会社関係者からいただいた結婚祝いのお返しは？相手別マナーとおすすめギフト

会社関係の方へ結婚祝いのお返しを贈る場合は、マナーに沿って丁寧に対応することが大切です。

職場での評価に影響する可能性もあるため、慎重に対応したいものです。

「きちんとしていると思われたい」

「今後の良好な関係につなげたい」

という気持ちから、お返しに気を遣う方も多いでしょう。

この記事では、社会人として知っておくべき「職場で失敗しないお返しマナー」を紹介します。

相手との関係性による注意点から、お返しにおすすめの品まで解説しますので、ぜひ参考にしてください。

会社関係者からいただいた結婚祝い、 お返しの注意点

いただいた結婚祝いへのお返し対応は、社会人としてのマナーが問われる場面のひとつ。
特に、会社関係の方からいただいた結婚祝いへのお返しでは、マナーをきちんと守れているかをシビアに見られる傾向があります。
だからこそ、ご自身はもちろん、配偶者に恥をかかせないためにも丁寧で心のこもった対応を心がけましょう。
ここでは、押さえておきたい4つのポイントを紹介します。

基本マナーは一般的なお返しと同じ

会社関係の方へのお返しのマナーは、基本的には友人や親戚へ対するマナーと大きな違いがあるわけではありません。

お返しを贈るタイミングは、結婚式を終えてから1ヶ月以内です。挙式前にお祝いを受け取った場合は、式の前にお返しをしても問題ありません。

お返しを挙式後にまとめて手配したいのであれば挙式後に贈る旨を、お礼と共に先に伝えておくのがおすすめです。

挙式をしない場合は、お祝いをいただいてから1ヶ月以内にお返しをします。

毎日出勤する職場だからこそ、お返しの時期が遅れないように注意しましょう。また、マナーとして、のしやラッピングも忘れてはいけません。

会社の慣習を確認しておくと安心

会社の社風によっては、結婚祝いのお返しに関して決まりごとや暗黙のルールが存在する場合があります。

そうした慣習は職場によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

すでにお返しを贈ったことのある既婚者の同僚に話を聞くなどして、お返しの予算・お返し方法などをリサーチしておきましょう。

慣習や前例がある場合には、周囲と対応を合わせておくと安心です。

特別な決まりごとがない場合は一般的なマナーに則って対応するといいでしょう。

渡し方は「会社で手渡し」が基本

一方で、上司や同僚などから個人的にお祝いをいただいた場合は、一般的なマナーに則ってお返しをする必要があります。

たとえ相手から「お返しはいらない」と言われても、特に職場の場合は新郎新婦に負担をかけないための気遣いや社交辞令で言っている可能性があります。

基本的には、きちんとお返しを贈ることをおすすめします。

では、実際にお返しを贈る相手別に、詳しい注意点を見ていきましょう。

【相手別】結婚祝いのお返し 予算の決め方と注意点

「会社関係」と一言で言っても、上司や同僚、部下などさまざまな関係性があります。

取引先の方からお祝いをいただくこともあれば、「職場一同」のように連名のお祝いをいただくケースもあるでしょう。

ここでは、お祝いをいただいた相手別に、結婚祝いのお返しにおける予算の決め方や注意点を紹介します。

会社の社長へお返しを贈る場合

会社によっては、社員への結婚祝い金を社長名義で贈るのが慣習になっている場合があります。

そのため、お返しが必要かどうかは周囲の人に前例を確認してから行うといいでしょう。

一方で、社長個人のポケットマネーからお祝いをいただいた場合は、お返しを贈るのがマナーです。

一般的なお返しの相場は、いただいた金額の3分の1～半額程度とされています。

お返しには「目上の方には控えめにしたほうが相手を立てることになる」という考え方があります。

そのため、社長へのお返しの予算はいただいた金額の3分の1程度を目安にするといいでしょう。

ただし、いただいた金額が高額の場合は、3分の1以下であってもマナー違反にはあたりません。

会社の上司へお返しを贈る場合

上司へお返しを贈る場合も、社長の場合と同様、お返しの予算はいただいた金額の3分の1程度が一般的です。

ただし、いただいた金額が高額の場合には、予算を3分の1以下に抑えるのもマナーです。

高額なお祝いであるにも関わらず3分の1返しにこだわりすぎると、かえって相手に気を遣わせてしまう恐れがあります。

会社の同僚へお返しを贈る場合

同じ立場である同僚へのお返しの予算は、いただいた金額の半額程度を目安にするのが一般的です。

先輩・同期などの立場に関わらず、同僚であれば半しに統一すると間違いはないでしょう。

会社の後輩・部下へお返しを贈る場合

結婚祝いのお返しには、「目下の方には厚く」という考え方があります。

一般的なお返しの相場は3分の1～半額程度とされていますが、後輩・部下へお返しを贈る際には、いただいた金額の半額程度をお返しの予算とするのが基本です。

取引先へお返しを贈る場合

取引先へお返しを贈る場合も、お返しの相場はいただいた金額の3分の1～半額程度を目安にしましょう。

取引先からお祝いをいただいた場合、取引先と自社との会社同士の関係についても考慮する必要があります。

まずはお祝いをいただいたことを上司に報告し、お返しについても相談するのが無難でしょう。

もしも前例がある場合は、それに倣って対応すると安心です。

お返しを贈る際は先方に伺って手渡すか、手渡しが難しい場合はお礼状を添えて郵送しましょう。

連名でいただいた結婚祝いのお返し

職場の同僚の連名でお祝いをいただいた場合は、一人あたりのお祝い金額を算出し、それぞれに半額程度のお返しを用意するといいでしょう。

ただし、一人あたりのお返しの予算が500円以下になる場合は、個包装のお菓子の詰め合わせセットを職場に持参するなどして、全員にまとめてお返しするのもひとつの方法です。

会社関係者へのお返しにおすすめの品

結婚祝いのお返しでは、予算や贈るタイミングなどの基本的なマナーも大切ですが、「何を贈るか」も外せないポイントです。会社関係の方へのお返しにおすすめの品6選と、喜ばれるお返し選びのコツを紹介します。

併せて、お返しとして贈るには避けた方が良いものも紹介します。相手に失礼のないようにしっかり押さえておきましょう。

コーヒーや紅茶のギフトセット

コーヒーや紅茶のギフトセットは、職場でも気軽に楽しめるため会社関係の方へのお返しに使いやすいでしょう。

定番ブランドのものから通をうならせる本格的なものまで、さまざまなギフト商品が登場しています。

普段からさりげなく相手が飲んでいるものをチェックしておき、相手の好みに合わせて選べると理想的です。

また、ギフト映えするおしゃれなパッケージの商品や、飲み物に合うお菓子がセットになっている組み合わせも結婚祝いのお返しらしい雰囲気でボリュームが出るのでおすすめです。

調味料やドレッシングのギフトセット

いつもの料理に「ちょい足し」するだけで特別感が味わえる、調味料やドレッシングなどのギフトセットは結婚祝いのお返しの定番。

名門ホテルや料亭監修の質の高いギフトも多く、会社関係の方へも安心して贈ることができます。

ただし、アレルギーの心配があるものや味の好みが分かれそうなものは避けましょう。

また、独身の方や普段から料理をしない方の場合は消費できず持て余してしまう恐れがあります。

プライベートでお付き合いがなく相手の事情が分からない場合は避けた方が無難です。

スープや味噌汁のセット

お湯を注いだり温めたりするだけで手軽に楽しめるスープや味噌汁のセットも、お返しとしておすすめの品です。

近年では、より素材や味にこだわったごちそう感あふれる商品が続々と登場しています。

見た目もギフト向きのおしゃれなものが多いので、お返しとして申し分ありません。

1食分ずつに分かれているものなら、家族がいる方はもちろん独身の方も自分のペースで消費しやすいでしょう。

相手をあまり選ばないため、プライベートでお付き合いのない会社関係の方へも贈りやすいギフトです。

高級タオルなどの日用品

日常的に使えるタオルはお返しの定番です。タオルは糸で織りあげられることから、「人と人とのご縁」を連想させる縁起の良い贈り物と考えられています。

消耗品なので相手が持て余してしまうことも少ないでしょう。

会社関係の方へのお返しでは、相手によってタオルの種類を変えるのがおすすめです。たとえば、

• 社長や上司には素材や産地にこだわった上質なタオル
• 同僚や部下には自分ではなかなか買わないおしゃれなブランドのタオル
• 可愛らしいものが好きな女性にはパッと見て華やかなタオルフラワー

など、タオルは定番ギフトだからこそ選び方を工夫してみましょう。

お菓子の詰め合わせ

バウムクーヘンやクッキーなどお菓子の詰め合わせもお返しの定番です。数があるので家族がいる方にも喜ばれるでしょう。

複数人でも分けやすいため、連名でいただいたお祝いのお返しにもぴったりです。

お菓子の詰め合わせを選ぶ際には、誰もが知っている有名ブランドや老舗のお菓子、ホテルスイーツなどの「ちょっといいもの」を選ぶのが相手に喜ばれるポイントです。

日持ちしないもの、クセのある味のものは避けましょう。

食べ物はそれぞれに好みがあるため、

• 好みに応じて選べるように複数種類が入ったセットを選ぶ
• 好みが分かれにくい定番のものを選ぶ

などの工夫をするといいでしょう。

会社の人へのお返しにお菓子を贈るなら、出勤日の都合ですぐには受け取れない人がいることも考慮して、日持ちするものを選ぶのもポイントです。

カタログギフト

プライベートでお付き合いのない会社関係の方の場合、「何を贈ったらいいんだろう」と迷ってしまう方もいらっしゃるでしょう。相手の好みが分からない場合には、カタログギフトがおすすめです。

カタログギフトは欲しいものを自由に選べるため、受け取った相手にも喜ばれやすく、お返しの定番になっています。

価格帯も幅広く予算に合わせてチョイスできるので、贈る側の負担が少ないのも嬉しいポイントです。

特に、高額なお祝いをいただいた場合は、定番ギフトのお菓子や消耗品では釣り合う返礼品がなかなか見つからないこともあります。

その点、カタログギフトなら高額なお返しにも対応しているコースがあるため選びやすいでしょう。

お返しで避けた方が良いもの

結婚祝いのお返し選びで失敗しないためにも、避けた方が良いとされるものも押さえておきましょう。特に目上の方へのお返し選びの際は注意する必要があります。

代表的なのは「商品券」です。

金額がはっきりと相手に伝わってしまうため、お返しには不向きとされています。

また、もらった相手が使い道に困る「名入れギフト」も避けた方が無難です。

さらに、「仕事に励むように」の意味を持つ文房具なども相手に誤解を与える恐れがあり、目上の方へのお返しとしては失礼に当たるため注意しましょう。

「会社ならでは」の注意点を押さえたお返しを

会社関係の方へ結婚祝いのお返しを贈る場合は、「会社ならでは」のポイントを押さえることが重要です。

毎日のように顔を合わせる相手ならなおさら、気遣いとマナーを忘れてはいけません。

社長や取引先の方へお返しを贈る場合は、特に失礼のない対応を心がける必要があります。

相手との関係性によって予算を変える、会社の慣習に従うなど、お返しのポイントを押さえて丁寧に感謝の気持ちを伝えましょう。