友達や知人に出産祝いを贈ると、多くの場合、後で内祝いが届くでしょう。そのときに改めて返事をするべきか、あるいはそもそもお返しとして届いたものだから返事をしなくていいのか、どちらが正しいのでしょうか?
また、内祝いを贈ろうとしていたところ、「出産祝いをくれた人が喪中になってしまった」という場合も対応に迷いますよね。
内祝いにまつわる「こんなときはどうする?」というケースを挙げて確認していきましょう。
出産の内祝いが届いたら早めに返事を
結論から言えば、内祝いが届いた場合には早めに返事をしたほうがよいでしょう。ただし、状況に合わせた配慮は必要です。
返事をしないと相手は届いたか不安
内祝いが届いた後に返事をしないと、送ってくれた相手は「贈り物は気に入ってもらえなかったのかな」と不安になることがあります。
また、配達サービスを利用した場合は、返事がないと「内祝いが届かなかったのだろうか」と気になってしまうかもしれません。
「贈った出産祝いへのお返しだから、わざわざ返事をしなくてもよいだろう」という考えの人もいますが、赤ちゃんのママ・パパの立場からすると不安な気持ちになってしまうこともあるのです。
出産の内祝いが届いたときにはなるべく早めに受け取ったことを知らせて相手に安心してもらいましょう。
内祝いのお返しはしなくてよい
内祝いをもらった場合、品物でお返しをしたほうがよいのでしょうか? その答えは「お返しはしなくてよい」です。
そもそも、出産内祝いとは「出産祝いのお返し」といった意味合いを含んだ贈りものです。この「出産祝いのお返し」にさらにお返しをしてしまっては、「お返しのお返し」となってしまい、延々とお返しが続いてしまうことになります。
内祝いに対しては、お返しをせずにお礼を伝えるだけで十分です。
お礼を伝えるときは手短に
内祝いに対してお礼の返事をしたほうがよいと説明しましたが、贈ってくれた相手は慣れない育児に奮闘している最中です。とても忙しい時期なので、なるべく手短にお礼を伝える気配りが大切です。
お礼を伝えるのは電話でも手紙でもメールでも、どの連絡手段を使ってもかまいません。
電話なら届いてすぐに相手に伝えることができ、さらに直接話ができるので感謝の気持ちをきちんと伝えられます。メールで返事をするのは、ややカジュアルな印象になるので気心の知れた相手だけにしておいたほうが無難です。
手紙はタイムラグができますが一番礼儀正しく、丁寧に感謝の気持ちを伝えられます。友達ならメールか電話で、上司には丁寧に手紙を送るなど、関係性を考えて対応しましょう。
出産内祝いの返事のしかた:手紙の例文
出産内祝いが届いたことについて手紙で返事をする場合も、あまり長い文章にする必要はありません。書く内容は「いただいた内祝いの感想」「忙しい中で心遣いをしていただいたことへの感謝」「赤ちゃんや今の状況について」などを盛り込みます。
例文としては
「手ざわりのよいタオルをありがとうございます。大切に使わせていただきます。」
「〇〇ちゃんの写真を見ました。お母さんそっくりでかわいらしいですね。」
「〇〇ちゃんの成長が楽しみですね。」
「また落ち着いたらお会いできるのを楽しみにしています。」
などが挙げられます。内祝いに赤ちゃんの写真が添えられていたら、その感想を伝えるときっとパパ・ママが喜んでくれるでしょう。
出産祝いをくれた人が喪中なら?
ここまでは、内祝いをもらう側の立場に立って確認してきました。ここからは内祝いを贈る側についても確認していきます。
出産祝いをくれた人に内祝いをお返ししようとした際、その人の身内に不幸があった場合にはどうすればよいのでしょうか。返事はしたほうがよいのだろうかといった疑問も解決していきましょう。
お礼状で先に出産祝いの返事はしておこう
相手が喪中であっても、内祝いは「いただいた出産祝いへのお返し」の意味があるものなので贈ってもよいとされています。
しかし、できれば内祝いを贈るタイミングは遅らせたほうがよいでしょう。
内祝いを贈る時期が一般的なマナーとされる時期より遅くなってしまうので、先にお礼状だけ送っておくのがおすすめです。
お礼状の中では、いただいた出産祝いやいつもお世話になっていることについてのお礼など、感謝の気持ちを礼儀正しく伝えましょう。
これは喪中の人へ送る手紙ですから、赤ちゃんが生まれて嬉しい自分の気持ちを前面に出さないのがマナーです。
内祝いを贈る時期は先方が四十九日を過ぎてから
実際に内祝いを贈るのは、四十九日を過ぎて喪が明けてからにしましょう。これは贈る相手が仏教徒の場合なので、もし相手が神道の家なら50日を過ぎてからにしてください。
どちらなのかが分からなければ、50日を過ぎたあとにしたほうが無難です。
のしの表書きには「御礼」、下に赤ちゃんの名前を
相手の身内に不幸があった場合、のし紙の表書き(贈り物の名目)に「内祝」と書いて贈ってもよいのかどうかが気になります。
この場合には、相手に「祝」の文字が不快に映る可能性がありますので、「祝」の文字を避け、「御礼」としたほうがよいでしょう。
水引の下の名入れ部分には、通常の内祝いと同様に赤ちゃんの名前を書きます。
まとめ
今回は、「内祝いをいただいたときの返事について」と「内祝いを贈ろうとしたら相手が喪中になってしまったが、出産祝いの返事をしたほうがよいのか」の2点について確認ました。
このように、お祝い事はタイミングによっていろいろと考えなければならないことが出てきます。
どんな時にも変わらないのは「相手の気持ちを思いやること」です。ぜひ参考にしてください。