結婚祝いの「現金」や「プレゼント」を郵送する際の送り方マナ―

更新日:2024年3月5日

結婚祝いを郵送することは一般的になってきましたが、手渡しの温かみが伝わりにくい分、贈り方によってはお相手からの印象を悪くしてしまうケースも少なくありません。

結婚はお相手にとって人生の特別なお祝い事です。マナーを守ることは、お相手に心からの喜びを伝えることにもなります。

祝福の気持ちを直接伝えられない郵送ならなおのこと、丁寧な形で祝福を伝えられるようマナーに配慮すべきといえるでしょう。

この記事では結婚祝いを郵送する場合の送り方マナ―について解説します。

「現金」「プレゼント」それぞれの送り方をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

結婚祝いの現金やプレゼントを郵送で送るのは失礼…?

結婚祝い

結婚祝いは本来、直接お渡しするのがマナーとされていますが

  • 結婚式に出席しない
  • 遠方で直接渡すのが難しい
  • 自分またはお相手の都合により時間がとれない

このような場合は郵送しても問題ありません。

昨今は近くにいても直接会うのがはばかられるケースもあります。会うのが難しいと状況なら、郵送のほうがかえって心遣いある配慮と受け止められるでしょう。

結婚祝い「現金」「プレゼント」を郵送する際の送り方マナー

結婚祝い

結婚祝いの「現金」や「プレゼント」を郵送する際の共通マナーについて解説します。

結婚祝いを郵送で送るタイミングはケースバイケース

結婚祝いを郵送する場合は、直接お渡しする場合と比べて祝福の気持ちが伝わりづらいもの。

万が一送るのが遅くなるとお相手に不快な思いをさせてしまう可能性がありますので、適切な時期に送り届けることが大切です。

ここではさまざまなケースにおいて、いつ結婚祝いを郵送するのがよいかを解説します。

お相手の結婚式に出席する場合

タキシードとウエディングドレスを着た男女とグラスを合わせる女性の後ろ姿

結婚式に出席する場合は結婚祝いとして現金の「ご祝儀」を贈る方が多いでしょう。

ご祝儀は「招待状を受け取ってから結婚式の1~2か月前、遅くても1週間前まで」に渡すのが良いとされていますが、昨今親族以外の一般ゲストは結婚式当日の受付で渡すのが通例になっています。

事前に渡すことができなくても前もって郵送する必要はないでしょう。

ただし、プレゼントを式当日に渡すのは忙しい新郎新婦の手を煩わせてしまうことになります。

結婚式に出席し、なおかつプレゼントも別途贈りたい場合は、招待状を受け取ってから結婚式の1~2か月前、遅くとも1週間前まで、あるいは式の一週間くらい後に郵送で送るのが望ましいでしょう。

お相手の結婚式を欠席する場合

やむを得ず結婚式を欠席する場合は欠席の連絡をした後、あまり日を置かずにお祝いを送りましょう。

郵送する際はお詫びとお祝いの言葉を綴ったメッセージカードを添えると良いでしょう。

お相手が結婚式をしない(入籍のみ)の場合

結婚祝い

結婚式をしないお相手に結婚祝いを郵送する場合は、結婚報告を受けてからひと月以内に送りましょう。

引越しや新婚旅行などに重ならないよう、お相手の都合を事前に確認しておくことをおすすめします。

結婚式をするか未定の場合

お相手が結婚式をするか未定の場合は結婚祝いを渡すタイミングを逃してしまうことが多いようです。

そのため結婚の報告を受けた後あまり日を置かずに送ることをおすすめします。

発送前に事前連絡をすること

結婚祝い

結婚祝いを郵送する場合はお相手に事前連絡をしましょう。

お祝いが到着する前に結婚祝いを手配したことを知らせる「送り状」を届けるのが正式な事前連絡の方法です。送り状でなければ電話での事前連絡でも良いとされています。

電話の場合は「結婚のお祝いを郵送したい」ことを伝え、「いつの到着がよいか」を聞いておくと良いでしょう。

突然に荷物が届いて相手を驚かせてしまうこともなく、再配達の手間をかけずに済みます。一方、メールやはがきでのお知らせは事前連絡に適していませんので避けましょう。

送り先の宛名は夫婦の連名

結婚祝い

結婚祝いを郵送する際の送り状の宛名は夫婦連名で記入しましょう。婚姻届けをまだ提出していない場合は旧姓のまま記入します。

パートナーの名前がわからない場合は、お知り合いの方の名前のみでも問題ありません。

まだ一緒に暮らしていない方へ送る場合は、送り先の方の名前のみを記入しましょう。

現金は「祝儀袋」に入れて、プレゼントには「のし紙」を掛けて

結婚祝い

結婚のお祝いに現金を贈る場合は「祝儀袋」に入れプレゼントを贈る場合はお品物を包装して「のし紙」を掛けるのがマナーです。

それぞれについている「熨斗(のし)」は正式なお祝いのしるし。これを用いることで“改まった気持ちでお贈りします”という意思表示になります。

郵送は手渡しに比べお祝いの気持ちが伝わりづらいこともありますので、伝統的なマナーに沿って用意することをおすすめします。

結婚祝い用の「祝儀袋」と「のし紙」の選び方

 

結婚祝いの祝儀袋と現金

冠婚葬祭ではさまざまな場面で「のし袋」や「のし紙」が用いられます。ひと口に慶び事といっても結婚祝い・出産祝い・内祝いなどがあり、それぞれふさわしいのし袋やのし紙は異なります。

結婚祝いには次のものを選びましょう。

  • 水引の結び方…「結び切り」または「あわじ結び」
  • 水引の数…10本または5本
  • 水引の数…紅白または金銀

特に水引の結び方には注意が必要です。

出産祝いや進学祝いなど“何度あっても良いお祝い事”に用いられる「蝶結び」は、結婚祝いでは失礼に当たりますので避けましょう。

「祝儀袋」と「のし紙」表書きの書き方

結婚祝い

結婚祝いを送る際は“贈り物の意味合いと贈り主を知らせるための表書き”をきちんと書いてから出すことが大切です。

「祝儀袋」も「のし紙」も表書きの書き方は同じです。水引の上側には「お祝いの名目」を書き入れます。

結婚祝いでは「御祝」「御結婚御祝」「寿」などとするのが一般的です。「祝御結婚」と書くケースも見受けられますが、四文字が忌み数になること、目上の方から渡す印象があるため避けた方が良いでしょう。

水引の下側には「贈り主」の名前をフルネームで書き入れます。くれぐれも結婚するお相手の名前を書くことのないよう気をつけましょう。

表書きは、お祝い事の場合は濃墨の毛筆や筆ペンを使って書くのがルールです。

結婚祝いの「ご祝儀」を郵送する送り方マナ―

結婚祝い

結婚祝いの「ご祝儀」は補償と追跡サービスが付帯する「現金書留」で送ります。

ここではご祝儀を郵送する際の注意点やマナーについて解説します。

金額にふさわしい「祝儀袋」に新札を入れる

 

祝儀袋は金額に見合ったものを選びましょう。

昨今はおしゃれなもの・豪華なものなどさまざまなデザインのご祝儀袋がありますが、ご祝儀袋にも“格”があります。

豪華な祝儀袋に少額のお祝い金を入れるのはアンバランスな印象を与えるので避けた方が無難です。

祝儀袋の判断が難しい場合は、祝儀袋の商品パッケージ裏側に記載されている金額目安を参考にすると良いでしょう。

祝儀袋の中袋には「折り目のない新札」を入れるのがマナーです。新札を入れることには「慶事が待ち遠しくて準備していました」という喜びの気持ちを伝える意味合いがあります。新札が手元にない場合は銀行の窓口で両替してもらうと良いでしょう。

「現金書留」封筒の選び方と送り方

結婚祝い

「ご祝儀」を現金書留で送る場合は、まず郵便局の窓口にある「現金書留専用」の封筒を購入します。

封筒を購入する際はサイズに注意が必要です。祝儀袋の大きさやデザインによっては、通常サイズの現金書留封筒に入らない場合もあるためです。祝儀袋の装飾に影響がないよう一回り大きいサイズを選ぶと安心です。

適切な現金書留封筒を選んだら、封筒に必要事項を入れて祝儀袋を入れ、封をします。

現金書留はポスト投函では処理してもらえませんので、必ず郵便局の窓口にて手配しましょう。

結婚祝いの「プレゼント」を郵送する際の送り方マナ―

結婚祝い

結婚祝いのプレゼントを送る場合は、一般の郵送または配送を利用しましょう。

先述したとおり、結婚祝いの品は包装紙で包んでのし紙を掛けて贈ることが大切です。華やかなラッピングも素敵ですが、テープで結んだり飾りにつけるリボンが蝶結びになったりしている場合が多く見受けられます。

結婚祝いでは“何度あっても良いお祝い”を意味する蝶結びは避けるべきといわれていますので、ラッピングは避ける、または十分気をつけてラッピングしましょう。

結婚祝いのプレゼントを郵送するなら「内のし」

結婚祝い

のし紙の掛け方には「外のし」と「内のし」があります。

結婚祝いのプレゼントを郵送する場合は、のしを掛けた品物を包装紙で包む「内のし」が良いでしょう。

一般的に、結婚祝いのプレゼントは「外のし」を付けることが多いのですが、それは手渡しをする際に贈り物の名目や贈り主の名前を見えやすくするためだとされています。

郵送の場合は荷物に送り状が貼られるため、「内のし」で包装紙を外側にしておけば、のし紙が輸送中に汚れたり破れたりする心配もありません。

結婚祝いを郵送するときの疑問を解決!

結婚祝い

結婚祝いを郵送することに関して、さまざまなお悩みを聞きます。ここではよくある質問・疑問についてお答えしていきます。

結婚祝いの「ギフト券」を送りたい!普通郵便?現金書留?

結婚のお祝いに使い勝手のよい「ギフト券(金券)」や「ギフトカード」を贈りたいと考える方は多いようですね。

ただ、品物とも現金とも言えないため、どのような方法で送ったらよいのか悩む方もいらっしゃいます。

ギフト券を送るなら「一般書留」または「簡易書留」で送ると良いでしょう。こちらも書留郵便になるため補償や追跡サービスが付帯します。(※補償および追跡範囲には差があります)

ギフト券は祝儀袋に入れるか、金券贈答用の化粧箱に入れ、のし紙を掛けて包装して送ると良いでしょう。

一般的なマナーとして、目上の方にギフト券を贈るのは失礼に当たるとされますので、親しい方へのお祝いにするなどよく検討した方が良いでしょう。

結婚祝いの現金と品物を一緒に郵送できる?

結婚祝い

「現金と品物を一緒に送るにはどうすればよいのか?」「梱包はどのようにするのがよいか?」

結婚祝いの「ご祝儀」に「プレゼント」を添えて送りたい場合、このように悩む方が多いようです。

現金と品物を一緒に送る場合は、郵便局窓口にて「定形外郵便」に「現金書留」を付けて送ると良いでしょう。梱包する際、現金はご祝儀袋に入れ、品物は包装紙の上からのし紙を掛ける「外のし」にしておきましょう。これら両方を、適切なサイズの箱に一緒に入れて梱包します。

複数の荷物を一緒に梱包する場合は段ボール箱が使われるのが一般的ですね。結婚祝いを段ボールに入れて梱包する場合は新しい綺麗なものを用意し、詰めると良いでしょう。

しかし、たとえ新品であっても「結婚祝いを段ボールに詰めるのはイメージが良くない」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

見栄えよく梱包するなら紙袋に入れるという方法もありますが、「ギフトボックス」に入れるという選択肢もありますよ。

文具店やネット通販で手に入れられる「ギフトボックス(化粧箱)」は種類が豊富。シンプルなもの、華やかな色合いのもの、表面に和紙や色紙を貼り合わせたデザイン性の高いものなどさまざまです。大きさ・形も豊富なため、お祝いの品に合わせて選びやすいでしょう。

結婚祝いのプレゼント、通販のお店から直送しても問題ない?

結婚祝いを贈る友人

「お祝いの品を買ったお店から直送してもらえると送料も一度で済ませられる。でも結婚祝いを直送するのは失礼かな?

オンラインショップ等で結婚祝いの品物を選び、そのままお相手の自宅に送る「直送」も一般的になってきましたが、やはりマナーとしてどうなのだろう…と悩んでしまいますよね。

直送は必ずしも失礼に当たるわけではありません。しかし、自身で郵送の手配をする場合よりも配慮が必要になるでしょう。

  • 結婚祝いを贈るのにふさわしい時期に送ること
  • 包装紙・のし紙を掛けること
  • メッセージカードを添えること

特に上記の点に配慮が必要です。(各マナーについては記事内でお伝えしています)

気になる場合は直送する荷物がお相手の手元に到着するより前に、「送り状」を送っておいてはいかがでしょうか。

送り状とは、改まった贈答品を届ける際、あらかじめ先方に送るのが正式なマナーとされています。送り状には「お祝いの品を手配したこと」と「お祝いの言葉」を綴ります。ハガキよりも封書で送るとより丁寧な印象になります。

ご祝儀だけを送るのは味気ない…それなら「カタログギフト」がおすすめ!

結婚祝い

「ご祝儀だけを送るのは味気ないと思われるかな…」と、現金だけを郵送することに抵抗がある方もいらっしゃるでしょう。

ふさわしい金額を包んで送るのであれば何の問題もありません。でも“ささやかな気持ちを”と思うのであれば結婚祝い向きの「カタログギフト」を添えてみてはいかがでしょう。

カタログギフトは、掲載商品の中からお相手に好きなものを選んでもらえるのが魅力です。

新生活に役立つ日用品をはじめ、食べ物や飲み物などの実用性の高いアイテム、アクティビティや旅行などの体験型チケットなど、結婚したお2人に喜ばれるギフト商品が豊富に掲載されています。

カタログギフトは価格帯が広いため(一般的には3,000円程度~)贈り主にとって手配しやすいという利便性も。

また、カタログギフトは購入金額が受け取った相手にわかりにくい仕様になっているので、先方に値段をはっきり知られて気を遣わせたくないときに適しています。お相手の好み、あなたの予算に合わせて選びやすいプレゼントとしておすすめです。

結婚祝いを郵送するなら「メッセージカード」を添える

結婚祝い

結婚祝いはお祝いの言葉と共に手渡しするのが望ましいとされています。

直接言葉を伝えられない郵送の場合は「メッセージカード」を添えて祝福の気持ちを伝えましょう。

メッセージカードがあることでより改まった印象になり、温かい祝福の気持ちも伝わるでしょう。電話やメールだけでお祝いの言葉を伝えるよりも高感度がグンとアップしますよ。

結婚祝いを郵送する場合にふさわしい「メッセージ文例」

結婚

結婚祝いを郵送する場合の「メッセージ文例」をご紹介します。

結婚は格式の高い慶事なので、メッセージには、区切りを連想させる句読点(「、」や「。」)、縁起の悪い忌み言葉・重ね言葉を使わないのが正式なマナーです

 

・結婚おめでとう

〇〇さんの結婚の報告を聞いて 自分のことのようにうれしく思っています

お互いを支え合い 幸せあふれる家庭を築いてください

ささやかなお祝いの品をお贈りします

末永くお幸せに

 

・ご結婚おめでとうございます

すてきな結婚式にご招待していただき 感謝いたします

おふたりからたくさんの幸せをもらい 私も幸せな気持ちになりました

ささやかながら お祝いの品をお贈りします

おふたりの末永いご多幸を心よりお祈り申し上げます

 

・御結婚おめでとうございます

おふたりの晴れ舞台に立ち会うことができず 申し訳ございません

きっと素敵な結婚式になることでしょう

お祝いの気持ちを込めて 〇〇を贈らせていただきます

どうか温かい家庭をお築きください

まとめ

結婚祝い

結婚祝いを郵送するのは事情もあって致し方ない場合があるため、マナー違反には当たりません。

しかしながら本来直接お祝いを渡すのが望ましいとされている以上、お相手への配慮が必要になります。渡すタイミング・送り方などには十分気をつけましょう。

“直接渡せないからこそ、より丁寧に、お祝いの気持ちをきちんと伝えたい”

このような気持ちがあれば、お相手にしっかりと祝福の気持ちを届けられるでしょう。

 

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