香典返しには、お菓子を候補の一つとして検討している方は多いでしょう。
お菓子にはさまざまな種類があるからこそ、何を贈れば失敗しないのか、どんな品が喜ばれるのか悩んでしまうのではないでしょうか。
そこで今回は、香典返しにお菓子を贈る際の「選び方のポイントや注意点」について紹介します。
掛け紙(通称:のし、のし紙)の選び方・書き方や失礼にならない贈り方マナーも解説します。
目次
香典返しにタブーのお菓子
まずは、香典返しに選ぶべきではない、タブーとされる品物を紹介します。
お菓子は食べるとなくなる「消えもの」のため、基本的には問題ありません。
ただし、縁起物をモチーフにしているお菓子や華やかなパッケージは避けましょう。
縁起物の一例は、以下のとおりです。
- ツル・カメ・松(長寿)
- ひょうたん(除災招福)
- フクロウ(苦労がない、福がくる)
- ウサギ(子孫繁栄、飛躍)
その他…紅白など華やかなパッケージ
縁起物をモチーフにしたお菓子は、結婚や就職、卒業などのお祝いの返礼品に使用されることが多いため、香典返しとして贈るにはふさわしくありません。
香典返しに贈るお菓子【気をつけたい!5つのポイント】
香典返しにお菓子を選ぶ上で、押さえておきたいポイントはまだあります。
そもそも香典返しにお菓子がよく選ばれる理由は、消費すればなくなる「消えもの」が弔事の贈答品に最適とされているからです。
香典返しを贈る時期は、四十九日の忌明け法要から1ヶ月以内が目処。
お返しの相場は、いただいた香典の1/3から半額程度なので、それを目安に選ぶとよいでしょう。
お菓子は種類が豊富なため、香典返しの予算に合った品物を選びやすいメリットがあります。
相手に失礼にならないよう、香典返しのお菓子の選び方をより詳しく解説していきます。
1. 賞味期限が短くないかチェックする
香典返しのお菓子を選ぶ際は、賞味期限が長いものを選びましょう。
日持ちするお菓子の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- クッキー
- フィナンシェ
- せんべい
- おかき
- ようかん
相手が受け取ったお菓子をすぐに食べるとは限らないため、賞味期限が短いものを選ぶと、「すぐに食べなければ」と負担をかけてしまう可能性があります。
生クリームを使った洋菓子など、日持ちしないお菓子は避けるのが基本です。賞味期限は最低でも2週間、できれば3ヶ月以上のお菓子を選びましょう。
2. 個包装されているお菓子を選ぶ
香典返しに適したお菓子選びをするなら、少量ずつ小分けになっているお菓子がおすすめです。
個包装のお菓子を選べば、開封したものを食べきれずに残してしまう心配がないでしょう。
相手の好きなタイミングで少しずつ食べられるため、一人暮らしの方への配慮にもなります。
また、1本のカステラのような大きいお菓子を切り分ける手間もかかりません。
たとえば、若い世代にはチョコレートやフィナンシェの詰め合わせを贈るとよいでしょう。
年配の方に贈るのであれば、
- 個包装の和菓子のセット
- 食べきりサイズのせんべいやようかん
がおすすめです。
3. パッケージや包装紙は落ち着いた印象のものに
香典返しのお菓子を選ぶときは、落ち着いた印象を与えるパッケージのものや包装紙を選びましょう。
お菓子の詰め合わせにはカラフルな色・模様のパッケージや包装紙を用いたものも多くあります。
香典返しとして使うなら、赤やピンク・金色など、きらびやかな印象を与える品は避けてください。紅白のように慶事に使う色使いもいけません。
- グレー
- 薄紫
- 銀色
- 白
- 「小花」の絵柄
など。
なるべく落ち着いた色・模様で、派手な印象ではないものを選びましょう。
4. 夏場は冷やして食べられるものがおすすめ
香典返しを贈る時期が夏であれば、冷やして食べられるお菓子を選ぶとよいでしょう。
冷やして食べるものなら、夏の暑さで食欲がわかないときにも重宝されます。
旬の果物を使った季節を感じられるお菓子なら、贈答品らしい高級感もあり、先方にご満足いただけるでしょう。
夏場におすすめのお菓子には、次のようなものが挙げられます。
- ゼリー
- プリン
- ムース
- 水ようかん
- あんみつ
お子さんがいる方にはプリン、年配の方には水ようかんなど、相手の家族構成や年齢に合わせて選ぶのも良いでしょう。
- 賞味期限は長め
- 常温で保存できるか
- 密封包装されているか
などを確認し、お贈りすることをおすすめします。
5. 即日返しの場合は軽くてかさばらないものを
葬儀当日に香典返しを贈る「即日返し」を行うなら、なるべくコンパクトで軽いお菓子を用意するのが先方への心遣いです。
葬儀には、電車やバスを利用して参列する方もいるでしょう。
大きくて重い品物を渡すと、持ち帰る際に負担をかけてしまいます。
また、長時間持ち歩いても問題がないよう、常温で置けるものを選びましょう。
- クッキーの詰め合わせ
- 個包装のパウンドケーキ
- せんべいやおかきの詰め合わせ
などが即日返し用としておすすめです。
職場への香典返しには個包装で数が多いものを
職場などから「○○一同」という形で連名の香典をいただいた際は、個包装で数が多く入っているお菓子をお返しするとよいでしょう。
連名の香典は、個人が出す金額が1,000円程度と少額の場合が多くあります。本来であれば香典をくださった方それぞれに香典返しを渡すのが望ましいのですが、安価すぎるお返しだと渡しにくくなることが考えられます。
「連名で贈られた香典への香典返しは不要」という考え方もあるようですが、職場の場合、自分が忌引きで仕事を休んでいた間、周囲の方に負担をかけていた可能性もあります。
休み明けに出社した際に、複数人で分けやすい個包装のお菓子を渡し、迷惑をかけたお詫びと弔意への感謝を伝えましょう。
<三浦先生からひとこと> 香典返しをする・しないで迷ったら、礼儀にかなうほうを選ぶとよいでしょう。お返しをせずに”失礼だ”と思われるより、お返しをして”そんなに気を遣わなくてもいいのに”と思われるほうがよいからです。 |
好みがわかる相手にはお菓子と飲料のセットもあり
普段から親しい付き合いのある友人への香典返しには、お菓子と飲料のセットもおすすめです。
香典返しで贈る飲料として代表的なものには、緑茶・紅茶・コーヒーなどが挙げられます。
- 緑茶を飲む習慣がある年配の方には、ようかんやせんべいの和菓子セット
- コーヒーが好きな方には、クッキーやチョコレートの洋菓子セット
- 紅茶が好きな方には、フィナンシェやパウンドケーキの焼き菓子セット
など、相手の年齢や好みに合わせて、お菓子と飲料の組み合わせを選びます。
お菓子と飲料のセットを贈ると、ありきたりな香典返しとは一味違う印象になるでしょう。
香典返しに贈るお菓子の掛け紙(のし)の選び方
香典返しは正式な贈答品です。必ず、掛け紙(通称:のし、のし紙)をつけて贈りましょう。
水引の色は、黒白で「結び切り」を選びます。
結び切りには「繰り返したくない」という意味が込められています。
水引の中央上の「表書き」は「志」が一般的です。
西日本では黄白の水引で「満中陰志」と書く地域が多くあります。
水引の下部分には、喪主の苗字を書き入れましょう。贈り先の宛名を書かないよう注意してください。
▼掛け紙(のし)の選び方・書き方を詳しく。イレギュラーなケースにも対応して解説しています。
香典返しにどんなお菓子を贈ろうか迷ったときは?
香典返しに好みが分かれにくいお菓子を選ぶ方法もありますが、相手に「無難なものを選んだのだな」とは思われたくない方もいるでしょう。
しかし、葬儀の前後は忙しく、相手の好みに合わせた品選びをする時間がないことも多いです。
香典返しのお菓子選びに迷っているなら、カタログギフトを贈る方法もあります。
カタログギフトであれば、お菓子をはじめとした数々のアイテムから、相手に好きなものを選んでもらえます。
カタログギフトは予算別に選びやすい
カタログギフトは2,000円台から50,000円台を中心に、幅広い価格のものが販売されています。
「親しい方には特別な香典返しをしたい」「思いがけず高額な香典をいただいた」という場合でも、価格帯別に豊富に用意されたコースの中から、予算に合うものがすぐに見つかります。
カタログギフトの一例としては、次のようなものがあります。
カタログギフトには引き換え期限が設定されているものの、受け取った方が自分で「欲しい時」に「欲しいもの」を選べるのが最大の特徴です。
贈る側としてはお菓子の賞味期限や個数などに気を遣う必要がないため、香典返し選びの負担を大幅に減らせるでしょう。
GiftA(ギフタ)なら香典返しを悩まず贈れる
ギフト専門店「GiftA(ギフタ)」では、香典返しにふさわしいカタログギフトをご用意しています。
相手の好きなお菓子がわからない場合でも、悩まずに香典返しが贈れるでしょう。
さらに、カタログギフトの購入時には、掛け紙や包装紙などの組み合わせを無料で選べます。
- 掛け紙:白黒結び切り・黄白結び切り
- 包装紙:ベージュ・グレーなど
- メッセージカード:紫・花柄など
また、仕上がりがイメージしやすいよう、プレビュー画面で包装を確認しながら注文の手続きができます。
香典返しには相手の好みに合わせたお菓子を贈ろう
香典返しは、お通夜や葬儀でいただいた香典に対する感謝と、「おかげさまで無事に忌明けを迎えることができました」というご報告を兼ねて贈るものです。
「消えもの」であるお菓子は種類が多く選びやすいので、香典返しのおすすめ定番品の一つです。
香典返しとしてお菓子を贈るからには、相手にご満足いただけるものを選びたいものです。
相手の好みの品がわからない場合は、受け取った方に好きなものを選んでいただけるカタログギフトを検討してみてはいかがでしょうか。