身内が亡くなると遺族は悲しみに包まれたまま、さまざまな手続きを行う必要があります。
香典返しもその一つ。
香典返しの金額は半返しが相場ですが、あまりに高額な香典への対応に困ってしまうこともあるでしょう。
3~10万円の香典をもらった際の金額はいくらなのか、失礼のないマナーとともに解説します。
目次
高額な香典とはいくらから?
通夜や葬儀で参列者から頂く「香典」は、お香やお花の代わりとして故人の霊前に供える金銭を指します。
関係性によっては、突然の不幸に際して力添えをするという意味を込め、高額な香典を包んでくださることもあります。
いくら程度だと高額な香典に当たるのか、ここで相場を確認しておきましょう。
故人との関係性で相場が異なる
香典の相場は故人と参列者の関係性によって異なり、一般的に関係が近しいほど金額が高くなります。
頂いた香典が高額かどうか判断に迷ったら、以下の一覧に照らし合わせてみましょう。
▼故人との関係と頂く香典の相場
友人・知人 | 友人や同級生 | 5千円~1万円 |
故人の子の友人 | 3千円~5千円 | |
ご近所の方 | 3千円~5千円 | |
職場関連 | 職場関係者(上司・同僚・部下)や取引先関係者 | 5千円~3万円 |
取引先の社長 | 1万円~10万円 | |
親族 | 親・祖父母・兄弟姉妹 | 1万円~10万円 |
おじ・おば | 1万円~3万円 | |
その他の親戚 | 5千円~3万円 |
全国的に見ると1万円~10万円未満が多い
香典の相場をみてみると、3~10万円以上の香典は高額であるといえます。
40代以上を対象とした調査によると、参列者から頂く香典の価格帯は「1万円以上10万円未満」が最多だったという結果が出ています。
これを踏まえてみても、香典の金額が3~10万円以上の場合は高額と判断してよいでしょう。
香典返しの基本相場
香典返しは、頂いた香典の返礼であり、わざわざ参列しお悔み頂いた方へ感謝を伝える風習でもあります。
香典返しの相場は、頂いた金額の3分の1~半分程度が目安。
これを一般的に「半返し」といいます。
- 5,000円の香典であれば1,500~2,500円程度
- 1万円の香典であれば3,000~5,000円程度
※住まいの地域や葬儀の形態等によって香典返しの相場が異なる場合もあります。
では、5万円の香典をもらったら、2万円~2万5千円の香典返しをすべきでしょうか。
【3~10万円】高額な香典への失礼のないマナー
高額な香典を頂いたときでも「半返しでお返しをしなければ」と考える人が大半でしょう。
しかし状況によっては、
- 頂いた香典額の1/3~1/4以下で香典返しをする
といった対応でよい場合もあります。それはなぜでしょう。
高額な香典を包んでくれた人にふさわしい、香典返しの方法も確認しておきましょう。
相手の気持ちを汲み取ることもマナー
3万~10万円の高額の香典を頂いたときは、相場よりも低めでお返することがマナーとなります。
香典額の1/3~1/4相当の品物を香典返しとしても問題ないでしょう。
そもそも香典は、遺族への扶助の意味合いが含まれているもの。
さらに、高額の香典には「残された遺族を助けたい」「このお金を役立ててほしい」という思いやりが込められています。
そんな相手に対して、セオリー通り半返しをしてしまうと、むしろ失礼になってしまうのです。
香典を包んでくれた人の立場やお気持ちによっては、それを汲み取ってお返しすることがマナーとなります。
【即日返し(当日返し)】高額の香典への対応
高額な香典を頂いた場合、たとえ香典返しを即日返し(当日返し)でしていても、改めてお返しを検討するのがマナーです。
通夜や葬儀の当日にお返しを渡す「即日返し(当日返し)」の場合は、頂いた金額にかかわらず事前に用意した品物を渡します。
参列者の多くが5,000円から1万円の香典を持参されることが多いと予想されるため、即日返しは2,000円~3,000円程度の品物を用意するのが一般的です。
3万から10万円の高額な香典をくださった人には、忌明けの法要後に改めて足りない分の香典返しを送りましょう。
香典返しを贈るタイミングは、宗派により異なります。
宗教・宗派 | 香典返しを贈る時期 |
仏教 | 四十九日法要後~1か月(浄土真宗は初七日~1カ月) |
神式 | 亡くなってから50日目「五十日祭」以降 |
キリスト教(カトリック) | 「追悼ミサ」「記念式」以降 |
香典の金額と香典袋(不祝儀袋)
香典を包んでいる香典袋(不祝儀袋)は、包む金額とのバランスを考慮して選ばれています。
香典袋は大きく分けて、水引が印刷されている「印刷多当」タイプと、水引が付いている「金封」タイプがあります。
金封タイプには「水引金封」「中金封」「大金封」「特大金封」の4種類があり、包む金額によって大きめが選ばれます。
高額とされる10万円以上の場合、通常よりひとまわり大きく、和紙製でひだ折が付いた「大金封」の場合が多くなります。
初見で立派な袋だなと感じるようであれば、高額が包まれている可能性が高いです。
選び方の目安を把握しておけば、香典袋を見るだけで香典返しの対応がしやすくなるでしょう。
短い間ですべきことの多い通夜や葬儀の手続きを、よりスムーズに行うための目安にしましょう。
香典袋(不祝儀袋)の種類 | 金額の目安 |
黒白の水引を印刷した略式の「水引多当」 | 3千円~1万円 |
黒白の水引付き「水引金封」 | 1万円~3万円 |
双銀の水引付き「中金封」 | 3万円~5万円 |
双銀の水引付き、和紙素材、ひだ折が付いた「大金封」 | 10万円~ |
双銀の水引付き、高級和紙素材、ひだ折が付いた「特大金封」 | ~100万円 |
高額の香典にふさわしい返礼品
香典返しのマナーは、金額だけでなく品物にも反映されています。
いくら金額のマナーを守っても、相応しくない品物を贈ってしまっては、相手の気持ちに対して失礼となりかねません。
ここで香典返しに相応しい品物を確認しましょう。
食べ物・日用品・消耗品などの「消え物」がベターだが…
香典返しの品物は、いずれはなくなる「消え物」がよいとされています。消え物には、不祝儀を後に残さないという意味があるからです。
「悲しみを拭い去る」という意味を込めて高級タオルもよく選ばれています。
反対に、生肉・鮮魚や、鰹節・昆布・日本酒等の慶事を象徴する品は香典返しにはふさわしくないとされています。
しかし、これらの返礼品は5000円前後のものが多いため、高額の香典返しには見合わないことがあります。
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高額の香典返しに「カタログギフト」が選ばれている
香典返しの品物選びに悩んだら、を検討するのもおすすめです。
近年、相手に合わせて金額を設定しやすいカタログギフトは、香典返しにおいても人気を集めており、決して失礼にはなりません。
特に、高額な香典を頂いた場合、お返しの額も高額になります。
相手が一人暮らしの場合、食べきれないほどのお菓子を贈ったり、持て余してしまう程の洗剤を贈っても、困らせてしまう可能性が高いでしょう。
その点、カタログギフトであれば、受け取った人に今ほしいもの・必要なものを選んでもらえます。
遺族にとっても、葬儀後の慌ただしさの中で香典返しの品選びをしなくても済むメリットがあります。
香典返しにはふさわしくないとされる生肉や鮮魚なども、カタログを贈り、その中から先方が自由に選んだなら失礼には当たらないと解釈されます。
香典返しの選択肢が広がり、満足してもらえるものを贈れるという点でカタログギフトは重宝します。
「3万円もの香典返しに商品券は?」マナー違反?
高額の香典をいただいたら、お返しも万単位。「商品券なら合理的では?」と迷っていませんか。
「商品券は時代の流れに合ったものだ」という意見がある一方、「マナー違反だ」と感じる人も少なからずいらっしゃいます。
- 相手にお返しの金額があからさまに分かってしまう
- 「目上の人に現金を贈ることはタブー」とされている
といったデメリットもあるでしょう。
▼商品券でのお返しをお考えの方はこちらの記事もどうぞ。
GiftA(ギフタ)で贈るカタログギフト
ギフト専門店「GiftA(ギフタ)」にも、香典返しに相応しいカタログギフトが豊富です。
▼カタログギフトの一例
- 大手メーカー最新「コスパ重視割引カタログギフト」
- 百貨店や式場でお馴染「プレミアム割引カタロギフト」
- 美しい和表紙が特徴「麗(うらら)」
- 北欧雑貨を中心としたラインアップ「イルムス」
カタログの種類は、予算や相手の好みに合わせて一人一人に選ぶことができるため、感謝やお礼の気持ちを形にして贈れます。
また、インターネット販売である点に不安を抱かれる人も多いことから、
- 専任スタッフによるお問い合わせメール対応
- 無料サンプルの発送
など丁寧なサービスを心がけています。
お客様からもうれしいお声を頂戴しており、安心してご購入いただけるように努めております。
- 「メールの対応も素早く丁寧で、始めから終わりまで安心してまかせられました」
- 「卸値で直販のためカタログ名を表示できません」を拝見し、おすすめ通りサンプルと見積請求にすすみました。すぐにサンプルが届き迅速・丁寧な対応に「ここならおまかせできる!」と決めました。
- 最初から最後まで、とても丁寧に対応頂き、満足しています。サンプルをもらえるので、イメージがつき易く、選び易かったです。数量変更にも快く対応頂き、とても助かりました。
高額の香典への対応「こんなときどうする?」
高額の香典へのお返しに、よくある質問をまとめました。
香典返しをしないケースもある
香典をいただいたら、高額であろうと香典返しをするのがマナーです。
しかし遺族への扶助の気持ちから、香典返しを辞退される人もいらっしゃいます。
辞退されたら、お気持ちをありがたく頂戴したほうがよいでしょう。「心ばかりの品物だけでも贈ったほうがよいか」と悩んでしまいがちですが、相手の心遣いを無下にすることは、かえって失礼にあたるので、香典返しをする必要はありません。
ただし、忌明け後に礼状を送ることは必須です。先方に心からの謝意を伝えましょう。
香典返しを辞退されたときの対応や、礼状の書き方・対応について詳しい記事はこちら。
連名で高額な香典を頂いたとき
連名や有志で高額な香典を頂いた際でも、原則は一人一人に香典返しを行います。
包まれていた金額をメンバーの人数で割り、一人当たりの金額の3分の1~半額をお返ししましょう。
その際、一人当たりの金額が3000円を切る場合や、金額を出してくれたメンバーが分からない場合はまとめてお返しをするのも一つの方法です。
誰がいくら包んだのか記載されている場合は、その金額にしたがって一人一人に香典返しを送りましょう。
会社関係から高額の香典を頂いたとき
会社関係の人から香典を頂いた場合は、基本的に香典返しを行います。
しかし、香典返しをしなくてもよい相手も存在します。それは「会社の社長」です。
香典の表書きに社名と役職(代表取締役社長)と記載があれば、このお金は会社の福利厚生費から出されているため、高額であっても香典返しの必要はありません。
また、会社に慶弔規定があり、それにのっとって会社名義で香典を頂いた場合もお返しは不要です。
ただし、社長がポケットマネーから出した個人名義の香典であれば、個人的にくださったものであるため、お返しをするようにします。
どちらか判断に迷う場合には、まず会社の福利厚生の規定などを確認してみましょう。
香典返しには礼状を添えるのがマナー
香典返しを手配する際は、品物にお礼状を添えて贈ります。
香典を頂いたお礼だけでなく、滞りなく法要が終わった報告も言葉にして伝えられるタイミングです。
きちんと思いを伝えるためにも、書き方を確認しておきましょう。
香典返しに添える礼状の書き方
香典返しに添えるお礼状は、「拝啓」「謹啓」等の頭語から始め「敬具」「謹白」等の結語で終えるようにしますが、時候の挨拶は不要です。頭語と結語は省略も可能です。
本文には以下の内容を記載します。
- 参列や香典へのお礼
- 忌明けの法要が無事終わった旨
- 香典返しを送った旨
- お礼が略式であることのお詫び
故人の名前を書く際は「(亡)父〇〇」、「(亡)母〇〇」と記載します。
香典返しに添える礼状【文例】
礼状は以下のように記載します。文例を参考にして、お役立てください。
謹啓
先般 母〇〇永眠に際しましては ご多用の中にもかかわらずご会葬を賜り かつご丁重なるご芳志を賜り誠に有難く厚く御礼申し上げます
お陰をもちまして○月×日に四十九日の法要を滞りなく相営みました
つきましては供養のしるしまでに心ばかりの品をお届け致しましたのでご受納くださいますようお願い申し上げます
本来であれば拝眉のうえ御礼申し上げるべきとは存じますが 略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます
謹白
令和○年○月○日
気持ちが伝わる礼状もGiftA(ギフタ)にお任せできる
GiftA(ギフタ)のカタログギフトは、気持ちが伝わる香典返し用の礼状を無料でご用意しています。
文例を選んでオリジナルのメッセージにアレンジができるので、故人が生前にお世話になったことへのお礼をしっかり伝えることができます。
掛け紙・包装紙も無料
- 掛け紙
- 包装紙
も無料でお付けしてお届けします。
包装紙はデザインも選ぶことができるため、自分たちらしいお返しの品としてお贈りすることができます。
心からのお礼の気持ちは十分持ち合わせていても、きちんと伝わる言葉にするのは意外と骨が折れるものです。サービスも活用して、負担を抱え込みすぎないようにしてくださいね。
香典のマナーを知って相応しい対応を
親族の死は心身共に辛い出来事です。さらに通夜に葬儀に……と短い期間でやるべきことがたくさんあり、なかなか落ち着かない人が多いでしょう。
そんなときに香典のマナーを知っておき、相応しい対応ができれば、慣れない手続きを少しでもスムーズに進められるはずです。
特に、高額の香典を頂いた場合は、型通りにお返しをしてしまうと失礼になる可能性があります。
香典返しの品物を選ぶ暇がない、どれを選んだらよいか分からないという人は、GiftA(ギフタ)のカタログギフトを検討してみてください。香典返しの品選びから配送まで、しっかりとサポートさせて頂きます。