甥や姪など親戚への「就職祝い」は頻繁に贈るものではないため、どのように対応したらよいか悩む人は多いものです。
お祝いの気持ちと新生活のサポートになるような贈り物を見つけてみましょう。
金額の目安やおすすめのギフトを紹介します。
目次
就職祝いの金額はいくら?
まず、就職祝いに贈る金額相場を解説します。
新社会人となる相手との関係性によって金額は変わってくるため、自分がどの程度を用意すればよいか把握しましょう。
お祝いでは避けた方がよい金額も併せて解説します。
関係性ごとの金額相場
就職のお祝いは、一般的に3親等以内の親族に贈るものとされています。
3親等は、自身の兄弟姉妹・子ども・孫・おじおば・姪甥があたります。
3親等以内の親族以外が贈ってはいけないという決まりはありませんが、この場合は金額が少なめとなることを理解しておきましょう。
祖父母から孫へ | 3万~5万円 |
両親から子どもへ | 1万~3万円 |
兄弟・姉妹間 | 1万~3万円 |
親戚間 | 1万~3万円 |
<その他の関係性>
友人 | 5,000~1万円 |
友だちの子ども | 5,000~1万円 |
いとこ | 5,000~1万円 |
彼氏・彼女 | 5,000~1万円 |
一般的に就職祝いは「お返しをしなくてよい」ものとされています。
あまり奮発せず、相場内におさめて、相手に気を遣わせないことが大切です。
なお、孫や甥っ子姪っ子など親戚に贈る場合、会う頻度が多い・特に親しくしている相手には多めに贈りたくなるかもしれません。
しかし、その家庭の兄弟・姉妹間や性別で金額に差を付けるのはマナー違反となるため注意しましょう。
就職祝いで避けたい金額
お祝いごとでは、避けた方がよいとされる金額があります。
特に「死」をイメージする「4」や、「苦」をイメージする「9」は避けることが大切です。
現金で用意する場合は、お札の枚数にも気を配りましょう。
割り切れない奇数が無難ですが「1万では少ないが、3万は厳しい」といった場合、2万円に設定しても問題ありません。
気になる場合は,1万円札を1枚・5000円札を2枚の合計3枚で奇数になるようにするとスマートです。
就職祝いを渡す時期はいつ?
就職のお祝いを渡す時期は、いつがよいのでしょうか?
一般的にベストといわれているタイミングや、相手に配慮するためのマナー&ポイントを紹介します。
入社前の3月がベスト
就職祝いは、入社前の3月中に内定確定から1カ月の間に贈るのがおすすめです。
遅くとも入社式が行われる前、なるべく2週間前までに贈ります。
入社日まで1週間を切っていたり、入社して数週間だったりは、とても忙しい時期です。
万が一お祝いが遅れてしまった場合は、入社後の落ち着いたころを見計らって贈るようにしましょう。
就職祝いは何を贈る?
就職祝いでは、何を贈るのが喜ばれるのでしょうか?
贈り物のアイデアを見ていきましょう。
好きなものを購入してもらえる「現金」
「現金」は、使い方を相手自身に決めてもらえることから、相手の好みがわからない場合に重宝される贈り物です。
便利なものの、贈る側にとっては「金額をあからさまにするのは気が引ける」という人も。
また相手との間柄によっては、どこか味気なさを感じることもあります。
現金のデメリットを除ける「カタログギフト」
就職祝いで現金を贈る際の「金額をあからさまにしたくない」「味気ない気がする」といったデメリットを解決できるのが「カタログギフト」です。
相手に欲しいものを選んでもらえるメリットはそのままに、贈り手の「何を贈るべきかわからない」「失敗や被りを防ぎたい」という悩みを解消してくれます。
中には「カタログギフト=結婚式の引き出物」というイメージを抱く人もいることでしょう。
しかし近年は大手百貨店や旅行会社、アパレル・グルメ関連企業などが主体のカタログギフトも多く、喜ばれるプレゼントの代表格になっています。
品物はもちろん、グルメ・旅行・習い事といった「体験」まで掲載されています。
若者向けアイテムのバリエーションが幅広いので、「どれにしよう」とワクワクしながら選ぶ時間もプレゼントできます。
就職先で使える「ビジネスグッズ」
仕事で使えるアイテムを贈るのも一つの方法です。
本革のパスケースや、有名ブランドのボールペンなど、新社会人が自分で買うにはハードルが高いと感じられるものがおすすめです。
<就職祝いにおすすめのビジネスグッズ>
ワンランク上のビジネスグッズは使いやすく、長持ちするといったメリットがあり、さらに社会人としての向上心や信用度を高めてくれます。
ただし、職場によっては活用できないグッズもあるため、あくまでも相手の職種を考慮することが大切です。
デザインも華美なものは避け、万人受けするベーシックな色柄を選ぶようにしましょう。
一人暮らしに活躍する「調理器具」
新社会人を機に一人暮らしを始める場合、「調理器具」などのキッチングッズも喜ばれます。
調理の時短になるグッズや、一人暮らしを快適にする調理器具は、何かと物入りな時期にこそ喜ばれる贈り物です。
コーヒー好きにお手軽なドリッパーセットを贈り、自宅でカフェ気分を味わってもらったり、調理の幅が広がるホットプレートで自炊を楽しんでもらったりするのもよいでしょう。
毎日使ってもらえそうなマグカップやグラス、カトラリーなどは、有名ブランドなどワンランク上のものがおすすめです。
食卓を彩る「グルメ・飲み物」
食べ物や飲み物は、おいしいひとときを楽しめるだけでなく、置き場に困ることがないことから、さまざまなお祝いで高い人気を誇ります。
高級なお肉や鍋セットなど、実家でわいわい食べることを想定したギフトも喜ばれます。
ワインや日本酒、ビールなどお酒のギフトもおすすめです。
中でもワインは製造年や生産地、ラベルのデザインなどを、相手の生まれ年やゆかりある土地で製造されたものにすることができるのが特徴。お祝いの気持ちをより伝えられます。
相手の好みや日持ちに関する失敗を防ぐなら、グルメ専門のカタログギフトという方法もあります。
老舗の味から話題のスイーツまで、幅広く揃っているため、食べたいものを選んでもらえます。アレルギーの心配がある場合にもおすすめです。
大人の先輩として把握しておきたい就職祝いのマナー
新社会人に恥じない大人の先輩として、就職祝いのマナーも把握しておきたいものです。
ギフトに添える「のし」「表書き」「水引」のマナーについて解説します。
のし・表書き・水引
就職祝いには、「のし(熨斗)飾り」付きの掛け紙と「紅白蝶結び」の水引を選びます。
関東地方では紅白5本蝶結び、関西地方ではあわじ結びを使用することもあります。
表書きは「御祝」「御就職御祝」などとします。卒業祝いも兼ねたい場合は、「御祝」とすることで両方の意味を込められます。
下段には贈り主のフルネームを記載します。
親しい親戚に贈るものであれば、包装紙やリボンなどのラッピングを華やかにするのも素敵ですね。
のしだけでなく、メッセージカードを添えてお祝いの気持ちを伝えるのもおすすめです。
金額相場を知って新社会人となる後輩の就職をお祝いしよう
就職祝いの金額には相場があります。
その上で、親戚間で統一したり、兄弟や姉妹間で差が生まれたりしないよう、長い目で見て調整することも大切です。
「何を贈ればよいかわからない」
「最近の若い人の好みがわからない」
という場合や、現金だと味気なさを感じる場合は、カタログギフトを贈るのもおすすめです。
グッズ・グルメ・体験まで、多彩なタイプのカタログギフトがあるので、相手にぴったりの一冊を見つけてみましょう。