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葬儀・通夜の受付を頼まれたら。香典返し・返礼品の渡し方と心得

更新日:2024年2月27日

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会社関係やご近所、親しいお付き合いをしている家族などの葬式がある際、受付を突然頼まれることがあるかもしれません。

受付は、「参列者から香典を受け取り、記帳をお願いする」などいくつかの役割があります。

失礼があってはならない場で困ることのないよう、必要な基礎知識や対応のコツを解説します。

通夜や葬式で受付を頼まれたときの基礎知識

香典返し

葬儀の受付は大事な役割であり、知っておくべき予備知識や注意点があります。

通夜や葬式での受付の「心得」

葬儀での受付の基本的な心得を以下の通りです。

受付全員が同じ対応をする

葬儀の受付でよくトラブルの元になるのが、受付の人によって対応が違う場合です。後々で大きな問題になってしまうことがあるのです。

特に「香典辞退」をする場合の対応「香典返しの数」などは、気をつけないといけません。

たとえば「香典辞退」が遺族の基本的な意向であっても、

  1. 親族からは、香典を受け取るのか
  2. いかなる相手からであっても断るのか
  3. どうしてもと言われた場合は、受け取るのか

など、考え方次第で変わる部分もあります。

遺族の意向が最優先であるのは当然ですが、ある人の香典は受け取り、ある人の香典は辞退したなどということになれば、後々ややこしくなりかねません。

また香典は、複数人の連名で渡されることもあります。
これもひとつだけ返すのか、連名の人数分なのかをあらかじめ決めておかないと、混乱してちぐはぐな対応になりかねません。

あらゆるトラブルを避けるために、受付を担当する人が皆同じ認識を持つことが望まれます。

式次第を事前に把握する

わからないことは事前に葬儀会社のスタッフに聞いておきましょう。

葬儀会社のスタッフは葬式や通夜に関する知識が豊富です。また、遺族の意向も当然理解しているはずです。

また、式典の式次第の把握も大切です。参列者からよく聞かれる場内の化粧室の場所なども事前に確認しておきましょう。

自分たちはいつ焼香をすればよいか、などの気になることをすべて確認しておきましょう。

遅刻は厳禁

冠婚葬祭はとても大きな式典です。特に葬儀は故人との最後の別れなので、多くの人たちが厳粛な気持ちでやってきます。

人によっては、開式の30分以上前に到着する人もいるほどです。

受付はそんな参列客を迎える立場にあるので、当然遅刻は厳禁です。
とりわけ会社関係の人から依頼されたときは、仕事の延長線上ととらえられる面もあるので、遅刻をして会社の評判を落としてはいけません。時間に余裕を持って会場に向かいましょう。

必ず複数人で行う

受付では香典を受け取ります。現金を扱いますので、万が一のトラブルを考え、必ず複数人で行うことを頭に入れておきましょう。

通夜や葬儀での受付の服装

通夜はともかく、葬式には一般の参列者にも当然きちんとした服装が求められます。

ましてや受付を務める人は、なおさら服装に気を配らなくてはなりません。

受付担当の基本の服装は、男女ともに「ブラックスーツ」の着用です。女性は黒のワンピースでも問題ありません。

夏場であっても半袖はやめておきましょう。肌の露出は避けるべきです。

靴下やストッキングも黒色のものが相応しいでしょう。

靴や鞄も黒色を選び、金具などがついていないものが適切です。華美なエナメル素材や「殺生」を連想させる動物の皮革の鞄は避けましょう。

アクセサリーは原則つけません。結婚指輪は例外です。真珠のみ黒と白がどちらも可とされています。真珠が「涙」を意味するものだからです。

「時計」は受付として時間を管理するためにも認められますが、当然落ち着いた見た目の時計を選びましょう。白い文字盤、ベルトは黒革かスチール製が相応しいでしょう。

髪型について、男性は基本的には黒色で短く整っていることが望ましいです。女性の場合は少々茶色くても長くても問題ありません。

ただし髪の毛が邪魔にならないように、ひとつにまとめる工夫をしましょう。

見た目の印象だけでなく、最も大事なのは、葬儀の場として華美にならず控えめであるようにする気遣いです。

通夜や葬儀での挨拶の仕方

参列客が受付に到着したらこのように声をかけましょう。

「お忙しいなか、ご参列くださりありがとうございます」

雨の降る中や雪が降る中での葬式や通夜になった場合はこう声かけしましょう。

「お足元の悪いなか、お越しくださりありがとうございます」

香典を受け取り記帳をしてもらう

参列客から香典を受け取ったら、香典帳に記帳をしなければなりません。

これは香典というお金を管理するためのものなので、「誰から」「いくら受け取った」が絶対に必要な情報です。

これが曖昧であれば、香典返しのときに困ります。また、親戚などで同姓の人が多いと考えられますので、どなたにおいてもフルネームで記帳しておくことが無用なトラブルを避けるために必要です。

受付の大事な仕事のひとつに「芳名帳」あるいは「芳名録」に記帳をしてもらうというものがあります。

芳名帳などは、受付の前に広げられていることが一般的です。

参列者の人に氏名や住所を書いてもらう芳名帳は、香典の記帳とは別物です。基本的にそこには金額などは書きませんので、混同しないように気をつけましょう。

会葬御礼や香典返しを贈る

受付では会葬御礼や、場合によっては香典返しを当日に贈ることもあります。

会葬御礼は全員に、香典をもらった方にはさらに香典返しを贈ります。

香典の受け取り方

受付の担当が参列客から香典を受け取るときには、挨拶をして両手できちんと受け取るようにします。葬儀の場ですから大声や明るい声は避け、控えめな挨拶にすることは当然です。

香典を受け取る際に返す言葉は以下の通りです。

恐れ入ります
お預かりします
ご丁寧に恐縮です

とはいえ特に決まりはないので、お礼の言葉をちゃんと伝えるだけです。タブーの表現とされている忌み言葉には注意しましょう。

受付の「記帳」の基礎知識

葬儀の受付で記帳する女性

葬儀に参列した人は受付で芳名帳に名前や住所を記帳します。これは香典のあるなしには関係ありません。

そして、それが個人か夫婦か会社を代表してかなどで記帳方法が若干異なります。受付担当としては書き方を知っておき、尋ねられた場合に即座に答えられるようにしましょう。

個人での参列の場合

個人で葬儀に参列された方場合は、記帳についても個人単位でお願いします。

自宅住所と名前を記入してもらいますが、姓名ともに書いていただくのが基本です。

姓しか書いていないと後々になって間違いが起きやすいので、姓と名の両方を書いていただくよう案内しましょう。

夫婦での連名の場合

葬儀にご夫婦で参列される人も多いでしょう。一人で記帳する場合と少し違い、住所は夫が記入します。妻は同じ住所を書く必要はありません。

名前の書き方は、夫はフルネームで書いていただき、妻は下の名前のみを記入していただきます。ただし、夫婦別姓の場合はそれぞれにフルネームで記帳していただきます。

会社や団体の代表の場合

職場や取引先など仕事の関係者が葬儀に参列してくださることも多いでしょう。

その場合の記帳のやり方は、住所にあたる部分を会社の所在地でお願いします。参列されたご本人の自宅住所ではありません。

名前はもちろん参列者のフルネームなのですが、加えて会社名、部署名、役職名も添えて記帳していただきます。遺族側としても会社名を確認して、どんな方が参列してくださったのかが分かるからです。

上司の代理として部下の方が参列された場合は、上司の方の部署名、役職名、フルネームを記帳していただいた上で、「(代理)」や「(代)」の字を書き添えていただくようご案内します。

さらに、代理参列の場合は受付で名刺を頂戴しておきましょう。

預かる名刺は、代理を依頼した上司ご本人のものが基本ですが、上司から名刺を預かってくるのを忘れられたなら代理の方の名刺をお預かりします。

ちなみに、参列できなかった上司は名刺の右上に「弔」の字を記入して代理人に託します。代理人として参列した方が自分の名刺を出す場合は、代理人自身の名刺に「代」の字を入れて受付に渡すのが一般的な慣習です。

香典返しと会葬御礼

葬儀の受付で香典返しを渡す男性

葬儀のときに香典返しとよく混同されがちなのが「会葬御礼」です。

一見同じもののようですが、その意味するところは全く別物です。混同して恥をかかないように、香典返しと会葬御礼の違いを解説します。

香典返しと会葬御礼の違い

会葬御礼とは、参列者が忙しい中に葬儀や通夜に駆けつけてくれたことに対しての、心からのお礼の気持ちを表すために贈る粗品です。

間違えやすいですが、香典返しとはまったく別物です。

香典返しは、もらった金額に沿って、お返しするべき品の格を分けることが多いのが一般的です。

会葬御礼は香典の金額や香典のあるなしに関係なく、参列してくれた全員に同じ品を渡すものです。

会葬御礼を手渡すタイミングは、葬式や通夜で受付をするときや、式典がすべて終了した後などが多いです。

地域、宗教、宗派によっても異なるので、受付においては事前に遺族や葬祭業者に確認しておきましょう。

会葬御礼とともに清めの塩とお礼状を手渡します。

受付での香典返しについて

お葬式の受付

遺族の意向次第では、当日の式典後に受付で香典返しを贈ることもあります。香典返しの渡し方について簡単に解説します。

受付での香典返しの渡し方

香典返しを受付で手渡しするときには、以下のような言葉をかけて渡しましょう。

「お香典のお礼としてお納めください」

また、式典後に受付で香典返しを贈る場合は、引換券とか番号札などを受付であらかじめ渡している場合が多いようです。

香典返しを渡すときに、受付担当はそれが香典返しであることをきちんと伝えるのを忘れないようにしましょう。

連名の香典への香典返しの対応

連名の香典への香典返しを受付で渡す場合は、まとめてひとつの品物を渡す場合と、人数分の品物を渡す場合があるので、あらかじめ確認しておきましょう。

ひとつで済ませる場合は、中身は複数で分けることができるものが多いようです。

香典返しを辞退されたときの受付の対応

受付で香典返しを渡すときに、様々な理由で辞退する人も多いことでしょう。

遺族への配慮が根底にあり、あとは金額的に少ない香典なので申し訳ないとか、たとえ少額であっても遺族のこれからの生活の足しにして欲しいなどの理由です。

その気持ちを汲んで、辞退した人に持って帰ることを強要するのは礼を欠きますので、気をつけましょう。

そのうえで、どの人がどう言って辞退したかはできるだけ遺族に伝えることができるように、その旨を控えておきましょう。

まとめ

白い供花

葬儀の受付に関しての様々な基礎知識や考え方を整理して紹介、解説しました。

基本的には遺族への心配りと参列客への敬意と感謝の気持ちを元に行動すればよいといえるでしょう。

そのうえで、ここで紹介した心得をもってあたれば、受付の大任も無事に果たせるでしょう。

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この記事の執筆者

GiftAコラム編集部

GiftAコラム編集部

当編集部では「贈り物選びの参考にしたいメディア」を目指し、ギフト通販専門店 GiftA(ギフタ)の社内ライターがリサーチ・執筆を行っています。贈答マナーや人気ギフトのトレンドなど、お役立ち情報をわかりやすく発信します。

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