ビールは、グラスの形や材質の違いで味が変わることをごぞんじですか?
特に、じっくりと味わいたいクラフトビールがあるときは、その風味とおいしさを存分に楽しみたいものですよね。
そこで今回は、クラフトビールの種類に応じたおすすめのグラスを紹介します。
目次
どうしてグラスでクラフトビールの味が変わるの?
いつもと同じビールでも、グラスを変えるだけで違った味わいを楽しむことができます。
たとえば、飲み口が広いグラスの場合、一度に鼻に入ってくる香りの総量が大きいため、豊かな味わいを感じられるのです。
反対に、飲み口が狭い形のグラスなら、ビールの味がのどにダイレクトに流れ込み、シャープな感じと爽快さを楽しむことができます。
グラスの形や材質の違いによってビールの印象が全く変わることがあるので、いつものビールがどう変化するか、試してみると面白いかもしれませんね。
クラフトビールに合わせて選ぼう! グラス別のおすすめ
お気に入りのクラフトビールを最高においしく飲むためのグラス探しをやってみましょう。それぞれのビールグラスの特徴とおすすめのビールの種類を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
チューリップグラス
「チューリップグラス」は、チューリップのつぼみのような形をしているグラスです。ぽってりとした丸みのあるシルエットで愛らしく華やかな印象があるので、お客さま用のグラスとしてもおすすめです。
チューリップグラスに注いで作られた泡は、ビールを飲み切るまで残ります。その泡のフタができることによって、ビールの香りを最後まで楽しむことができるのです。
チューリップグラスはエール系ビール全般にぴったりです。エールビールならではのフルーティーな香りと濃密な泡を楽しめるでしょう。
パイントグラス
「パイントグラス」は、1パイント(イギリス式で568ml、アメリカ式で473ml)がちょうど入る大きさのグラスのことをいいます。500mlの中瓶ビール1本程度の量が入るくらいの大きさです。
グラスに厚みがあるため、グラスの温度がビールに伝わりやすいのがポイント。グラスを冷やしておけば、キンキンに冷えたビールを楽しむことができます。
パイントグラスは、IPAやアメリカンペールエール、黒ビールなど、どのような種類のビールにもマッチする万能型です。
クラフトビール専門店でよく使われているので、自宅でも専門店の気分を味わいたい人におすすめです。
ピルスナーグラス
「ピルスナーグラス」とは、その名のとおりピルスナービールのために作られたグラスです。
ピルスナーグラスにビールを注ぐときめ細かい泡が立ちやすく、炭酸の刺激を際立たせてくれるため、すっきりとした味わいと苦みを感じることができます。
スマートなフォルムのピルスナーグラスは、食器棚に飾るだけでビール通を感じさせてくれるインテリアにもなります。
ビールを飲むなら家でゆっくり飲みたいという人は、このピルスナーグラスを揃えて、宅飲みのレベルをワンランクアップさせてみてはいかがでしょう。
タンブラーグラス
「タンブラーグラス」は、どんなビールにも合いやすいグラス。ビール初心者が最初に購入するのであれば、このタイプがおすすめです。
タンブラーグラスを使ってビールを飲むと、アゴが自然に持ち上がる形になるため、ゴクゴクと爽快にビールを飲むことができます。のど越しが持ち味であるラガービールを飲むのに向いています。
ビール好きなら、夏はビールを勢いよく飲んで、暑さとノドの乾きから解放されたいと思うことがありますよね。そんなときは、一気に爽快感を味わうことができるタンブラーグラスがおすすめです。
ヴァイツェングラス
「ヴァイツェングラス」はドイツ発祥の伝統的なグラス。
背が高く、中央部にくびれがあり、底の部分よりも飲み口のほうが広がっています。この形状によって、グラスを傾けたときに中央部のくびれ部分に渦ができ、飲むたびに泡が発生しやすいのが特徴。
ヴァイツェングラスに合うビールは、バナナのようなフルーティーな味わいのヴァイツェンビールです。
ビールを飲むたびに細やかな泡が発生し、香りをグラスの中にいつまでも閉じ込めることができます。ビールの風味や香りを少しずつ楽しみたいときにぴったりです。
IPAグラス
「IPAグラス」は、IPA(インディア・ペールエール)のために作られたグラス。
IPAビールの苦みとコクを楽しみたい人におすすめです。
このグラスの形は独特で、上部がふっくらとしたタル型、下部が細長でうねり型になっています。香りが集中的に鼻先に集まり、IPAのフルーティーな香りを十分に感じることができるのが魅力です。
グラスの細長い部分のうねりによって、グラスを傾けるたびに泡が生まれます。このため、最後までしっかりとした泡立ちと香りを楽しむことができますよ。
フルートグラス
「フルートグラス」は、背が高く細長い形の脚付きグラス。
縦に細長い形状をしているため、香りを逃がしにくく、炭酸が抜けにくいのが特徴です。
このグラスにビールを注ぐと、泡がきめ細かくなって厚みも出るのでなかなか消えません。そのため、いつまでも繊細な香りを楽しむことができます。
フルートグラスには、フルーツビールがピッタリです。醸造段階でフルーツを加えて作るフルーツビールは、色合いと甘い香りが特徴。フルートグラスで存分に楽しんでみてください。
フルートグラスは、まるでシャンパンを飲むような感覚でおしゃれにビールを楽しめます。カップルで祝う特別な日のディナーに使うと、華やかさを素敵に演出してくれますよ。
ゴブレットグラス
「ゴブレットグラス」は脚が短く、どっしりとした形をしていて高級感があります。一般的には薄いガラスでできているため、それほど重さのあるものではありません。
飲み口が広い形状をしているため、ビールをグイッと一気に飲むことも、少しずつ味わいながら飲むこともできます。このグラスに合わせるなら、度数の強いストロングビールがいいでしょう。
このグラスは安定感があるため、アイスやヨーグルトなどのスイーツを入れる器としても使うことができます。
女子会や子どもたちが集まるホームパーティーなどで、涼しげなゴブレットグラスに入ったスイーツを楽しんでみてはいかがでしょう。
ビールグラスは素材も大事!それぞれの特徴は?
ビールグラスに使われている素材にはいろいろな種類があり、それぞれ特徴を持っています。
同じ形のビールグラスでも、グラスの素材が違うだけでビールのおいしさや泡のきめ細かさが変わることがあるのです。
次に代表的なグラス素材とクラフトビールをよりおいしく、より楽しむことができるおすすめのグラスを紹介します。
ガラス
ガラスでできたビールグラスは中のビールの様子が分かるので、視覚的にも楽しめます。
薄いガラスでできたグラスなら、繊細な口当たりでそのビールの味と香りを読み取ることができるでしょう。
ガラスは加工しやすい素材なので、さまざまな形のビールグラスがあります。価格も他の素材よりも比較的安価なものが多く、ビールの種類に対応したそれぞれのグラスを揃えやすいというメリットがあります。
陶器
内側に釉薬が塗られていない陶器のビアグラスにビールを入れると、表面の凹凸によって多くの空気をビールの中に含ませることができます。
そのため、まるでビールサーバーから注いだような、きめ細かくクリーミーな泡を作ることができるのです。
この泡は時間が経過しても消えにくいため、ビールの泡にこだわりを持つ人に陶器製のグラスはおすすめです。
陶器は、どこか温かみのある質感で心を和ませてくれます。特に手作りのグラスは、機械では作れない独特の柔らかい口当たりが魅力的です。
金属
ビアグラスに使われる金属にはいろいろなものがありますが、特に銅や錫は伝導性に優れた高級素材として知られてています。
金属製のグラスを事前によく冷やしておけば、少しぬるめのビールでも注いだ直後に飲み頃の温度になるでしょう。
また、金属製のビアグラスは見た目にも高級感があり、大切な人へのプレゼントにもぴったりです。
ステンレス
ステンレス製グラスは、二重構造になっているものが保冷性に優れています。
キンキンに冷えた状態をキープしながらゆっくりビールを飲みたいとき、ステンレス製のビアグラスがおすすめです。
特にアウトドアシーンでステンレスは大活躍します。
夏の屋外の飲み会やバーベキューなどで、飲み物がすぐにぬるくなってしまい、残念に思ったことのある人は多いでしょう。
そんなときでもステンレス製の二重構造グラスなら、冷たいビールを長時間キープできます。
万が一落としてしまってもガラスのように割れないのもメリットです。
おすすめのグラスでクラフトビールをもっと楽しもう!
ビールグラスにはさまざまな種類があり、形状や素材によってビールのおいしさも変化します。
「クラフトビールは好きだけれど、いつものグラス・ジョッキで飲むだけではなんとなく満足できない」
という人は、今使っているグラスとビールとの相性をチェックすることをおすすめします。
新しい美味しさが発見できるきっかけになるかもしれません。
お気に入りのビールの個性を十分に生かせるグラスにまだ出会えていないなら、今回お伝えした情報を参考にして、十分に満足できるビアグラスを探してみてはいかがでしょう。