自宅で還暦祝い行う場合、お赤飯を用意することが一般的です。
ここでは「お赤飯がなぜお祝いの席で振舞われるのか」などの理由や、一緒に用意したい縁起の良い料理を紹介します。
家庭で還暦祝いを計画されている方はぜひ参考にしてください。
還暦祝いでお赤飯が好まれる理由
還暦祝いでお赤飯を用意することが多いですが、日本で食べられるようになった歴史とお祝いで提供される理由などをご紹介します。
お赤飯の歴史
一般的に「赤飯(せきはん)」と呼ばれるご飯料理は、もち米に小豆を入れて炊いたご飯のことです。小豆を入れることでお米が赤く色づくことから赤飯と呼ばれます。
しかし、もともとは赤い米を食べていたためといわれています。今から約3,000年前の縄文時代に中国から伝わった米は、赤い福建米でした。
福建米は炊き上がりの色合いが赤飯によく似ています。日本では古来から赤いものは縁起が良いとされ、赤いご飯を神様にお供えしていたのです。
赤い福建米は江戸時代まで食べられていましたが、だんだんと農業技術が発展し、もっと美味しいお米が作られるようになりました。今食べられているような種類の白いお米です。
そのため、赤いお米が必要なときは小豆を入れて赤く染めるようになったとされています。
なぜお祝いの日にお赤飯を食べるの?
前述したように日本では赤は縁起の良い色とされています。
また、赤には魔除けの力があり、災厄を避けることができると信じられてきました。
そのため、邪気を払い、幸せがいつまでも続くことを願って、お祝いの日に赤飯が振舞われるようになりました。
赤飯をいただく主な行事は、出産祝い、初節句、七五三などの子どものお祝いや、還暦祝いや喜寿祝いなどの長寿祝いなどです。
お祝いの席だけではなく、嫌なことがあったときにも邪気を払って運勢をアップするために赤飯をいただく地域もあります。
お赤飯以外はダメなの?
お祝いの席でお赤飯が振舞われることが多いですが、必ずしもお赤飯でなくてはいけないというわけではありません。
還暦祝いをする方が喜んでくれることが一番大切です。
お赤飯以外によく振舞われるご飯ものは、ちらし寿司などのお寿司や鯛の炊き込みご飯などがあります。お寿司は「寿(ことぶき)」という文字を使っているため、縁起の良い食べ物の一つです。
それだけではなく、一口に赤飯といっても地域によって異なります。関東地方ではささげ、千葉県では落花生を入れる地域もあります。季節によって赤飯に栗を入れる場合もあります。
もし還暦祝いの主役が義両親の場合は、どのような赤飯が好きなのかも確認した方が良いかもしれません。
また、鯛も「おめでたい」という言葉からやはりお祝いの席で欠かせない食材です。
お赤飯と一緒に食べたい料理
お祝いの席ではお赤飯以外にどのような料理を用意すれば良いのでしょうか。できればお赤飯以外もおめでたい料理を用意したいものです。
お祝いの席でふさわしい、縁起の良い意味を持つ料理をご紹介します。
鯛の姿焼き
前述したように鯛は、「めでたい」のたいに引っ掛けて縁起が良いだけではなく、色が赤いこともお祝いの席にぴったりの食材です。
日本ではもともと白身魚が高級魚として珍重されていたこともあり、結婚式などでも利用されていました。
お祝いの席では、尾頭付きで焼かれる姿焼きが見た目もボリュームがあり人気です。姿焼きだけではなく、お刺身にした鯛の姿作りもおすすめです。
紅白なます
大根と人参を薄切りにして酢に漬け込んだ紅白なますは、作り方も簡単で箸休めにもぴったりであることからよくお祝い料理として作られます。
地域によって種類の異なるお魚を入れますが、お魚を入れなくてもさっぱりとした味わいです。
海老の塩焼き
海老は体が曲がっているため海の老人という漢字が当てられているように、長寿のシンボルです。平安時代からずっと縁起の良い食材として利用されてきました。
海老のなかでも特に「伊勢海老」は、姿が立派であることからお祝いに欠かせない食材です。その姿のまま振舞われる海老の塩焼きもお祝いの席でよく振舞われます。
筑前煮
筑前は福岡県西部に当たるエリアのことで、その地域で作られていた煮しめであることから筑前煮と呼ばれます。
筑前煮にはさまざまな具材が入っており、それぞれにおめでたい理由が付いています。
根がしっかりしていることから家の土台がしっかりしていることを表す「ごぼう」や将来の見通しが良いといわれる「レンコン」などです。
まとめ
お赤飯の歴史と、お赤飯がお祝いの席で振舞われる由来をご紹介しました。
もちろんお赤飯だけではなく、お寿司など還暦祝いの主役が好きなものを用意することが一番です。
お赤飯以外に縁起の良い料理は、鯛の姿焼き、紅白なます、海老の塩焼き、筑前煮などいろいろあります。
お取り寄せや出張料理サービスなども上手に使って、主役はもちろん参加者みんなに喜ばれる還暦祝いをしてくださいね。
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