容量タイプの入浴剤が重宝します。
湯船につかる習慣がある国は世界的にも少数派です。
「家にシャワーしかないのが普通」という国は珍しくないため、入浴剤を贈るならお風呂事情を確認してからのほうがいいでしょう。
ボールペン
書きやすくおしゃれな高級ボールペンは、ビジネスパーソンなら1本は持っておきたいアイテム。
実用的かつ名入れも可能で、記念にもなります。
海外赴任のプレゼントには、桜などの日本らしいモチーフをあしらったデザインがおすすめ。
ビジネスシーンで会話のきっかけになるかもしれません。
ボールペンのリフィル(替え芯)には国際規格があるため、基本的に別メーカーのものであっても使えます。
とはいえ、海外ではインクがなくなったときにすぐ買えるとは限りません。
リフィルもセットにして贈れば、気の利いたプレゼントになるでしょう。
名刺入れ
海外赴任をすると、会社の代表として現地の会合や交流会などに呼ばれることが増えるものです。
ビジネスシーンで活躍する上質な名刺入れをプレゼントして、エールを贈りましょう。
よく使われる名刺のサイズは、国によって少しずつ異なります。日本の名刺サイズはほかの国よりも大きめのため、日本製を贈れば困ることはまずないといえるでしょう。
職人の手仕事が感じられる本革製の名刺入れなら、アイスブレイクの話題になるかもしれません。
また、海外では盗難対策として財布を二つ持つ人が多くいます。名刺入れはサブのクレジットカード入れとしても活用してもらえるでしょう。
パスポートケース
パスポートケースは、海外へ行くときに持っておきたいお役立ちアイテムです。
大切なパスポートをケースに入れておけば、汚れや破損から防ぐことができます。
クレジットカードなどを一緒に収納できるタイプもあり。
首や肩にかけられるストラップ付きのデザインなら、紛失防止にも役立つでしょう。
パスポートケースはあると便利ではあるものの、必需品ではないため、自分で買おうとまでは思いつかない人が多いようです。
「プレゼントされたものを使ってみたら、予想以上に重宝した」という人もいる様子。
海外赴任のプレゼントには、本革製など質の良いものを贈って活用してもらいましょう。
イヤホン・イヤホンマイク
海外赴任中は、オンライン会議などで日本とやりとりをすることが増えるでしょう。
そんなときに必須となるのが、高機能なイヤホンマイクやヘッドセットです。
万人に受け入れられやすいのが、ノイズキャンセリング機能付きのワイヤレスイヤホンタイプ。
耳を塞ぐのが好きではない人には、骨伝導のイヤホンマイクという選択肢もあります。
本人がすでに持っている場合でも、持ち運び用や故障したときの予備として贈れば、きっと活用してもらえるでしょう。
モバイルバッテリー
いわゆる新興国の中には、電力の供給が安定していない国・地方もあります。
そんなときに役立つのが、スマホやノートパソコンを充電できるモバイルバッテリーです。
赴任先で問題なく使えるよう、変圧器をセットにしてプレゼントしましょう。
もしくはUSBで充電できるタイプがおすすめです。
モバイルバッテリーは飛行機の預け入れ荷物に入れることができず、手荷物として持ち込む必要があります。
持ち込む場合も「160Wh以下のものを2個まで」といった制限があるため、購入する際に確認しておきましょう。
渡航直前のプレゼントは「かさばらないこと」を優先
海外赴任のプレゼントを渡すのが本人の出発直前になってしまったときは、スーツケースのすき間に入るような、軽くて小さいものを贈りましょう。
食べ物であれば、フリーズドライ食品やパック入りの出汁などがおすすめです。
特に、お湯さえあれば食べられるフリーズドライ食品は、日本を出発する直前で家事をしたくないときにも重宝します。
子どものいる家庭に贈るなら、子ども向けのギフトもおすすめ。
飛行機の中でも退屈せず遊べる折り紙や塗り絵、シールブックなどをプレゼントするのも気が利いています。
また、折り紙は日本の伝統文化でもあるため、赴任先で現地スタッフへ渡す日本土産としても役立ててもらえるでしょう。
海外赴任する人へのプレゼント選びはここに注意【トラブルの可能性も】
ひと口に海外赴任といっても、「家族で日本の裏側へ」「1人で新興国に行く」など、状況は人それぞれです。
ここでは、海外赴任する人へのプレゼント選びで気を付けたいことを解説します。
単身赴任・家族同伴など本人の状況に合うチョイスを
海外赴任のプレゼントは、お相手の状況に応じた品物を選びましょう。
たとえば単身赴任なら、管理に手間がかからないものや、名刺入れやイヤホンマイクといった実用性が高いものがおすすめです。
小さい子ども連れの場合は、出発前の家事を減らせるレトルト食品や、子どもも楽しめる食品が喜ばれるでしょう。
「日本を出る前に味わってね」と言い添えて高級レトルトの和食惣菜などを贈れば、応援する気持ちが伝わるでしょう。
また、出発準備に忙しいと、飛行機の持ち込みルールにまで気が回らないこともあります。
本人にプレゼントを贈る際、注意点を一言添えると親切です。
<注意喚起の一例>
- モバイルバッテリーを贈る・・・「飛行機には手荷物で持ち込んでね」
- 瓶詰を贈る・・・「飛行機では液体扱いになるから、手荷物で持ち込める量を超えそうなら預け入れ荷物の中に入れてね」
食べ物ギフトは賞味期限が長いものが◎
食べ物を贈る際は、できるだけ賞味期限が長いものを贈りましょう。
以下の条件に当てはめて考え、できれば1年以上長持ちすることを基準に選ぶのがおすすめです。
- 時間がかかる船便でも送りやすい
- 海外へ行ってからも保存しやすく長く楽しめる
一方、新鮮なフルーツ・生のお肉・魚介類など、生鮮食品のプレゼントは避けたほうが無難でしょう。
海外赴任直前は、送別会や各種手続きなどで慌ただしくなるものです。
「出国前に日本国内で豪華メニューを食べてもらいたい」という意図で生鮮食品をプレゼントしても、本人は料理して楽しむ余裕がないかもしれません。
赴任先の流通状況・気候・水の硬度もプレゼント選びの参考に
ギフト選びでは、どこの国に赴任するか、経済規模や現地の気候なども判断ポイントになります。
大都会は日本食に不自由しない?
ニューヨークのような大都会に赴任するのであれば、日本食は現地でも比較的手に入りやすいでしょう。
買い物などで困ることは少ないようですが、そもそもの物価が高いため、家計を応援する意味で日本食をプレゼントするというのも方法です。
アメリカなどでは、日本の食品メーカーが現地で生産・販売を行っているケースがあるようです。
ただし、現地生産品は味付けをその国に合わせていることが多く、海外赴任した人からは
「日本食だと思って食べてみたが、口に合わない」
という声も聞かれます。
海外生活が長い人ほど
「なんでもない普通の日本食・日本製をもらえるのがありがたい」
という意見が出ることが多いもの。
海外赴任者には、プレゼントらしい高級感がありつつも、日本人になじみのある定番の味を贈ると重宝されそうです。
暑い国は食品のプレゼントに注意
暑い国に行く人には、ふりかけやフリーズドライなど乾燥させたものがおすすめです。
赴任する本人が食べないとしても、同僚や現地の人へのおみやげとして活用してもらえることもあるでしょう。
一方、チョコレートやキャンディなどは溶けて台なしになってしまうことがあるので、注意が必要です。
「雨が多い国」は洗濯周りのグッズが喜ばれるかも
たとえばイギリスは晴れの日が少ないことで有名です。
雨が多い国へ赴任する人には、室内でも洗濯物が干せる簡易設置の洗濯ひもなど、洗濯にまつわる便利グッズが重宝されるかもしれません。
硬水の国ならではのお悩み解消に着目
国によって「水の硬度」が違うことも、プレゼント選びのヒントになりそうです。
ヨーロッパ・アメリカ・アジアの一部など、水の硬度が日本と比べて非常に高い「硬水」の地域があります。
海外生活で硬水を使っている人は、以下のような点で不満を感じることがあるようです。
- 石鹸が泡立ちにくい
- 洗顔・洗髪で肌や髪の毛がパサパサになる
- ご飯がふっくら炊けない
- 出汁やお茶が出にくい
- 洗濯物がゴワゴワする
このような状況を踏まえると、一見地味に見える柔軟剤・パックご飯・ふきとり用コットン・ボディケア用のクリームなど、たっぷり使える日用品を贈るほうが重宝される可能性もあり得ます。
また、硬水を軟水に変える「浄水ポット」を贈るという手も考えられるでしょう。
海外赴任する本人と親しい間柄なら、リクエストを聞いた上で、上記のような品も検討してみてはいかがでしょうか。
海外に持ち運べるものか検疫の確認を
海外赴任する人への贈り物で避けて通れないのが、検疫の問題です。
国によってルールが異なるため、「A国は問題ないけれど、B国には持っていけない」というケースは珍しくありません。
また、品物によっても「持ち込めるけれど申請が必要」「そもそも持ち込み禁止」など細かくルールが決められています。
まずは赴任先の国にどんな規制があるのかを確認しておきましょう。
ちなみにアメリカでは、肉類(肉加工品)・果物・野菜・生米などの食料品を持ち込む際に、税関で申告が必要です。
申告せず食品を持ち込もうとすると、没収や罰金、さらには入国拒否される可能性もあります。
海外赴任する本人が意識せず食品を持ち込もうとして、思わぬトラブルに巻き込まれてしまっては大変です。
特に食べ物をプレゼントする際は選ぶものに注意し、本人に一言添えつつ渡しましょう。
ワシントン条約の規制対象種に注意
名刺入れ・パスポートケースなどをプレゼントに検討していると、高級レザー素材のものが候補に挙がってくるでしょう。
その際、「ワシントン条約の規制対象種に該当しないか」を確認することをおすすめします。
ワニやニシキヘビ(パイソン)など、絶滅危惧種の皮革でできた製品は、取引で国際間を移動する際に許可証が必要です。
日本では、商業目的ではなく個人が私的に使うために海外へ持ち出す場合、一定の条件を満たせば許可証は不要とされています。
しかし、国によっては個人使用のものであっても持ち込み禁止の場合があります。
ワニ革やヘビ革などの希少な革製品を海外赴任のプレゼントにするのは、避けたほうが無難でしょう。
好ましくない意味合いのプレゼントがある
贈ることで失礼な意味になったり、「縁起が悪い」と受け取られる品があります。
特に、上司など目上の人の海外赴任プレゼントを選ぶ場合は以下の品に気を付けましょう。
- ハンカチ:漢字で手巾と書くと「てぎれ」と読めることから、別れを連想させる
- 4個入りや9個入りのもの:「死」や「苦」を連想させる
とはいえ、意味を知っていても気にしない人もいるため、上記の品が一概にだめというものではありません。
お相手の人柄やお互いの関係性を考慮しつつ、本当に役立ててもらえそうなもの、喜ばれるものを贈りましょう。
栄転・転勤祝いの品にはのし紙をかけて
企業の方針によりますが、「海外赴任は将来を期待された栄転」という考え方があります。
赴任する人への贈り物は、「のし紙」をかけた状態で、正式なお祝いとして贈るといいでしょう。
このとき使う「のし紙」の種類は、水引が「紅白・蝶結び」のタイプです。表書き(贈り物の名目)は状況によって異なります。
<一般的な海外転勤の場合>
- 同僚や部下には「御餞別(おせんべつ)」
- 上司には「御贐(おはなむけ)」
「御祝」「御栄転御祝」「御昇格御祝」
水引から下の部分には、贈り主の氏名(もしくは苗字のみ)を記載しましょう。
メッセージカードを付けるのがおすすめ
海外赴任する人へのギフトには、ぜひメッセージを添えましょう。
慣れない異国で働くことは、想像以上に大変なものです。
そんなとき手元に心のこもったメッセージがあれば、大きな励みになるに違いありません。
現代はスマホやパソコンですぐに連絡を取り合える時代ですが、実物のメッセージカードだからこそ伝わる気持ちもあります。
部署のスタッフで寄せ書きをしたり、友人同士でアルバムを作ってプレゼントするのもおすすめです。
海外赴任を応援するプレゼントで素敵なはなむけを
海外赴任が決まった人には、「がんばってね」「体に気を付けてね」という気持ちが伝わるプレゼントを贈りましょう。
その際は、検疫や飛行機の持ち込みルールをチェックしておくことを忘れずに。
現地にスムーズに持ち込めて、すぐ役に立つものを選びやすくなり、赴任先での新生活を力強くサポートできるでしょう。
食品なら賞味期限が長いもの、実用品なら海外で手に入りにくい上質な日本製がおすすめです。
心のこもったメッセージも添えて、新天地での活躍を応援しましょう。